2016年06月04日 20時32分

阿里山からの下山(1)思わぬ事態発生。

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西暦2000年の阿里山のバスターミナル。建物は今も同じ。この時も阿里山からの下山はバスを使っており、2016年のこの日もそのつもりでした。で、路線バスの切符売り場に行ったらよもやの全便満席。台湾鉄道の嘉義行き、新幹線の嘉義行きなどその日阿里山を下山する全てのバスが、、、です。

翌日の3月24日は日本に帰る日だし、そもそも阿里山はホテルが満室…。

オンシーズンにはバスを予約したほうが良いなどとはどのガイドブックにもネット情報にも上がっていなかった…。

嘉義へ行きたい!

ホテルに戻り嘉義駅までのタクシーを手配してもらうとしたものの、それも全て出払っていてOUT。最終案として、旅行社がミニバスをチャーター形式で運行(定額。路線バスよりは高いが、タクシーよりは格段に安い)しているはずなので「この紙をバスターミナル周辺の人に見せて、係員を探してください」とのこと。

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一応、午後5時に出るミニバスを予約したもののその時間にはまだ2時間半もある。さてどうしようかと思い、バスターミナル近くにいた人と話(勿論、中国語。殆ど雰囲気での会話)をしていたら、「路線バスの運転士さんと交渉すると乗れる場合があるよ」とのご託宣。で、台湾鉄道嘉義駅行きのバスはNGでしたが、このバス、14:40発の新幹線(高鐵)嘉義駅行きのバスの運転士さんからOKの返事。バスターミナルの切符売り場(実はコンビニのレジ)で発券をお願いしたら、そんなことは出来ないとのことでしたが、運転士さんが口添えしてくれてチケットを購入。とにかくここを出られれば良し。(ミニバスの予約係りの人にキャンセルを申し出たら驚きの返金あり。期待していなかったので嬉しかったです。ありがとう!台湾)

さて私達が乗れたからくりですが、この路線バスは定員乗車。ただ途中の停留所からの乗客があるため、満席ではここを出発しないようで、そのための席が私達に回ってきました。確かに台鉄の駅(嘉義の中心地)へ向かうバスは16年前、途中からの乗客が結構あった記憶があります。一方、新幹線駅に向かうバスは途中からの乗客は少ないという判断が運転士さんにあったのでしょうが、その読み通り、途中からのお客さんは1人もおらず、3席が最後まで空席でした。

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雨が降る高鐵嘉義駅。写真はこの一枚のみですが、まずはここまで来られた事に感謝。

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高鐵嘉義駅から台鉄嘉義までは車で20分ほど。でも確かBRTがあったはず。と思っていたらありました。

それも時刻表によれば16:50発がある!何たる幸運。神は私たちを見捨てていませんでした。

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BRT(bus rapid transit)とはバスを使った大量輸送機関。これに乗れるということで、同行の方は少々興奮気味。いやいや私も同じです。

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運転士さんから乗る時に渡されたICカード。最初は意味が分かりませんでしたが、BRTの利用についての映像がバス車内のモニターで流されており、どうやら高鐵嘉義駅から台鉄嘉義への利用者は、BRTの利用促進のため無料らしく、ただ乗車人員の把握のためこのカードを配っていたようです。ということで当然このカードは下車時に回収。

後で調べたら、高鐵(新幹線)の利用者だけが無料のようでしたが…。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!