2018年10月31日 22時02分

1/1 段ボール製C62 最後の調整

10月30日(火)の最後の調整作業。

素材が段ボールということで、部品をその場で作ることも可能です。より完成度を高めるために最後まで妥協はありません。

このC62の中に一か所だけ木材が使われているところがあります。恐らく皆さんには見えないと思われますが、実は昨年10月に私がこのC62に初めて会った時、それは段ボールで出来ていました。

そして今回は木材と段ボールを重ね、その強度のテストを行っているとのことです。同じ太さの木材と木材と段ボールの重ねたこの部材の重さの違いは歴然で、結果が良好ならば、より軽い建材などへの(段ボールの)可能性を広げることになると島さんは語っていました。

そして昨日の夜、記念写真を撮らせていただきました。

ところで昨晩、完成したC62をご覧になるため、とある会社の方が3名で来社されました。その方達はこの段ボール製C62のある意味、本当の生みの親とも言える方。

愛知県春日井市に株式会社ISOWA(イソワ)という会社があります。その名前を知っている方はそれほど多くはないと思いますが、実は私はその会社を1973年(昭和58年)頃に取材したことがあります。その時、その会社が日本のトップランナーだと知りました。

何の会社かと言えば「段ボールを製造する機械」を作る会社。因みに今回のC62を構成する段ボールは、全て株式会社ISOWAが作った機械で作られたものだそうです。考えようですが、このC62の原点は愛知県にあると言えます。知ってほしいミニトリビア。

2018年10月30日 17時08分

1/1 段ボール製C62の組立風景 タイムラプス動画

11月2日(金)~11日(日)で開催する「チュウキョ~くんの鉄道フェスタ2018 秋」。

10月28日(日)に行いました1/1 段ボール製C62の組立風景のタイムラプス動画を、ユーチューブ/中京テレビ公式チャンネルにUPしました。2分36秒間、是非ご覧ください。

タイトル『1/1段ボール製C62の組立 実物と同じ大きさの機関車を「チュウキョ~くんの鉄道フェスタ2018 秋」で公開展示  』

 

 

2018年10月29日 20時43分

1/1 段ボール製C62を上から見ると…。

今回、高さ約4メートルの蒸気機関車の組立だけあり、そこで使う脚立も高さ4メートル超。

今日はそこから見える風景をご覧ください。

撮影は、この段ボール製C62の運営事務局をされている方で、私は足がすくんで上がれなかったのでその方が撮影された写真をお借りしました。

これが10月27日(土)の梱包を解いた状態。この日の作業はこれで終了。並んでいる部材はこれですべてではなく、写っていないところにまだまだあります。

煙室扉を先頭に、ボイラー部分が立ち上がった28日(日)午前11時頃。

今回の会場にはC62を見下ろす場所がありません。そのためこの角度から撮影できるのは、組立作業時の脚立限定。今回のイベント見学者からは見えない場所も美しく作られているのが分かります。

ショッピングモールの吹き抜けの様に、1階を見下ろす場所が欲しい。

帰宅すべくあおなみ線ささしまライブ駅に向かう道すがら、振り返ればそこには、闇夜に浮かぶC62の姿が…。

2018年10月28日 19時49分

1/1 段ボール製C62が完成!

今日は朝9時から「チュウキョ~くんの鉄道フェスタ2018 秋」で展示するC62の組立。

この状態からのスタートで、終了予定は午後6時~7時予定。

ところが作業は順調に進み、実は午後4時前には完成。

そして今回の組立の参加したメンバー全員で記念写真。皆さん、お疲れ様でした。

ところで真ん中の白いヘルメットの方がこのC62を作られた島英雄さん。島さんなくしてこの段ボール製C62はありません。何が凄いかはまた機会を改めてこのブログで紹介させていただきます

さて島さんと出会ったのは昨年の10月。そこから1年がかりでやっとこの展示の実現にこぎつけました。11月2日から一般公開します。多くの皆さんにご覧いただければ幸いです。

2018年10月27日 17時45分

「チュウキョ~くんの鉄道フェスタ」の準備始まる!

