2013年08月13日 19時36分

ナローの蒸気機関車・モリー鉄道(2)

6月13日の晩御飯。たまには旅気分をどうぞ。

入ったのはモリー鉄道の走るメインストリートから少し入ったカフェ。泊まったホテルの方の「お勧め」です。日本でも海外でもホテルの方のお勧めで外れた経験は…、まあ確かにありますがOKの確率の方が高いと思います。今回のカフェもOKでした。もっともこの店、教えてもらっていなければまず私は入れなかったと思います。

オープンカフェスペースに座り「とりあえずビール」。

ところでこの日のドイツ北東部の気温は最高が15~6度で最低気温は一桁。ということでテントを支える柱の左側にある火がついている大きな筒状のモノは実はストーブ。私もこのストーブで暖を取りながら、屋外でビールを飲んでいました。と書くと「おいおいっ」と言われそうです。でも暖かさは嬉しい存在でした。

料理は「仔牛のカツレツ」と「白アスパラ」。ジャガイモはさながら主食と言ったところでした。

さて私にとって一人旅の最大の難題は夕食です。別にこれは国内・国外でも同じですが、まず入る店がなかなか決められません。いろいろ悩んで徒に時を過ごしたことは数えきれません。

今回のこのお店は『1軒』だけ教えてもらったのでその点で迷うことはありませんでした。そして料理も店の方に「お勧めは?」と聞いて選んだので、これも時間がかかりませんでした。何せドイツ語のメニューは私には読めません。「仔牛のカツレツ」そのものはドイツの代表的料理ですが、実はドイツで食べたのは今回が初めて。量・質とも大満足でした。

明日からは真面目に「鉄」します。と言いたいところですが、もう一日脱線するかもしれません。

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2013年08月12日 20時23分

ナローの蒸気機関車・モリー鉄道(1)

平成25年6月13日(木)16:27過ぎ、この日の目的地ドイツ北東部にある町「バート・ドーベラン」(Bad Doberan)に到着。

この駅で上下列車が交換するのですが、1面のホームで、単式、千鳥式、切欠き式ホームを合わせたような感じ。

※ホームの右側に停車している客車にも注目。後で説明します。

こちらの写真と2枚を見ればこの駅の線路配置が分かりますね。日本でこうした交換方式の駅を一生懸命思い出そうとしたのですが、未だに思い出せません。

ところでここバート・ドーベランに来た理由は「モリー鉄道」(Mecklenburgische Bäderbahn Molli)に乗るため。その理由は3つ!!!

1)ナロー(900ミリゲージ)

2)併用軌道あり

3)蒸気機関車

と私の大好物がここまで見事に揃っている鉄道は、世界広しと言えどそうそうどこにでもある訳ではありません。

車庫で煙をあげる蒸気機関車の姿を見て冷静ではいられなくなっている自分がいました。

で、バート・ドーベラン駅から徒歩10分弱。市街地の併用軌道区間を行くモリー鉄道の列車。

乗るのは翌日と決めており、それまでとっておこうかと思ったのですが、やはり我慢しきれずにきてしまいました。そうっ!この風景が見たくて、そしてこの場所を、乗って通りたくてドイツまで来たのです。

 

(参考資料…モリー鉄道&リューゲン軽便鉄道)

1)「21世紀を生きるドイツの蒸気機関車」(著者:結解学、光人社刊)

2)「ことりっぷ 鉄道でめぐるヨーロッパ」(昭文社)

3)地球の歩き方「ドイツ&オーストリア 鉄道の旅」(ダイヤモンドビッグ社)

4)Schwandl’s Tram Atlas Deutschland 2012(Schwandl, Robert Verlag)

2013年08月11日 17時47分

ドイツ横断、鉄道の旅(6)ロストック中央駅にて。

人口およそ20万人の街・ロストックにはトラムが走っています。

走っているのは事前に調べており、中央駅にもその駅があるのは知っていたのですが、ドイツ鉄道の2つの出入り口(駅舎)とホームを結ぶ地下通路から覗き込める場所にそれがありました。

ここからは6月14日の撮影です。

トラムはこの中央駅周辺では地下を走っており、ここを出ると市街地を走ります。

余談ですが、中央駅のある場所は住宅街で、「駅前食堂」どころかお店を(私は)見つけられず都市の中央駅のイメージを覆されました。(中央駅と都心部が離れていることはよくありますが、ここまで極端なのは珍しいと思います)

