1日1往復の列車の翌日の準備は終了。
機関車に乗り込み、エンジンの撮影。
停車中の車内は子供たちの絶好の遊び場。(奥の方に写っています)
《豚車》の前で地元の方の記念写真。ではなく、この駅で過ごす人たちを撮影させてもらいました。鉄道を撮るのは勿論好きで、だからここまで来ているのですが、そこに暮らしている人たちとの出会いも好きです。
ところで先にも書いたようにこの可愛い《豚車》はもうここを走っていません。この車両だけでなく、ミャンマーで走る旧タイプの車はある日突然その姿を消します。今回は絶滅危惧種を間一髪、この場所で撮影できましたが、これはもうラッキーとしか言いようがありません。
車止めに衛星のアンテナ。なぜここにわざわざ???
撮影が終わり一休み。時間は14:37。この時はこの《豚車》が無くなるとは、いや正確に言えば、この楽園はそれほど長くは続かないだろうとは思っていました。それでもこんなに早くとは思っていませんでした。今やすべてが思い出の彼方。
ここから今夜の宿泊地、首都ネーピードーまでは約280キロ、時間にして4時間半。さて次なる目的は…。
ピュンタサ駅をほぼ定時(12:30、動き出しは手元の時計で12:32)に出発。腕木式信号機が何だかいいなあ。複線の幹線の駅でこれを見るのはドイツ以来。
信号所のある駅。今や日本ではあまり見かけない。
こちらは出発ではなく、進入信号機。真ん中の線路に進入可。
走行中の動画。(携帯電話で撮影)
それにしてもPC枕木の幹線でどうしてこんなに揺れるのかは不明。
《豚車》の一番前でかぶりついているところを、英語表記で「Ngahtetgyi」駅で撮り鉄組に撮影されました。(矢印のところに私がいる)一番前にいる時は、沿線のどこかにいるはずの撮り鉄組の存在を気にして注意をしていたのですが…、まさか駅にいるとは思っていなかったので油断していました。
3人の人影を確認し「しまった!」と思った時は、時すでに遅し。合流後に謝ったところ、Oさんからこの写真を笑いながら見せられました。
機関車1両に客車3両。ここピュンタサ駅からニアウレービン駅まではヤンゴン~首都ネーピードー~マンダレー(ミャンマー第2の都市)を結ぶ幹線を走り、そこからマダウに向かう支線に入ります。
※地名の日本語表記について。
*首都ネーピードー…この読み方は外務省のHPを参考にしています。ただネピドーと読むHPなどもあります。
*ピュンタサ…ローマ字では「Pyuntaza」で、外務省のHP掲載の資料では「ピュンタザ」と「サ」ではなく「ザ」となっています。ただ地元の感じでは「サ」でしたのでそれに倣うことにしました。
*マダウ…これも地元の方の発音を参考にしています。
一貫性がないと言われればそれまでですが、首都名はともかく、その他の地名については自分で判断してここに掲載しています。
ところで《豚車》の特徴に「タイヤ駆動」(鉄輪には動力が繋がっていません)はがあります。日本では保線で使われる「軌陸車」では知っていましたが、さすがに旅客用では初めて見ました。恐るべしミャンマー。
《豚車》ではなく客車の座席。
このお嬢さんは、私が車両を撮影していたらその姿を携帯で“盗撮”(冗談です)していました。私が笑い返し、彼女にカメラを向け、「OK?」と聞いたら「OK」との返事。
ピースサインは今や世界共通?
《豚車》の運転台。
機関士さん(運転士さん?どっち??)が座るとこんな感じ。トラックの運転をするが如く。
ところでこの列車の乗務員の方の撮影ですが、機関士さんは顔の撮影がNG。車掌さんは全面的に撮影NG。乗る前にガイドさんから聞きました。
ピュンタサ駅。静かな佇まい。
時刻表。解読すると下2列がマダウとの間の《豚車》の時刻。(赤枠内)
下から2番目(左空き)がこの駅の出発時刻で「12:30」。
一番下(右空き)がマダウの出発時刻で「09:30」。
時刻表は上下列車がセットで、なんと一往復。これがガイドさんと車をチャーターした理由。そうなんです。実は我々の撮影チャンスは下りの1本だけなのです。
も、さることながら車庫のあるピュンタサではなく、車庫の無いマダウから朝出てくるというのはあまり馴染みのない運転形態です。
出札口。ここで「ニアウレービン」と言って切符を購入。他の御三方は撮り鉄に専念ですが、私は20分ほどの《豚車》の旅(乗り鉄)を選択。撮り鉄組がニアウレービン駅での到着&出発も撮り鉄ポイントにしてくれたことで“私のささやかな夢”が実現しました。というかまあ乗り鉄の私に、皆さんが気を遣ってくれたというのが本当のところでしょう。
何が書いてあるかさっぱり分からない乗車券。そもそも縦位置の写真ですが、これで合っているのかどうかすら分からない。
出発の少し前、12:24に目的の列車が車庫から推進運転で出てきました。
LRBE.56。本当はより豚顔のLRBE.7が良かったのですが贅沢は言えません。走ってくれるだけで幸せ。
《豚車》のピュンタサ駅発は12:30。で、その前にピュンタサ駅の近くで昼食。(黄色い看板のお店)
私たちの様な外国人観光客が使う店ではなく、地元の方相手と思われる普段着の“食堂”。
ガイドさんがいると読めないメニューで悩むことからは解放され、美味しい料理に出会えます。
それにしてもミャンマーの食事は私の口に合います。台湾並みと言ったら大袈裟かな?いやいやそんなことはない。
店を手伝う少年。私たちが呑んだジョッキを洗っているところをお店の方の了解を得て撮影。最近、日本では個人商店でも、働く子供を見かけなくなりました。
で、洗い方ははっきり言ってものすごく大雑把なのですが、この程度の洗い方というより、そもそも水に当たりしそうですが、ミャンマーでは最後までお腹は絶好調でした。きっと水が合ったのでしょう。
(参考)
ミャンマーのトイレ事情。
このお店もそうですが、概してトイレは清潔です。勿論ホテル以外はほぼ「和式」ですが、「んーっ」と唸るような局面はあまりありませんでした。
一週間ミャンマーにいてトイレで「アウト」と思ったのは出発から暫くたった列車内とか限られています。