22日の下見。もう一箇所桜と絡められる場所はあったのですが、ここは踏切。絵的には今一つかなと思いつつ念のために試し撮り。本当は横位置での撮影も可能なのですが、何と殆ど見かけないマイクロバスがここで停車。止むを得ず急遽縦位置で撮影。リスキーなのでここでの本番撮影は諦め。
とその時踏切の警報が鳴り始め、保線車両が通過。これも桜と阿里山森林鉄道の貴重なショット。車両がぶれているのはスピードが速いのではなく、明るさが足りないことによる低速シャッター(1/30)のためです。
22日はこの後、神木線の撮影もしているのですがまた後日。
夕食は寒かったので「鍋」。これも2人連れのなせる業。同行者に感謝。
今回の阿里山地区での撮影で使った乗車券。観光鉄道らしいデザインで好感が持てます。鉄で無い方にも、アルバムに綴じ込む良い記念になるでしょう。
3月22日の下見時に撮影した第2ポイント。桜はまずまず咲いており、10:30から3往復6本あるシェイの撮影は、場所を移動しながら3~4箇所でという段取りを考えました。
22日の試し撮り。山を下る列車はヘッドライトが点いていることもあり、翌日のメインはここで下山列車を撮影に決定。
また少々苦しいものの近づいて来た列車をある程度狙えるのも確認。
23日(水)の本番はこんなアングルにしてみました。などと書いていますが、これは苦しい言い訳。
実は1枚目の写真の桜咲く斜面は午前7時過ぎの段階で人垣と三脚の林(正に林立)が出来ており、立錐の余地なし。昨日UPした場所も同様で、この日はご来光列車に乗って戻ってから朝食を摂り、少し早めの8時には2つのポイントの内どちらかに向かおうと思っていたものの断念。ゆったり朝食~阿里山発9:30の列車で沼平に向かうという何とも想定外の一日で、昨日も今日の写真も台湾の撮り鉄さんの人垣の中からカメラを差し出して「何とか撮ることが出来た」状態でした。
もっともそのおかげで撮影できたものもあり、それはまた後日。
まずは3月22日(火)の下見時の写真から。
列車の先頭から眺めていると桜が咲き、列車と絡められるのはザックリ2箇所。ここがその一つ目。
沼平から歩いてこの地を目指し、まずは予行演習。
どう切り取るかは撮影者次第ですが、この日、私はこんな感じで撮影してみました。ところが…。
翌23日(水)。
10:30に阿里山を出て沼平に向けて上っていく列車。その列車/シェイ31号機は私のいた場所近くで猛烈に煙を吐いており、まるでドレインを切ったようで当たり一体が白一色。正に煙に撒かれ(けむにまかれ)一瞬私の視界が無くなりました。かろうじて少し先に行ったところでその姿を確認することができましたが、既に私は冷静さを失っていました。
沼平を11:00に出て下山する列車。こちらはまあかろうじて撮影できました。が、実は昨日の下見時とは違う場所での撮影。この日、私は台湾の撮り鉄事情を甘く考えていました。詳しくはまた明日。
阿里山国家森林遊楽区の代表的な楽しみ方のルートを紹介。
阿里山森林鉄道の「阿里山駅」を起点に鉄道の沼平線「沼平駅」を目指します。そして神木線の「神木駅」を目指して歩き、そこから列車で「阿里山駅」に戻ります。私達はこの日、このルートで動いています。
勿論列車のルートにも遊歩道はありますので歩くことも可能ですが、阿里山⇔沼平はともかく、神木⇒沼平、神木⇒阿里山のルートは、急な遊歩道を延々と登り続けることになり、相当にハードです。
さて私達が3月22日に阿里山に来た理由。それは3月23日(水)に桜咲く沼平線をかつて阿里山森林鉄道で大活躍をしていたシェイ式蒸気機関車が走るという情報があったから。
ネットで正式にその情報が出たのは確か3月に入ってからでしたが、昨年の実績なども含めて間違いなく走るという確信がありました。
ということでまずは下見を兼ねて阿里山を15:00発の沼平線沼平行きに乗車。
