八老爺駅からの出発準備は完了。
と言っても私たちが撮影地からここに到着した16:30頃には既にこの状態でした。なかなか雄雄しい感じがします。
最後尾の方から見た五分車。このポイントは今も現役で、内燃機関車はここを通って付け替えられます。
同じ場所から反対側を見てみました。車が通ることもあるためすっかり線路に土が入っています。ただこの一番手前あたりまでは機回しで入っているはずのところですが、運用には支障がないようです。
※機関車は小型ですのでひょっとしたらここまでは来ないかも?
トロッコ客車の最後尾では、子供がシャボン玉で遊んでしました。ノンビリとしたここ五分車らしいと感じシャッターを押しました。
※撮影後にお母さんの了解を取りました。因みに私のカメラの液晶画面をお母さんがスマホで撮影して喜んでくれました。
新営糖廠の特徴としてはまずその長さにあります。八老爺線「中興」~「八老爺」間4.6キロは台湾に残る(観光用)精糖鉄道では最長(台湾糖業公司のウェブサイト参照)だそうで、走る速度は10~15キロとの事ですが多分15キロは出ていないと思います。
ここ新営糖廠は先に撮り鉄タイムで、帰りに乗車となっていました。その心は?また後で報告。
さて16時に見え始めた列車ですが待てど暮らせど近づいてきません。何せノンビリ。ところで3線区間が途中で途切れているのが分かりますでしょうか?思いもよらぬ光景に目が丸くなりました。
16:05頃にやっと目の前を通過。小なりといえど12両のトロッコが連なるのはある種、壮観です。
ここは交換駅。今回ここを撮影地に選んだ理由は新営糖廠名物、列車交換を撮影するためでした。しかし先に到着した中興行きが停車したのは遥か彼方。ポイントのある場所でした。予想ではそこまでは行かないと思っていたのですが…。
※朝一番の下りと最終の上りは交換が無いとの事で、帰路の列車は交換がありませんでした。
ということで交換風景は今一つの結果になってしまいました。
しかし、かってサトウキビ畑が広がっていたであろう田園風景を行くトロッコ列車はいい感じで撮影できました。
平成26年11月29日(土)。
烏樹林糖廠からバスでおよそ15分。15時半頃に第2の精糖鉄道新営糖廠にやってきました。
※台湾鉄路管理局(台鉄)「新営」駅からも頑張れば歩ける距離だそうです。
ここには台湾鉄路管理局の1067ミリの線路も入り込み、それも残されていることから3線区間が目立っているのが特徴です。それにしても広大なヤードには驚かされます。
観光用のサトウキビ列車は中興駅が起点。駅前には往時の蒸気機関車も展示されており、少々の待ち時間があっても飽きる事はありません。
丁度この駅を跨ぐように歩道橋があり、そこが絶好のお立ち台となっており、ツアー参加者の方たちがこの場所から思い思いの写真を撮影していました。
駅ではサトウキビを絞る機械が置かれており、
黒糖の飲み物を無料で頂きました。暖かいところで温かい甘いものを飲むのは、私は好きです。
駅舎とホームの間にはこんな線路も残されていました。
蒸気機関車の牽く列車の戻りは私たちにとっては撮影タイム。勿論この列車に乗っていても良かったのですがやはりここは撮影せねばと挑みました。
いつもはある程度の撮影ならコンデジですが、今回のツアーの写真の多くはミラーレス一眼を使っています。(Nikon1 V2)
さて列車が顔を見せ始めました。これで南国の青い空が望めれば最高ですが贅沢は言えません。晴れていたらそれはそれで太陽の方角が気になるところですがそういう心配はありませんでした。(何か自分で自分を慰めている気もする)
なかなかカッコいいですね。重油炊きなので煙がないのは寂しいですが、ここは峠を越えての絶気運転と思うことにしました。
撮影終了で直ぐに移動。
