2013年10月21日 20時36分

東日本大震災からの復興と風化(20)鉄道が繋ぐ。

「浜吉田」16:14発の「仙台」行きは「名取」着16:39。

名取発16:40の快速はホーム反対側からの出発とあって余裕で間に合い、走り出した電車は津波で水没したトンネル区間を通り過ぎ、その直後に仙台空港駅が目に入ってきました。

9月25日(水)に仙台空港駅から電車に乗った時とは全く違う想いが胸を去来していました。

金・土の2日間、被災地を回ったことで私の中の「風化」を思い知らされたからかもしれません。

9月27日(金)の「仙台」駅。煌々(こうこう)と輝くその姿は「復興」を感じます。でも仙台の街を少し離れればとても「復興」とは言えない現実が横たわっています。どちらも今の宮城県です。

「忘れない」だけでは記憶は「風化」すると思います。私が今回書いた20回は、せめて自分自身の記憶の風化を一時的でも止めるための選択でした。

長い期間お読みいただいたことに感謝します。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!