2015年10月05日 20時33分

サハリン(樺太)鉄道旅(3)強風と豪雨で稚内に辿り着けない?

NH4843便は札幌(新千歳)発16:10→ 稚内着17:05で、夜6時頃には同行の方達と合流し、北海の幸に舌鼓を打っている予定でした。

そうっ、「予定」とは予定であってそれは「予測不能」と同義語。

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稚内行きの出発案内の時間が定時であったのは午後4時頃まででした。

この日の千歳地方は豪雨で強風。結局着陸できなかった便も多く、当然それは折り返しの出発便も出ないという事。

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午後4時40分時点では千歳線もストップするほどで、ひょっとすると稚内に行きつけないかもという厳しい現実がヒシヒシと身に迫り始めていました。

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稚内便は何度も出発予定が繰り下げられ、最終的に19:30発とアナウンスされたのですが、それも18時15分頃に欠航が決定。他の便の欠航がアナウンスされるなかANAも何とかしようと頑張ったのでしょうが流石に天候には勝てませんでした。

茫然自失。思考停止。食欲なし。

でも自分で言うのも何ですが、これまで無駄に経験(=痛い目に会う)を積んできた訳ではありません。最終的に欠航という事もありうると考え、夕方の5時20分に札幌発稚内行きの宗谷バス深夜便の予約という次の一手(最後の一手)を打っていました。

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バス会社に電話した際に「ANA便が飛べばバスがキャンセルになるのですが…」と相談したら「飛んだら電話してください。キャンセル料は要りません」との有り難いお言葉があり、しかも「今日は2便運行ですが残り4席です」。何と2便運行に救われました。

因みに欠航が決まってからバスの予約センターに電話した方は席が取れず、札幌市内に泊まって翌日のJRで向かうことにし、私に「バスが取れて良かったですね。良い旅を」との言葉を残し空港を後にされました。

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欠航の恐怖と戦った緊張覚めやらぬまま23:00発のバスに乗り込んだものの、まずは一安心。恐らく30数年ぶりの夜行バスだっただけに、寝られるかが正直言って心配でしたが、30分も経たずに寝落ち。

ところでこのバス、網棚が思ったより広く機内持込がギリギリサイズの私のカメラを入れたバッグも無事に収まり、期待していなかった広々足元で一夜を過ごせました。

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はるばる来たぜ!稚内。

行き着けないかも?

名古屋にこのまま戻る?

1週間の北海道旅行?

とか新千歳空港で(真剣に)考えていただけに喜びも一入(ひとしお)。で、着いたら着いたで「朝日が美しい!」とか写真を撮ったりして立ち直りが早い。

 



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!