イメージを膨らませていただきたいのですが、例えば「豊橋駅」が住宅地の真ん中にあり、そこから豊橋鉄道の東田本線に乗って暫く走ると、商店街や官庁街といったいわゆる「町の中心部」がある…そんな感じ。

中央駅にくるトラムの案内表示。

さて日付を6月13日に戻します。

ここでバート・ドーベランに向かう列車を1本遅らせ…ということも頭をチラッとよぎりましたが、そろそろ時差ボケが体に響き始めたころで「ロストック」のトラムを諦め(結局翌14日にも乗らず)、「Wismar」行きの連接車に乗り込みました。

2013年08月10日 17時42分

ドイツ横断、鉄道の旅(5)ロストック中央駅にて。

ここロストック中央駅発16:06のRE13128列車への乗換ですが30分ほど時間があったので一寸ブラブラ。

ホームの間にチラッと駅舎風の建物が見えたのでそこを目指したのですが、、、ここは駅舎ではありませんでした。「おおっ!JR東海道線の弁天島駅みたいだ」と一瞬、思ったのですが…。

地下に降りて通路を通り、外に出てみたら近代的な駅舎がありました。

そしてその出入り口の両サイドには立体的に花が飾られていました。日本の駅では見かけないパターンですね。

で、駅舎がここだけかと思ったらそうではなく、もう一つ駅舎がありました。

ホームを挟んで反対側に如何にも「駅」と言える駅舎があり、こちらの構内には出札窓口・カフェや売店もあり、本来の駅機能がありました。(ここからはバート・ドーベランからの戻り、6月14日の撮影)

駅の外に出るとそこにはブランコが置かれ子供たちが遊んでいました。

(追伸)

昨日の記事の中で、『…でも乗降扉に掲示された行先は「Ostseebad Binz」。…』

『…この車両を含め何両かが列車番号の異なる列車に連結されて直通しているのかもしれません。…』

と書いた件で、この列車が曜日によって「Ostseebad Binz」まで直通(延長)運転を行っている場合、行先表示は「Stralsund」ではなく「Ostseebad Binz」となっていることも(ドイツでは)可能性としてありうるとのご教示をを頂きました。

ドイツ鉄道のHPで検索し、調べ直したところ、確かにこの列車は土曜日に「Ostseebad Binz」まで運転されており、それ以外の日は「Stralsund Hbf」行きでした。(土曜日以外の日には「Stralsund Hbf」で10分待ちの接続列車あり)

また途中で一部車両を切り離して運転される列車の場合、駅での案内表示にはその列車の全ての行き先が表示されることもわかりました。(7月12日にUPしたフランス・パリ東駅のパターン)

何れにしても私の“「連結されて直通」という推理”は的外れであることは間違いなさそうです。ここで修正させていただきます。

2013年08月09日 17時41分

ドイツ横断、鉄道の旅(4)ロストック到着。

ロストック(Rostock)を経由するシュトラールズント(Stralsund)中央駅行きIC2086列車。

ホームの案内表示も行先はシュトラールズント。

でも乗降扉に掲示された行先は「Ostseebad Binz」。DBのHPでHamburg Hbf~Ostseebad Binzを検索すると、シュトラールズント駅で乗り換えと出てきます。

ここからは単なる推理なのですが、この車両を含め何両かが列車番号の異なる列車に連結されて直通しているのかもしれません。当たっていればいいけど違うのかも?トーマスクックの時刻表を見れば出ているはずですが、2013年夏・秋号を買っていないので申し訳ありません。

さてICの車内は何とコンパートメント。この列車の乗車率は高く、私の乗ったコンパートメントには3人のビジネスマン風の先客がいました。

その3人は乗車中、3人ともパソコンで仕事をしておりそれはそれで驚きました。で、ロストックの降り際にその内のお一人と会話。「韓国からのビジネスマンか?」と聞かれたのがきっかけでした。私は「鉄」旅でも背広(ポケットの使い勝手がいい)のことが多く、仕事の旅行と思われることはありうるのですが、話しを聞くとドイツの地方都市でも、韓国のビジネスマンを見かける事がしばしばあるようでした。考えてみれば今回の旅で宿泊したホテルの“液晶”テレビは100%韓国製でした。