国立鉄道博物館のお話は一旦お休み。

中京テレビでは11月2日(金)~11日(日)の期間、「チュウキョ~くんの鉄道フェスタ2018 秋」を開催します。

今日はそのメインとなる「1/1 実物大の段ボール製C62」の搬入作業を行いました。

遠路はるばる九州は福岡県の筑後市からやってきた2台の10トントラック。

荷台にはぎっしりの荷物。色々な形のパーツ、段ボール箱があり、それを組み合わせながらの積込みは2時間半かかったそうです。

パーツはそのままのものもありますが、多くはこうして段ボール箱に詰められています。決して熊本椎茸を運んできたわけではありません。

どの部分かが分かり易いのはこの動輪部分ですが、直径1750ミリは流石にでかい。ただ段ボール製なので実は一人で持てます。

さてさてこの大きな円形のモノは一体どの部分を構成するパーツなのでしょうか?それは明日のお楽しみ。

これも何なのかが分からない。

外の荷降ろしが一段落し、展示する1階エントランスホールでは、段ボール箱からパーツの取り出し。

それを展示場所に並べて今日の作業は終了。ここから明日一日で一番上の写真のように組み上げます。

なお公開は11月2日からですのでそれまでしばしお待ちください。

2018年10月26日 15時04分

国立鉄道博物館(8)私が海外鉄を始めた理由。

マラード号タイムを終え一息。

ここで私が海外に鉄道を求めて旅をするようになった理由を一つ。

元々子供の頃から鉄道は好きだったのですが、それよりも色々なところに旅に出掛けるのが好きでした。大学生の頃は鉄道が目的というより、全国の観光地と呼ばれるところを回っていました。ですから例えば春休みに沖縄に一か月滞在という旅もしています。

その内に当時の国鉄の乗った路線・区間を時刻表の地図でなぞったところ結構乗っていることに気付き、それでまず国鉄を全部乗ろうと思いました。大学4年生の1月で昭和52年(1977年)の事でした。宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」の刊行や国鉄の「いい旅チャレンジ20,000km」キャンペーンの前のことです。その後国私鉄を完乗し、次の目標として平成12年(2000年)5月に台湾を目指しました。目的は台湾の鉄道を完乗すること。台湾なら全線完乗も出来そうだと思ったのがその理由。当然1回では乗り切れていないのですが、それまで仕事やプライベートで海外に行くことはあっても鉄道を求めての旅はしておらず、時間と金銭的な余裕が生まれたら国内だけではなく海外にも鉄道を求めて旅をしようと思ったきっかけなりました。

ただその頃は仕事もさることながら家族運用も多かった時なので、「いつかは」という憧れに留まっていました。その後子育てが一段落し、仕事にも時間的余裕(有給休暇が取れるようになった)が生まれ、特に60歳以降はある意味有給は取り放題。それがここ数年の海外鉄に繋がっています。その流れで今回、マラード号と再会できたのは自分自身の体調もさることながら、家族が健康であることも重要なポイントです。ありがたいは“有り難い”こと。その言葉を噛み締めつつ、広い館内を歩いていました。若い頃にはきっと考えもしなかったことです。

本当に幸せなひと時。時には進め!時には止まれ!社会人として都度都度いろいろな選択をしながら線路を走ってきました。

気分を変えます。展示されている車両で面白いと思ったのがこの病院車。

レッドクロスでこの車両がどんな使われ方をしたのは一目瞭然ですが、どんなところを走ったのでしょう?

ヨーロッパでも大陸なら、例えば第2次世界大戦で使われたのかな?という発想は湧きますが、ここはイギリスです。

中にはベッドもあります。

2018年10月25日 15時01分

国立鉄道博物館(7)マラード号。

海外で一度行った場所に2度訪れるということは殆ど無い私。もっとも除く台湾。近いし、時期を選べば国内旅行に出かけけるよりもリーズナブルで、食べ物は美味しいし…。

そんな私がここ国立鉄道博物館を再訪する気になったのがこの機関車A4形「マラード号」に会うため。四半世紀前は、この博物館が改修工事中でちゃんとした撮影(見ることも)ができず悔しい思いをしました。

で、記念写真を撮影されているのは、私とパートナーの関係と多分同じ方。好きな方には堪らない蒸気機関車なのです。もっとも私のパートナーがこういう場所に付き合ってくれるかは期待薄。

お二人にはちゃんとお話しして撮影し、ブログでの掲載の了解を得ています。

そしてお返しがこの写真の撮影。ご主人からは機関車を広く入れるかどうかを聞かれたりして、さすがにマニアのツボを心得ている。(笑)

さてこの機関車マラード号の勲章。1938年(昭和13年)7月3日、時速126マイル=約203キロという蒸気機関車の世界最高速度記録を出した機関車なので、その記録は今も破られていません。日本ではリニア・鉄道館に展示されているC6217号機が狭軌の蒸気機関車で世界最高速度記録を持っていることで知られていますが、やはり狭軌と標準軌では出せるスピードが違います。

そしてその機関車は当時のまま、美しい青色の衣装を纏い、まるで王様のようにここ国立鉄道博物館に君臨しているのです。

記念写真を撮影する方が引きも切らず、やっと全身を撮影。

この曲線のフォルムも堪らない。全てに感動する。

(余談)

