中京テレビ

2013年08月03日 21時06分

カールスルーエのトラム・トレイン(3)

「Wörth (Rhein)」からカールスルーエへの戻り、S5系統「Söllingen」行きに乗車。

ここから終点までは都心部を通り抜けて1時間ほど走って行きます。もっとも通しで乗る人はきっと滅多にいないでしょう。

さて、カールスルーエ都市圏の鉄道ですが、ドイツ鉄道の都心部(カールスルーエ中央駅を含む)を中心にして四通八達しています。

カールスルーエ交通連盟の路線図≪Karlsruher Verkehrsverbund GmbH(KVV)≫でその様子が垣間見れますが、よくよく見ていると…まあ私の個人的感想ですが、名鉄名古屋を中心に名古屋都市圏を四通八達する名古屋鉄道に近いものを感じました。

ところで「Wörth (Rhein)」を腕木式信号機で出発した後は色灯式信号機が待ち受けていました。まさかドイツ鉄道に腕木式信号機マニアがいるから…というようなことはなさそうで、恐らく合理的な理由があるのでしょうが「知りたい」という思うのはきっと私だけではないはず。

鉄道線からトラム線への分岐点。トラムへの分岐というより、鉄道線同士の分岐にしか見えません。そして自然な流れで右側の線路に入って行きました。

さてカールスルーエの併用軌道を走る電車ですが、このS2系統の電車にように必ずしも低床車とは限りません。

このように4段のステップを上る電車もあります。

2013年08月02日 22時37分

カールスルーエのトラム・トレイン(2)

S5系統に「Herrenstraße」から乗車(9:37)。「Wörth (Rhein)」で下車(10:06)。

「Herrenstraße」は昨日の写真の路面電車区間で、「Wörth (Rhein)」はご覧の通りと言うかお察しの通り鉄道線です。

こうしたトラムと鉄道線が直通する「トラム・トレイン」は『カールスルーエモデル』とも言われ、ここカールスルーエが発祥の地となっています。

系統は「S+数字」となっており、他の都市圏の「S」はほぼ郊外鉄道なのですが、ここカールスルーエでは都心部と鉄道線を直通する路線についています。(例外は勿論あります)

撮影した時間は少し巻戻ってS5系統が「鉄道線」に入ったところ。実はこの線路、前日通っており、何という事はないのですが「Landau (Pfalts) Hbf」から「Karlsruhe Hbf」への路線とS5が共用しているのです。

その時に私が驚きのあまりひっくり返りそうになったのが、まずは上の写真にチラッと写り、下の写真では夥しい数が写っている腕木式信号機。

単線区間ならともかく複線区間でもあり、まして「S」系統の車両とは似合わないなあ~というのが実感です。でも!面白い。カールスルーエ周辺では腕木式をそこかしこで見ており、ただ場内信号機に限られているようには見えました。

ところでトラム・トレインの整備に合わせ「パークアンドライド」も整備されました。「Wörth (Rhein)」駅でも歴史を感じさせる駅舎の向こうに巨大な立体駐車場が見えています。

ここから都心部までは電車で30分なので、そこに駐車場さえあればそのまま車で行きたいところでしょうが、都心部は車の通行が制限されており、決して車にやさしい町ではなさそうです。ただ通勤にしろ買い物にしろ便利で早い公共交通機関が整備されていれば市民の支持は得らるということでしょう。

2013年08月01日 21時16分

カールスルーエのトラム・トレイン(1)

平成25年6月12日は、ドイツ・カールスルーエ市のトラムを堪能していました。でもその前に散歩。

街の中心部の花屋さんには色とりどりの花が咲き誇り、夏の訪れを享受しているようでした。

カールスルーエの人口は市としては約30万人、またカールスルーエ都市圏では約43万人です。その中心がこの「宮殿」。今回は時間の関係でその存在を確かめにいった程度ですが、この他にもここカールスルーエはじっくりと時間をかけていろいろと見て回る価値がありそうです。

さてトラム散歩の始まり始まり。まずはカールスルーエ中央駅前(Hbf Vorplatz)。カールスルーエの市内線とも言える所謂トラムの路線や、郊外に足を延ばす都市交通線Sバーンの路線もあり、いつも電車で賑わっています。

市の中心部、Herrenstraßeの近く。トランジットモールとなっており、美しい並木道に人とトラムだけが行き交う光景には感動すら覚えます。

●左の電車がトラムで、右の電車はSバーンです。電車の大きさと雰囲気に違いが見られます。

 

(「カールスルーエのトラム・トレイン」参考文献)

1)交通ブックス119「LRT-次世代型路面電車とまちづくり-」(著者:宇都宮淨人、服部重敬)成山堂書店

2)「世界のLRT」(著者:三浦幹男、服部重敬、宇都宮淨人)JTBパブリッシング

3)「環境先進国ドイツの今」(著者:松田雅央)学芸出版社

4)「LRT等の都市交通整備のまちづくりへの効果」(平成23年3月、国土交通省)



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!