2018年08月29日 15時43分
今月17日、静岡県掛川市に出掛けました。
まずは昭和54年(1979年)9月16日の掛川駅。
一見同じように見えますが、実は平成26年(2014年)1月27日に供用が始まった新しい駅舎。
知らない人には「えっ?」ということでしょうが、駅舎の耐震化に迫られたJR東海が平成20年に建て替えを発表すると、掛川市(掛川市民)から『東海道線の各駅舎が建て替えられていく中、掛川市の顔であり、品格、風格のあるこの駅舎を将来の子どもたちに継承していくことは、私たちの責任であります。』(掛川市のHPから転載)との声が上がりました。
そしてその願いは叶い、最終的にはそれまで使っていた部材を出来る限り再利用し、元の形に復元することとなったのです。市民を中心として建て替え費用の一部は募金(掛川駅木造駅舎保存寄附金)で賄われており、何と866件6,758万4,932円が集まったそうです。(掛川市のHPを参照)
もともと数ある木造駅舎の中でもそのデザインが他の駅とは一味違う事から、私が好きな駅舎の一つだったのですが、それが以前と変わらぬ姿で残っているのは正に奇跡だと思っています。(ほんの一部だけデザインが変わっていますが、多分それに気が付く人はほとんどいない)
もっとも昭和の時代に二俣線の列車から降り、ここを通って駅の外に出た時の記憶はありません。
新幹線が停車する駅で唯一の木造駅舎。この駅舎の価値は「唯一」だからだけではなく、市民の想いにあると思っています。
一方こちらは実質、新幹線の駅と言える掛川駅南口。私にとって初めて見るその姿。北口の写真を撮影したのでこちらもパチリ。
もしも掛川駅を利用する機会があれば是非、北口の駅舎をご覧下さい。