とまあそんな感じでロストック中央駅には定時で到着。

この日の旅も残すところ僅か。少しホッとした瞬間でした。

2013年08月08日 20時12分

ドイツ横断、鉄道の旅(3)ハンブルク中央駅。

10分少々遅れてハンブルク中央駅に到着。

停車している車両たちの色合いがドイツっぽいですね。等と分かったような分からないようなコメントはあまり褒められてものではないでしょうね。失礼。

ところでこの駅は頭端式ではなく通過型ですが、一つのホームに2本の列車が発着するのを見かけました。写真のホームでも2本の列車が停まっています。因みに今回の旅の乗車券にもここまで乗車してきたICEの到着番線には「13a/b」、これから乗車するICの番線には「8a/b」と書かれていました。

列車本数に比べてホーム数が足りていないからということなのしょうが、長距離列車が多く、長い停車時間が必要なこともその理由にあるのであろうと思いました。

*何せ私のように大きな荷物を持っている人が珍しくなく、その分乗降時間はかかります。

昼食を駅で食べなくなったのでその分、時間にゆとりが出来たので駅の外に出てみました。怪我の功名でした。

いやいや、それは日本語の使い方としてはおかしいでしょう!と1人突っ込み。食堂車での食事は決して「失敗」では無く「成功」で、大きな荷物に惑わされることなくのんびりビールも楽しめたのですが、何故かそんなことわざを思い出していました。

ドイツの駅は「駅らしい外観」を持つ駅が多いとここハンブルクでも感じました。かっては日本でも全国各地にそれぞれの特徴のある駅が多かったのですが、最近は段々減っているような気がしています。(私の私的見解です)

13:44発のシュトラールズント中央駅行きIC2086列車は13:30にはもうホームに入っていました。

2013年08月07日 19時33分

ドイツ横断、鉄道の旅(2)マンハイムで乗り換え、ハンブルクへ。

6月13日の予定です。

カールスルーエ中央駅発07:36 ICE676列車

マンハイム中央駅着08:00

マンハイム中央駅発08:06 ICE772列車

ハンブルク中央駅着12:51

ハンブルク中央駅発13:44 IC2086列車

ロストック中央駅着15:32

ロストック中央駅発16:06 RE13128列車

バート・ドーベラン着16:27

この日の最大の山場はマンハイム中央駅の6分乗り継ぎ。まずはICE676が遅れないことを祈りつつ、ここは「運を天に任せる」しかありません。という心配は杞憂に終わり定時運行でした。

マンハイム中央駅に到着して待つこと暫し、これから乗車するICE772列車が近づいてきました。

ここから4時間45分の鉄道の旅が始まりです。

昼食は食堂車で!当然のようにビールも。なんていうのは後付けの理由で、ハンブルク中央駅のカフェあたりで昼食にしようと考えていたのですが、列車が徐々に遅れ始め、10分の遅れとなったところで食堂車に行く決心をしました。

料理は鶏肉とキノコのクリーム煮かけご飯といった感じです。

この日の9時間近い移動ですが、そもそもこれだけの長時間の鉄道旅を最初から考えていたわけではありません。何とか飛行機でショートカットできないかといろいろ調べており、ロストック郊外に空港があるのは見つけたものの、その空港を結ぶ航空路線が少なく、「ケルン・ボン空港」から1日1便はあるものの時間帯に難があり、そもそもカールスルーエからそこまでに移動を考えると鉄道旅の方が『まし』というのが結論でした。

因みにお代は一等車利用で117ユーロ(€1=130円として15210円)でした。

 

2013年08月06日 20時57分

ドイツ横断、鉄道の旅(1)カールスルーエのホテル。

ドイツ・カールスルーエを6月13日(木)に出発し、ドイツ北東部の街、バート・ドーベランを目指しました。

その話しをする前に3泊したホテルを紹介。カールスルーエ中央駅から徒歩3分ほどのシュロスホテル・カールスルーエ (Schlosshotel Karlsruhe)と言い、私の旅ではあるまじき4つ星ホテルです。外観は重厚でクラシックですが、ホテル内も同様です。

