2013年10月04日 22時12分

東日本大震災からの復興と風化(4)JR気仙沼線BRT志津川駅。

JR気仙沼線志津川駅。 

この駅名標は鉄道線のものではなく、気仙沼線BRT=バス・ラピッド・トランジット(bus rapid transit/バス高速輸送システム)が昨年の12月22日に運行を開始したのに合わせて移転した(新)志津川駅のものです。

新しい志津川駅は「南三陸さんさん商店街」の真ん前。(右端の建物が駅です)

南三陸さんさん商店街は2012年2月25日(土)に、宮城県南三陸町の志津川地区にオープンした仮設商店街。 復興ならぬ『福興』をになう地元の事業者30店が軒を連ね、南三陸の海の幸を堪能できる海鮮丼が名物となっています。(コンデジのワイド端での撮影のため肝心の丼が想像以上に小さくなっています)

志津川駅に戻りますが、その駅で偶然、地元のご婦人と話す機会がありました。

・・・ここは消防署の跡地で、その消防署でも津波の犠牲者がおられました。本来なら駅の敷地内にこのように花を手向けることは認められない(JR東日本の場合)そうなのですが、ここは地元住民の気持ちに配慮し、いつでも町民がお参りできるようになっています。

この写真は(鉄道線)志津川駅の跡です。

・・・BRTの前の代行バスは(旧)志津川駅前を使っていたのですが、津波で周囲に何もなくなり、普段は人通りもない場所で、夜は電灯もなく真っ暗でした。

それでBRT化の話しが出た時、「南三陸さんさん商店街」の隣ならいつも人がいるから安心して利用できる場所だし、それと観光の人にも便利ということで移設することが決まったと聞いています・・・。

現在の志津川駅には南三陸町の災害臨時バスの停留所もあります。バス停の名前は「志津川駅(福興名店街)」。「南三陸さんさん商店街」は“福興名店街”。その名にふさわしい場所だと思いました。

時間の都合でJRのバスに乗ることもまた見ることもなかったのですが、近い時期に今度はBRTを利用して再訪したいと考えています。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!