大形観光バスなので簡単に移動することは出来ないのですが何せ列車のスピードが人<列車<自転車程度なので烏樹林駅の到着に間に合いました。
※本来の到着ポイントは出発したホームのある場所ではなく、博物館等の建物が並ぶその裏側とのことでしたが、ここに帰ってきたのもツアーのチャーターだからということのようでした。
五分車のイベントが終了し、最後に烏樹林糖廠の概要の説明を聞きながら駅舎内の見学もさせてもらいました。
私が気に入ったのはタブレット&左下の眼鏡&右の扇風機。扇風機の昭和感が堪らない。
私は今日が仕事始め。気を引き締めてまた1年働こうかと気分を新たにしています。ところで私が正月に何をしていたかというと、実はこれまで書いたブログを見直したりもしていました。そうしたら…お恥ずかしいことにカナ漢字変換のミスを見つけ修正しました。まだ見つけていないものもあるような気もしますが、今年はそんなことがないように今まで以上にちゃんと書いて確認してからUPしていきたいと思っていまます。
話を台湾・烏樹林に戻します。蒸気機関車が着いて直ぐに機回し開始。本当に待ったなしの直ぐです。
車内を撮影していたので、機関車が引き上げ線まで出たところでのこの写真を撮るのがやっとでした。
帰路は正向きでの運転となります。
さてここの駅名は?と思って駅舎を見たのですが、この写真の建物には「烏樹林五分車終点駅」とあり、そういうことかと一人で納得していました。
※後壁線新頂埤駅だそうです。参考:維基百貨(Wikipedia)「臺灣鐵路車站列表」
「×」の先にはかってまだまだ線路が続いていたことが分かります。しかし今はここまでとなっています。「今は…」と書いたのは、この鉄道がもっと先まで行って欲しいという願望で書いています。
正向きの機関車がセットされたところで記念写真。私も含めてですが参加者が順番に撮影していました。
平成26年11月29日の烏樹林糖廠。
勝利号の運転台。客車だと思いこんでいた車両が気動車だった証。日本の非電化ナローもきっとこんな感じだったのではないでしょうか?
かぶりつき席は早い者勝ち。そのおかげで…。本当は競争はなく、出発時間になっても誰も来なかったのでここに陣取りました。
予定より数分早く出発し力走する列車。と言っても予定時刻にあまり意味はなさそうです。それにしてもこんな光景に出会えるなんて嬉しい限り。これもかぶりつき席のおかげですが楽しい!の一言に尽きます。この席を独り占めする訳には行かないので、この後他の席に移動しました。
途中には踏切もあって車を止めさせて通過するのは何とも痛快!日本でこうした“観光(遊覧)鉄道”と公道がクロスし踏切がある例はないのでは?それとも烏樹林糖廠は鉄道の事業者となっているのでしょうか?
約20分揺られて終点に到着。皆さんが下車後に車内の全景を撮影しました。板張りシートも(乗り心地はともかく)味があって個人的には好きです。また車両は年代ものですが、キチンと整備されており気持ちが良かったです。(今回乗車した烏樹林糖廠の距離が如何ほどかは調査不足です。ご容赦を)
留置線からホームに転線。
こういう南国情緒溢れる風景に青色に白い帯の客車が映えます。
ホームには垂れ下がるつる植物…、すいません。名前が分からない何かが垂れ下がっており、これもここが台湾であることを感じさせてくれました。
この位置で出発準備完了。
さて青い2両の客車ですが、これが「成功号」。
そして機関車の次位が「勝利号」。
2両とも客車ではなく気動車であり、事情通の参加者によるとこれに乗れるというのは「凄い!」のだそうで、ただ現時点で自走できるかどうかまでは分かりませんでした。いつもここで走っているトロッコタイプの客車ではなく、この2両にしてくれたのは、ツアー会社から強いプッシュをしたのではなく、烏樹林糖廠の方々が用意してくれたとのことでした。