私たちが食事したテーブル席の回りも鉄道色が満載。
食堂の中はこんな感じ。如何にも町場の大衆食堂です。でもぐるりと見渡すと、全てが鉄道です。
まず目に付いた一番奥の“壁画”。CK124は台湾鉄路管理局が動態保存している蒸気機関車で、今回の台湾シリーズでも「集集線の旅(6)(7)」で写真をUP しているものです。駅弁の立売りさんもいて、日本の昭和の時代の台湾/社頭駅風景を再現しているのかな?と思って見ていました。
真ん中の赤い扁額風の書が何を意味しているかは分かりませんでしたが、お店にとっては大切なものだということは見て取れました。ただその周りは“鉄道”です。
壁には列車の窓が描かれ、車窓からの風景が描かれていました。また網棚も見落とせません。
でもこれは文物館のプロローグ/導入部に過ぎませんでした。
今回のツアーの最後の目的地は台湾鉄路管理局縦貫線「社頭」駅から歩いて5分強のところにある「福井食堂」。
台湾は車は多いとはいうもののあふれかえるような車社会にはなっておらず、町の商店街には活気があります。台湾中部の町「社頭」もそれにもれず、日本の市街地とは全く異なる風景が広がります。
その一角にある「福井鐵道文物館」の看板。ここが福井食堂で、入る前から期待感で胸が膨らみます。
日本風に言えば、街の定食屋さんと言ったところでしょうか?とにかくお客さんが引きも切りません。早速出てきたこの店の一押し、鶏モモフライの定食。まずその木の器の美しさに仰天。何と日本からのツアー客のためにご主人が用意してくれた特注品。お気遣いに感謝です。
ボックスは2段になっており右側の箱の下にあるのはウナギ。蒲焼風でこれが何とも美味。これだけ美味しいウナギに台湾で出会えるとは思ってもみませんでした。また右上にチラッと写っているしゃもじですが、使わずにサインをすると店の中の「しゃもじ」コーナーに来店記念で飾られます。私は別のしゃもじにサインをさせてもらい、店内に飾っていただきました。もしも行かれる方がありましたら探してください。
※今回はツアー向けにアレンジしたメニューの感がありました。但し、確かめてはいません。
最後に出てきたメインの鶏モモのフライ。想像していたフライドチキンの味とは一寸違い、グルメ番組風に言えば外はカリッと、中はジューシーという感じです。
旨かった!
北陸新幹線が開業しました。もっとも開業日である3月14日に私は鉄道とは全く縁のない行動をしており、未だ乗りに行く目途がたっていません。とはいうものの金沢開業以降、今日までに社内外の実に多くの方から「乗った?」と聞かれており、早目に皆さんの期待に応えねばと心新たにしているところです。
そんなことが続いていたら何と「乗っていない」ことを知っている方たちから思わぬお気遣いを頂きました。(紹介の順番は私の手元への到着順です)
1)北陸新幹線(長野・金沢間)開業記念切手
2)「JRトレインくん」E7系 かがやき チョコチップクッキー(一番上の缶入り)
3)北陸新幹線W7系かがやきパタパタメモ帳(缶の下で切手の上)
+西Navi北陸 4月号(台紙代わりにしているフリーペーパーです)
記念切手のデザインはE7系とW7系のバランスを取っていますが、E7系のクッキーとW7系のメモ帳という絶妙なバランスは思わぬ偶然で嬉しく思いました。(多謝)
で、E7系は無事定時運行されました(まあ、食べたということです)が、W7系は運用に入ることなく車庫入り(もったいなくて使えない)しました。(笑)
途中にあった不思議な光景。
人工的に作られた緑のトンネル。丁度ポイントのある場所にあり、往路で気になったので帰路に撮影しました。日本の“雪国”ならスノーシェッド(覆道/ふくどう)みたいに見えるのですが、何か目的があるのでしょうか?
ここまで来れば残りがあと少し。10:55過ぎに無事終点に到着しました。通常の五分車運転は往復で約50分ということでしたので、それよりは15分ほど長く楽しんだ計算になります。こうして私にとって今回のツアーの最大の目的が達成されました。
最後に大形トラクターの写真をUP。サトウキビの収穫で使っているのではと勝手に思ったのですが、その理由は車体には「虎尾糖廠」の文字があったからです。何せ「虎尾糖廠」は台湾でも唯一の現役精糖鉄道があることで知られており、これからも私と精糖鉄道の縁が続くという予兆を感じ取りました。(私の個人的な見解であり、家族の同意は得ていません・・・。)
さようなら渓湖糖廠。
濁水駅の駅舎というより小屋と言った方が似つかわしい建物の横にはこんな看板がありました。
ここはかって「渓州」「王功」「漢寶」に向かうジャンクションだったという証左でしょう。サトウキビの出荷の最盛期の時期にここは一体どんな状況だったのでしょう。考えただけでもワクワクしてきますがそれを見る事はもう出来ません。
改めてき346号が折り返していた方面を除いてみましたが、パッと見は2方向への分岐だったので、恐らく1本の線路は撤去されたのでしょう。左側の線路の先には「線路」を遮断する方向に遮断機が見えていますが、どのように使っていたのでしょう。気になりました。
家族連れに見送られ10:38に出発。
キャベツ?の収穫風景も見られるのどかな田園風景が続きます。
最近「フォトラン」という言葉を耳にすることがたまにあります。鉄道分野では撮影のために貸切列車を仕立て、撮影者の都合に合わせて動かすことを指している場合に使っていると私は理解しています。例えば昨年(2014年)の11月中旬にこのブログでUPしたボンネットバスツアーがその典型だと思っています。
さてここ渓湖糖廠でも同様のイベントが組まれており、9時50分頃に出発したこの蒸気機関車牽引の五分車は走り始めて100メートルほどの所で停止。早速撮影タイムになりました。
まるでそれは私たちの要望に応じてポーズをとるモデルが如くでした。ここで10分弱の時間がありました。
いよいよ出発進行!踏切では車を待たせて良い気分。何でかって言えばナローの、しかも観光鉄道が公道を横切っているのです。日本ではありえません。というか日本でも認められるようになれば廃線になった路線が観光鉄道として復活できるかも知れません。もっとも“台湾”だから可能で、“日本”の基準ではやっぱり無理かもしれません。「りくべつ」とか「小坂」あたりが復活してほしい路線です。
渓湖糖廠の構内ならともかく終点までの途中で列車を停めることはさすがに出来ないとの事で、私たちは沿線風景を楽しんでいました。
出発した時には単線だったのが、いつの間にか右側にもう1本の線路が登場しました。複線?それとも単線並列?気になって夜も眠れません。ん、な訳ないか?
10:12頃、何も無いところにポイントが出現。一瞬、ここが終点かと思ったら、軽くそこは通り過ぎ終点の濁水駅についたのは10:20頃でした。