2013年07月21日 18時21分

LRT・まちづくり・ストラスブール(3)A線に全区間乗車。

「Illkirch Lixenbuhl」駅から一駅都心方面に歩いた「Campus d’ Illkirch」駅。

この駅前には大きな自転車置き場がありました。「VEROPARC-TRAM」という看板もあり、都市計画で設置された駐輪場であるのでしょうが、自転車でここまで来てトラムに乗り換えて都心に向かう利用者が多いことを実感させてくれました。(VERO=自転車)

この駅(だけではありませんが)からはバスも出ています。富山ライトレール「岩瀬浜」駅で接続するフィーダーバスと同じく、トラムとバスがシームレスに接続しています。何せ電車の収容能力が高いので、バスの乗客を楽々飲み込んでいきます。

日本ならこのバスは利便性を考え都心部に直通させている可能性が高いと思います。でもあえてそうした選択をせず、都心部の公共交通をトラムに集約し、一方で乗り換えが苦にならない方法を考えれば、バスの本数は変えずに、トラムの運転間隔を短くすることも可能にしているとも思えました。(あくまでも私見です)

大都市なら地下鉄等の“鉄道”が基幹交通機関となっていますが、中小都市ではそこまでの旅客需要はなさそうです。そこで中量輸送が得意なトラムの出番が生まれたのでしょうが、単にトラムだけではここまでの成功事例になるとは思えず、トラムを軸に自転車・バスが有機的に結びついていることが重要な要素なのでしょう。

※この写真を撮影した場所のすぐ右側に駐輪場があります。何となく距離感を掴んでいただければ幸いです。

この写真は並木のあまりの美しさに感動して撮影した一枚。そうなんです。ストラスブールのトラムは全線が商業地域、人口密集地ではないようで街のゆとりを感じました。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!