2017年12月21日 20時39分

スーパーカミオカンデ一般公開(3)実験区域に潜入!

バスに数分乗って到着したスーパーカミオカンデ実験区域。靴を脱いで入ります。

まずはスーパーカミオカンデの概要を学びます。「今ココ!」と書かれた場所にいるのですが、その前に…。

山の中に突如現れた巨大空間。これが出来たのはここの地質が飛騨片麻岩という非常に硬い岩盤であることによるそうで、それにしてもこれだけの巨大空間を作るのが大変だったであろうことは容易に想像がつきました。しかもこの動画で見えるのは先の画像の最上部であって、この下にこそニュートリノを捉えるのに必要な実験設備があるのです。ただその設備は巨大な水槽でいつも水で満たされているため、残念ながら中を見ることは出来ません。(それが見られると思ってくる人もいるとは聞きました…)

山の模型があります。

その山の部分を開ければ、山の中のどこにスーパーカミオカンデがあるかが分かるようになっています。地下1000メートルの場所とは聞いていましたが、私が思っていた地下ではなく、山の頂上から1000メートルであって、例えばエレベーターで“地下”に延々降りてゆくのでないことを知ったのも驚き。

2017年12月20日 20時34分

スーパーカミオカンデ一般公開(2)いざ坑内へ。

飛騨市神岡公民館を8:30に出発し、20分ほどで神岡鉱山内に入る「跡津通洞坑口」に到着。

坑内は環境保持のため、入る(走ることの出来る)車が限られており、この「ニュートリノ坑内にやさしい低公害バス」を始め、排気ガス対策が施されている車だけが許されているそうです。

その文字部分のアップ。

秋の風情は雨であっても損なわれません。

紅葉を堪能。

9時前にバスに乗り込みいざ出発。トンネルは岩盤をくり抜いただけの素掘り。海外では、例えばスウェーデンの首都ストックホルムの地下鉄ではこのパターンを見たことをありますが、日本では珍しいのでは?

2017年12月19日 20時52分

スーパーカミオカンデ一般公開(1)ノーベル賞と旅館。

今日から暫くは鉄道ではなく旅の話です。ご容赦を。

平成29年(2017年)11月4日(土)の岐阜県飛騨市神岡町は雨模様。赤いポストがある街並み。さて今回ここ神岡の地を訪問した理由は、ここにある世界的な研究機関「スーパーカミオカンデ一」般公開がこの日に行われたことによります。抽選倍率は10倍。遠くは沖縄から見学に訪れた方もいらっしゃったと聞きました。

11月3日(金)に泊まった宿。
飛騨市神岡町の中心地(市街地)にはネットで予約できる宿がありません。そこで久しぶりに電話予約。
スーパーカミオカンデの見学に相応しくノーベル賞受賞の小柴昌俊先生の定宿だった「茂利(しげり)旅館」に宿泊。受付時に知ったのですが、何と最後の一部屋に滑り込みセーフ。ご主人いわくスーパーカミオカンデ公開時は予約が入るのが早いにも関わらず、何故か一人部屋が1つだけ残っていたそうです。

囲炉裏のある宿。

部屋にトイレ、洗面、お風呂はなく共同ではあるものの清潔かつ快適。かつては畳だった部屋を改造したという洋室のしつらえも良く、コンセントの数も十分。何より無線LAN完備。
参考までにこの宿のご主人は神岡の歴史については第一人者とは地元の方の弁。居心地の良い宿でした。

集合場所の飛騨市神岡公民館。朝8時が受付スタート時間。鉄道がらみ以外でのこの時間からの行動開始は私にとっては稀。それゆえここから徒歩5分の宿を予約した次第。

2017年12月18日 20時58分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(12)湯たんぽで温まりながらトロッコの旅。

到着して直ぐにレールマウンテンバイクの方向転換。

私が乗ってきたトロッコも準備完了。

さてひざ掛けの中は湯たんぽ。この日(11月3日)今年最初の使用だったそうで、足音ぬくぬくで快適なトロッコの旅。でもやっぱりここまで来たからには漕ぎたかったというのもウソ偽りのない感想。

往路は最後尾で、復路は先頭で走るトロッコ。だからこその動画をお楽しみください。

16:20。終点の奥飛騨温泉口駅が近づいてきました。

外国からのお客さんもいて、乗車前の注意事項の説明では日本語だけではなく英語でも行われていました。この飛騨の地の、日本人でもまだまだ知らない人が多いレールマウンテンバイク・ガッタンゴー。「桜の季節もお勧めですよ」とは地元の方の言葉。確かに紅葉の美しさだけがここの魅力ではないでしょう。楽しいひと時を過ごしました。ただ楽しいだけに、その楽しさを誰とも分かち合えない一人での旅により寂しさを感じてしまいました。

2017年12月17日 14時56分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(11)神岡鉱山前駅点景。

