2013年02月13日 22時12分
そう言えば1991年当時、市街地と郊外を結ぶ路面電車の事を「シュタットバーン」と言っていたと思いますが、最近はトラム・LRTと言う言葉に集約されているような気がします。
※ドイツの都市には「Sバーン」という電車が走っていますが「シュ」と言っても「Sバーン」の「S」ではありません。
さて、このブログを書くために今日、ルフトハンザ航空の日本語サイトを見たら「ニュールンベルグ」ではなく「ニュルンベルク」でもなく「ニュールンベルク」となっていました。外国の地名はまことに奥が深いと思いつつ、デュッセルドルフ空港までは1時間ほどのフライトで、確かそのまま宿泊先のホテルに荷物を預け、予定通りケルンに向かいました。
ここからが今日の本題で、今でも十分近代的デザインといえるケルン中央駅に降り立ったのは確か午前中です。
その真ん前には巨大と言う表現がぴったりの「ケルン大聖堂」が聳えており、まず目の前に飛び込むのがこの風景。
そして少し回り込むと大聖堂の正面になります。ところでこの地を訪れた目的はこの大聖堂の見学ではなく、勿論大聖堂の中はゆっくりと時間をかけて見学しているですが、ケルン中央駅の地下から出ている“首都”「ボン」行きのシュタットバーンに乗ること。
ドイツ有数の大都市から、人口規模は小さいものの「西ドイツ」~「ドイツ」の当時、首都だった「ボン」に、国鉄ではなく、路面電車に乗って向かうというそのシチュエーションが気に入ったというより『気になった』というのが正解でしょう。
日本では比較できる存在がないのですが、感覚的には阪堺線とか、もしくは阪神・国道線だったり西鉄・北九州線に通しで乗るようなモノと言ったところでしょうか?
>>市街地と郊外を結ぶ路面電車の事を「シュタットバーン」と言っていたと思いますが、最近はトラム・LRTと言う言葉に集約されているような気がします。
Stadtbahnは、日本でのLRTに最も近いシステムといわれていましたが、確かに最近はこうした表現はあまり見かけないですね。ただ、言葉尻を捉えるようで恐縮ですが、TRAMとかLRTに集約されているかというと、ちょっと違うなぁ、という感じがしないでもありません。
LRTという言葉を使っているのは、基本的に英語圏の国で、特に路面電車の近代化が遅れていた英国、米国、日本などで、従来の路面電車を差別化を図るのが目的です。では、欧州でLRTという言葉を使っているかというと、ほとんど使われていません。これは、言語が英語ではない、という以上に、地道に路面電車の近代化を進めてきたことから、あえてLRTといって差別化を図る必要がないためです。
ちなみに、TRAMという言葉は、フランスでは実質的にLRTと同じ意味で使われていますが、旧来の路面電車もTRAMです。特にLRTとして区別するのではなく、道路上を走る路面電車は、皆、TRAMという呼び方をします。ただ、こうした言い方をするのは、フランス及びフランスの影響の強い国だけで、世界の中では一般的ではありません。
さて、肝心のドイツですが、Strassenbahn=路面電車という言葉に、LRTも包含しています。路面電車専門雑誌はStrassenbahn Magazineですし、年鑑はStrassenbahn-Jahrbuchです。これらの中で、TRAMという言葉は出てきますが、LRTという表現は出てきません。(TRAMという言葉もタイトルのキャッチフレーズ的使い方です)ドイツでは、ほぼすべての路面電車が近代化によってLRTになってしまっていることから、あえて区分する必要がないためでしょう。おそらく、ドイツ人にLRTといっても、その意味するところはわからないではないでしょうか。
LRTに関連する言葉は、それぞれの国の交通環境によって
使われる意味が異なってきていますので、画一的に規定できないところがなんとも悩ましく、わかりづらいのが難点ですね。