2014年08月16日 20時04分

三陸鉄道南リアス線レトロ車両(3)「忘れない」ということ。

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この2枚の写真は南リアス線のイメージということでご容赦を。

さて2014年(平成26年)4月5日に復旧、運行再開となった三陸鉄道南リアス線。今回の再開区間の吉浜~釜石間の所要時間は、私が5月31日に乗った釜石発18:07の列車で24分でした。

それが震災前は、同区間を途中で対向列車と行き違いする列車でも20分程度、大体は10分台で走っていました。

実は前日、釜石(⇒盛)を出発後、最高時速が35キロ程度と随分抑えて走っていることに「あれっ?」と気付いたのですが、取り敢えず所要時間が伸びても再開を優先させたようです。

関係者の話では当面はこのダイヤで走り、路盤の安定が確認されたら元のスピードに戻していきたいとのことで、ただその時期が半年後になるか1年後になるかまでは決まっていないそうです。

被災地にあって優先すべきは列車のスピードよりも「走ること」であり、ただ「運転が再開されて良かったね」ではなかった三陸鉄道に改めて胸が熱くなりました。

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そうこうする内に釜石の街が見えてきました。この鉄橋を渡れば終着の釜石駅です。

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場内信号機。そこにJRの文字があることを知りました。

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これにて今回の三陸鉄道の旅は終わりです。

昨年回った宮城県同様、岩手県の被災地復興もその前途多難を思わずにはいられません。私たちが出来る数少ない支援は、その地に出かけることと何より「忘れない」ことだと改めて思いました。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!