2013年09月16日 20時05分

開業と開通の違い。

今週の水曜日まで、私が会員となっているNPO法人名古屋レール・アーカイブス(略称;NRA)の資料展「平成を迎えて四半世紀 あのころは 昭和末期の鉄道風景」が開催中です。(詳しくは9月11日の当ブログをご覧下さい)

その展示してある資料の一つ。1988年(昭和63年)に開業した「愛知環状鉄道」の“開業記念”ポスター。

今日は今回の展示を行い、私が知った(NRA会員の方に教えていただいた)“開業記念”の秘密を書きます。

ここで注目して頂きたいのは、愛知環状鉄道の“開業”記念の文字と、1月31日(日)岡崎⇔高蔵寺間“開通”の文字。私はこれまで“開業”と“開通”を時に混同して使っていたことが分かりました。

まず“開通”は文字通り新しく線ができること。そもそも愛知環状鉄道の路線である岡崎~高蔵寺間の内、岡崎~新豊田間は国鉄~JR岡多線として既に運転をしており、この時は新豊田~高蔵寺間が新しく開通しました。

このポスターにある『岡崎⇔高蔵寺間開通』は文字通り1本の路線として開通することを意味しています。

一方『開業』は会社のスタートを意味することがここで読み取れます。

何でこのことが書けるかと言えば、昭和の時代に第3セクターがこの地方でも登場していますが、今回、その転換時の記念列車の写真や資料を見ていると第3セクター各社の“開業”という文字はありますが、“開通”という文字はありませんでした。一方、鉄道各社の新路線が出来た時や路線延伸時の表現は全て“開通”であり、“開業”の文字はありませんでした。

私はこれまで“開通”についても“開業”と言ったり書いたりしていた気がします。多分、このブログでも…。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!