神岡鉱山前駅から高原川の対岸の神岡鉱山まではかつて専用線があり、ここ神岡鉱山前駅から硫酸を積んだ貨物列車が出発していました。

今は昔の貨物扱いがあった時代に思いを馳せつつ、現実を見ればそこには軌陸車が停車中。

駅には大黒天様がいます。

この先、猪谷方面に向かうことは出来ません。

片道約3キロ。15:51に奥飛騨温泉口駅を出発し、10分強の終わりに相応しい、年月をかけて自然に埋もれつつある2本のレール。もっとも殆どの観光客には無縁の風景。まして感傷にふけっている人はきっといなかった。

2017年12月16日 14時55分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(10)神岡鉱山前駅。

飛騨神岡駅(国鉄時代は飛騨船津駅)を通過。歩かない廃線跡巡りも楽しい。

高架線上から神岡の街を見下ろす。

山間(やまあい)をガッタンゴー。

渡り線が見えればそこは神岡鉱山前駅(国鉄時代は神岡口駅)。レールマウンテンバイクの折り返し駅です。

1面1線のホーム。ここだけ見れば、今も現役の風情。

駅名標は、現役時代のまま。と書きつつ、レールマウンテンバイクが走っているので、今も現役です。観光客の方の記念写真スポットの一つ。

2017年12月15日 20時53分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(9)絶景と暗さと。

ガッタンゴーに乗る段になって気付いた、昔の駅名標。まだ残っているのですね。

さていよいよ出発。ホームの高さから地上のレールに降りる線路はジェットコースター気分。

紅葉の始まった線路を行くトロッコ。先に結論を書きますが、もしもレールマウンテンバイクが予約で一杯でも、トロッコに空きがあったら乗ってみることをお勧めします。これホント!

車窓からの風景。絶景。

旧神岡大橋駅。国鉄神岡線時代にはなく、神岡鉄道神岡線になってから誕生した駅。トロッコの目線で見ると、ホームが異常に高く見える。こうして低い位置から見上げてみれば、全てが新鮮に映る。

第2神岡トンネルに突入。この暗さが堪らない。

2017年12月14日 20時51分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(8)準備完了。

神岡鉄道神岡線は、昭和59年(1984年)に第3セクターとして開業し、平成18年(2006年)に廃止となりました。確かその翌年からレールマウンテンバイクが始まったと記憶しています。その時から気にはなっていたものの、名古屋からそれだけを目的に行くには少々不便で、暫くして電動アシスト付き車両になり、人気が急上昇して行く姿の報道に触れるにつき驚きを感じていました。

15時過ぎから15:30スタートの回の準備が始まりました。

車両の方向転換の方法は面白い。

地元の方の手作りと聞いていますが、こうした工夫をする方がいるのは、やはり地元の強み。

私が乗ったトロッコ。ひざ掛けが用意されていますが、自転車を漕がない人にとっては必需品であると実際に乗ってみての感想。

2017年12月13日 20時50分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(7)「おくひだ1号」。

駅構内。

今年、実際に走れるように整備され復活を遂げた「おくひだ1号」(KM100形)。この復活を含め、廃線跡を観光資源として地元活性化に繋げる取り組みを実際にこの目で見てみたいと思っていたのはその通りで、その想いがこの日(11月3日)、やっと実現しました。「ガッタンゴー」がまさしく軌道に乗り、「おくひだ1号」のこの姿を見られる日が来るとは感無量。

そしてその横には神岡鉱山で使われていた車両の展示。

私の知人で廃バスの「赤錆」好きという方がいまして、その影響かどうか、ジャンルは異なるものの私もこうした引退車両を見るのは好きです。

駅前の機関車のみならずこのシンプルさが堪らない。

貨車のさび具合がまた良い。もっともそれは忙しく働いていた輝かしい現役時代があらばこそ。

2017年12月12日 20時49分

奥飛騨名物/ガッタンゴー(6)囲炉裏と瓶飲料の自動販売機。

駅舎内は展示スペース。

日本鉄道表彰選考委員会「「蘇ったレール」特別賞の楯が誇らしげに展示されています。

今や注目度満点のこのガッタンゴー。シーズン中は予約が取りづらい状況となっており、今回かく言う私も、自転車を漕いで行くいわゆるレールマウンテンバイクは乗れずじまいで、スタッフがオートバイで後押しする木製トロッコに何とか乗ることができました。

囲炉裏(いろり)のある飛騨らしい室内。

自在鉤(じざいかぎ)の上にある天棚(あまだな)には何故かアメリカの蒸気機関車の模型がある。

今や懐かしい瓶(びん)に入った飲料の自動販売機。思わず写真を撮ってしまいましたが、子供たちどころかその親の年齢であって、ここで初めて見た人も多いと思う。昭和の時代の演出かな?



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!