山の中を快調に駆け上がって生きます。
沼平駅に入線。
駅前には「森林鉄道」らしい古木のオブジェとも言える駅名標。木を伐採して運び出す手段として作られた森林鉄道ですが、今はその豊かな自然は保護の対象であり、こうした駅名標は自然景観を楽しむ観光地らしい佇まいです。
恐ろしく深い霧の中を突き進むワゴン。美味しいお茶は寒暖差と霧が作る。とか以前取材先で聞いたことがあるような…。それにしてもこの写真はまだましな方。
ところで対向車線はひっきりなしに大型の観光バスが走っており、流石オンシーズンの阿里山。大陸からの観光客が多いそうです。
ここが阿里山国家森林遊楽区の入り口。ここで入山料を払います。日本ではあまり聞かないシステムですが、富士山や上高地とか阿里山の雰囲気からすると世界遺産白神山地がイメージに近いものを感じますが、そうした自然保護地区に入るのに「入場料」(入山料)がいると考えると分かり易いかも知れません。日本ではそんな入場料を取ろうものなら議論が巻き起こりそうですが、海外では例えばアンコールワットなどままあります。
※阿里山国家森林遊楽区についてはネットで検索し、ご確認下さい。説明すると長くなるのでご容赦を。M(_ _)m
何れにしてもここを通過しないと阿里山を楽しむことは出来ません。
少し歩くとそこが阿里山の中心、阿里山駅。
桜の出迎え。これがこの季節、多くの人がここを訪れる理由です。
が、とにかく10度を下回る気温とこの天候で気分は滅入るばかり。
奮起湖は私達にとっては阿里山までの通過点でしかありません。
車庫(博物館)の横から、今は列車が走ることの出来ない線路がまだまだ続きます。
振り返れば山に吸い込まれるように続く線路。去年、再開すると言われていたのが、またもや土砂災害が出て復旧の目処が立たない現状。
奮起湖から阿里山界隈の地図。奮起湖と阿里山を赤色の四角で囲ってみましたがこれが大体の位置関係。線路と道路は平行しておらず、一箇所だけ近づくところがあるようです。
さて奮起湖から阿里山に向かう直通バスは13:00発。列車から降りて阿里山に向かうお客さんは一杯いるのに何故かバス停にいるのはマイクロバス。
「立って行くのか?」とか構えていたらよもやの定員着席乗車。(山道を行くので安全の確保のため?)
案の定、満席でバス停にいた半分以上の人が乗れない!
どうなる俺達!と思ったら近くに止まっていたワゴンの運転手が溢れた人たちに声を掛け始めそれに乗ることに。
地元の旅行社のマークが車体に書いてあり、その会社が私達のような人を拾って商売にしているようで、かつ協定料金があってそれでの運用のようで思ったほど高くもなく、所謂白タクではなさそうでした。まあ何はともあれ阿里山に無事に着けることだけは分かりました。
お茶の産地として知られる阿里山の風景を楽しみながらワゴンは快適に飛ばします。値段は高いがマイクロバスよりは快適だったかも。結果オーライ。
車庫のある北門駅。
平野部を暫く走った後、一気に山に向けて駆け上がっていきます。
幾重にも折り重なるようにして高度を稼いでいく独立山のスパイラルループ。その辺りの風景はもっと楽しめると思っていたら意に反し、木が茂っていて目ではかろうじて追えるものの写真では無理。
※スパイラルループとは=一言で言えば螺旋階段を上っていくような感じに線路が敷かれていること。
何とかこの写真で線路が写りました。
急カーブの連続。阿里山の醍醐味。
現在の終点奮起湖に11:20到着。全線が開通すれば更に1時間10分ほどの旅が楽しめるのですが、これは今後の復旧に期待するしかありません。
奮起湖の駅で買った駅弁。「中興号」というかつてのこの鉄道の看板列車の掛け紙です。それにしても台湾の弁当は本当に美味しいです。なお駅の中の休憩所?みたいなところで食べればスープとお茶がついてきます。