部屋は十分過ぎるゆとりがあり、なおかつここには写っていませんが専用の広いバスルームがあり、国内外合わせても「鉄」一人旅でこれほどの贅沢をしたのは初めてでした。

朝食も家では絶対にありえない充実ぶりで、ただそれだけで幸せな気分になりました。参考までにこの朝食は眩いばかりのシャンデリアが輝くレストランでいただきました。(それもありえない…)

因みに3泊3朝食付きで282ユーロ。カールスルーエ駅前にはこの他にもう少しリーズナブルなホテルもありましたが、ここを選んで良かったと思っています。

さて乗車する列車が7:36発だったので、少し早目に7時10分にはホテルを出て駅に向かいました。カールスルーエのトラムもこれで見納めです。

そしてここから乗車するICEはこれ!と紹介したかったのですが、ホームから見える風景を撮影していたら、いつの間にか到着してしまい、肝心な写真が残っていません。トホホ。

2013年08月05日 20時10分

カールスルーエのトラム・トレイン(5)

S4系統の鉄道線からトラム線(併用軌道線)への分岐点です。

正面に見えているのは“中央”駅で、本当に直前での分岐であることはともかく、平面交差は如何にもドイツの在来線的な印象です。

渡り線を右へ左へ揺られながら通って行きます。

もっともこの写真は輻輳(ふくそう)する架線が面白くて選びました。

いよいよ鉄道線からトラム線に入ります。

とまで大袈裟にいうこともないのかも知れませんが、乗っていて楽しくなりました。

日本で私がこのようにかぶりつきで写真撮影していようものなら、どこからどうみても怪しい『おっさん』にしか見えないのでまずこうしたことはしないのですが、まあ「旅の恥はかき捨て」ということでお許しを。などと書くのは会社の公式HPの内容としては不適切のそしりを免れませんね。

トラム線に入って直ぐ、目の前にはドイツ鉄道のカールスルーエ中央駅が見えてきました。

カールスルーエ中央駅前(Hbf Vorplatz)に戻ってきました。ここで半数を超える人が下車したのですが、そのまま乗り通す人も少なからずいました。

ところでバーデン・バーデン(系統の終点は「Achern」駅)とカールスルーエ市内を直通するS4系統は、平日の日中は1時間に1本が設定されています。この本数は都市間電車として考えれば決して多いとは言えません。でもこれをどう評価するかは住民(利用者)の考え方一つで、少なくとも旅人である私が何かを語ることは出来ません。間違いなく車大国であるドイツの「鉄道」。日本と軽々に比較することは許されませんが、車と公共交通の共存を考えるヒントはたくさんありそうです。

2013年08月04日 21時05分

カールスルーエのトラム・トレイン(4)

平成25年6月12日、S5系統の次にS4系統に乗車しました。今日はその時のことをUPします。

ドイツ南西部の街「カールスルーエ」からスイス「バーゼル」、フランス「ストラスブール」に向かう路線の途中にあるドイツを代表する(ヨーロッパと言っても良いでしょう)温泉保養地「バーデン・バーデン(Baden-Baden)」の玄関口、ドイツ鉄道のバーデン・バーデン駅。

この駅に停車するICEもあります。

ここバーデン・バーデン駅からもカールスルーエの都心部の併用軌道区間に直通するSバーン(S4系統)が走っています。

因みにここからカールスルーエ中央駅までドイツ鉄道ならICEで15分、RE・IREで20分程度。一方このSバーンでは32分かかります。私が乗車したS4系統の電車は16:54発でしたが、16時台のDBの列車は16:01(RE)、16:28(IRE)、16:34(ICE)となっています。

たまたまかもしれませんが16:28発と比べ、このSバーンの乗客はパッと見ですが、3倍くらいはいたと思います。もっともこの乗客たちは全員が着席でき、かつまだ空席があり、電車の収容能力は相当なものと感じました。

バーデン・バーデン駅周辺は高速線があるためICEとの擦れ違い写真は撮影できませんが、高速線がなく在来線だけの区間になるとこうした“トラム”とICEが同一路線上ですれ違うという日本では絶対にありえない(JR在来線・私鉄の特急も含め)光景に遭遇します。

※更に言うとICEの向こうに腕木式信号機が見えています。

そして暫くするとSバーンとの擦れ違い。ドイツの鉄道は面白い!の一言です。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!