2017年09月16日 14時08分

『オリジナル フレーム切手「釧路を走る国内唯一の炭鉱鉄道」』と風景印。

北海道・釧路を走る国内唯一の炭鉱鉄道である太平洋石炭販売輸送臨港線をテーマにしたオリジナル フレーム切手「釧路を走る国内唯一の炭鉱鉄道」が8月21日に発売されました。

私が調べた限りですが、貨物専用の鉄道のフレーム切手はこれが本邦初。釧路エリアの郵便局を中心に発売されたものの、私は現地に行けなかったので8月25日のWeb発売にかけました。ただ0時15分の売出時は夢の中で、仕事後の夕方に申し込もうとしたらとっくに完売。Oh my god。

その後、釧路在住の知人から救いの手があり、無事入手。

そして到着した封筒を開けてビックリ!一緒にオッというものが同封されていました。

まず右上は郵送された封筒に貼られていた切手の風景印に注目。釧路新富士郵便局の「鶴居村営軌道」。今年の2月10日からの使用開始で、知人がわざわざそこまで足を運んで私に郵便を送ってくれたことは間違いありません。

日本郵便の意匠図案説明によると『かつて運行されていた簡易軌道、「鶴居村営軌道」で使われた車両とその運行区間を配す。』とあり、釧路市博物館で昨年(平成28)年10月29日~翌平成29年1月15日で開催され、その後北海道内や東京で巡回展が行われた企画展「釧路・根室の簡易軌道」(拙ブログでも紹介)から生まれたものと推察しました。

さてその左側のハガキの風景印は釧路武佐郵便局の「石炭列車」。しかも日付は使用開始日。つまり初日カバー。デザインは切手同様の炭鉱鉄道(石炭列車)がモチーフで、私の嗜好にやっと時代が追い付いてきました。というのはさておき知人には感謝感謝。

そして下の切符類にも驚きの事実。

まずはこの硬券。かつて北海道川上郡標茶町にあった町営軌道のもので、これは物凄くレアなものだと感じています。また「開運町から神社前ゆき」は今思えば縁起切符になりそうな区間。

一方、こちらは「標茶町営軌道線」と書かれていることから一見“軌道”の補充券のようですが、よく見ると停留所名に「駅前」が3つあり、推理すればこれはきっと町営“軌道”が廃止された直後に運行開始した町営の代替路線バス時代の乗車券だと思います。

残りの2枚も三菱石炭鉱業鉄道のもので、ご本人さんから「お土産」付きとは聞いていましたが、よもやここまでとは思ってもみませんでした。(嬉)

ところでこのオリジナル フレーム切手「釧路を走る国内唯一の炭鉱鉄道」には後日談があり、名古屋在住の鉄友が今年の夏休みに北海道に出かけており、その帰りがけ新千歳空港内の郵便局、千歳郵便局新千歳空港内分室でこれを見つけて私への北海道土産としてプレゼントしてくれました。確かにWebで完敗した話をその方にしましたがよもやの展開にビックリ。きっと空港での取り扱いがあることを調べて捜しに行ってくれたと思う。こうして2/1500が私の手元にやってきました。そこで1枚は私の永久保存版として、もう1枚はNPO法人名古屋レール・アーカイブスの所蔵品として保管することにしました。実はNPO法人名古屋レール・アーカイブスでは鉄道切手も所蔵しているのです。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!