さてこのA4形機関車には動態保存車があり、時折チャーター列車としてイギリス各地で運転されており、その走行を撮影しに日本からわざわざ出かける撮り鉄さんもいます。もしもこのマラード号が復活し、本線を走ることになったら…考えただけでワクワクします。

2018年10月24日 14時59分

国立鉄道博物館(6)ユーロスターとの出会い。

いよいよ本題の国立鉄道博物館(National Railway Museam)。今回はヨーク駅の跨線橋を通り、そのまま駅の西側に出る連絡通路を通ってきました。ただ以前来た時は駅と言うか街をぐるっと回ってここに来た記憶が…。

お土産を売るミュージアムショップ。中を見る前にも関わらず、早くもこちらが気になる。我慢我慢。

ロンドン~パリ・ブリュッセルを改定トンネルで結ぶユーロスター。その初期車がもう博物館入り。1994年(平成6年)の開業ですから既に24年が経っており、時の流れを感じずにはいられません。

私がそのユーロスターに乗ったのは2005年(平成17年)10月26日。当時のロンドン側の起点はウォータールー駅で、今のセント・パンクラス駅ではありません。

ところで日本の鉄道博物館との違いの一つがこれ。

展示車両の中にあるカフェ。残念ながらここでノンビリコーヒーを飲むと言う贅沢な時間の過ごし方は出来ませんでしたが、また何かの機会で訪れることがあればここに座ってみたい。

2018年10月23日 14時55分

国立鉄道博物館(5)フル・ブレックファースト。

今回乗車した日本なら特急にあたるイギリスの長距離列車の一等車では、食事がついていました。車内で調理したホカホカの食事が席まで運ばれてきます。

朝7時に朝食を食べたばかりなのに、2時間後の9時に2回目の朝食。イギリス伝統のフル・ブレックファースト(イングリッシュ・ブレックファースト)。国内はともかく海外での鉄旅の場合、食べられる時に食べるのが私の流儀。だって食事より見学や撮影が優先ですから…。まして食事代込み…の列車に乗っている。

ところでイギリスの料理は・・・とかいう人もいますが、私はこの朝食も美味しく頂きました。等と言うのはイギリスに失礼かも?今回の旅では、イギリスの料理はどこもデリシャスでした。

もっとも四半世紀前、最初にイギリスに来た時(会社の研修)は、一人での移動だったのであまりレストランに入ることもなく、今一つの感想を持ったことは間違いありません。

日本とヨーロッパの風景では大きな違いがいくつもあります。その一つに街と田園地帯の区別がはっきりしていること。駅のある都市を抜けるとこんな風景が広がります。

ロンドンを出てノンストップで走ること2時間弱の9:51。ヨーク駅に到着。多分1分の早着。

この車両で食事を作っているはず。

ヨーク駅構内。実は先に書いた四半世紀前にも来ています。大屋根の下の跨線橋という光景にいたく感動した覚えあり。

アンティークな時計。

跨線橋から見る駅構内。線路の間に丁度線路2本分くらいのスペースあり。昔は線路があったのでしょうか?

2018年10月22日 14時53分

国立鉄道博物館(4)8時丁度のあずさじゃなくて…。

ヨーロッパを旅しているとこうした像に出会うこともしばしばです。どんな人かと解説を読めば良かったと思っても、私の英語の読解力で無理なものは無理。

朝8時発のエディンバラ行き列車の時間が近づいてきました。最初に目指すはヨークのイギリス国立鉄道博物館(NRM, National Railway Museum)。私にとっては国立鉄道博物館というよりヨーク鉄道博物館と言う呼び方に馴染みがあります。

プラットホーム1から定時の出発予定。

クラシックな装いの時計。あと10数分で出発。今回は時間があるので、出発する列車の電光掲示板からもゆったり移動。

使用するチケットはブリットレイルパスのシニア料金(60歳以上)適用の一等車。一等車なのでまあ満席になることは無かろうと事前の席の予約はせず、直接列車に乗り込み、空席を探して座ります。

ただこの列車もそれほどではなかったのですが、この日の移動では列車が結構混んでおり、座れなかったことは無かったものの、席捜しに一苦労という局面はありました。一等車はいつも座れるという思い込みはリスク在りということのようです。

ところで今回はロンドンで合流した同行者がいる二人旅。現地集合で現地解散。ここ数年、最初から最後まで一人での海外旅行はしていません。年齢も年齢なので、万が一にも体調を崩した際の相互フォローもありますが、何より一人で食べる夕食があまりにも寂しくなり、耐えられなくなったというのが真相。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!