2018年11月30日 15時28分

東京ステーションホテル(7)復原で生まれた価値。

館内ツアーは旅行商品としても発売されており、ネットでは実際に参加された方が記事をUPされています。

で、私のブログは見所解説書ではないので、ここから先は実際に足を運んでご覧いただくほうが、私のこの時の感動が伝わるかと思います。さて文化財のホテルの中を見学するというのは、私にとっては初めての経験で、あまり書くとしつこいと言われるかも知れませんが、例えばここドームのレリーフは写真などを元に『忠実に復原』されたもので、見た目は新しいですが、その価値は重要文化財と私は認識しています。

アニメーション映画「美女と野獣」に出てきた野獣の城で見たような大鷲。大きさが今一つ分かりにくいですが、一羽2.1mとのこと。

干支の彫刻。蛇。

美術運動としてのアール・ヌーヴォーを私は詳しく知ることも、また論ずることもできませんが、単なるイメージとして捉えれば、こうした一つ一つの造形は、この駅舎が完成した大正という時代にあって、世界の一連の流れに乗った新しさの象徴として作られたような気がしています。

世界に通用するホテルを作りたい!そういう先人の想いは、十分に伝わってきます。

そうした価値をホテルのスタッフはある意味淡々と穏やかに語っていきます。ただそれは平板な説明であるこということではなく、ある種の抑揚をもって聞く側の心に響いてきます。もっともそれがしっかりとした口調で、メリハリの効いた解説となれば、それはそれでこのクラシックホテルの雰囲気とは相容れない気もします。

    

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    プロフィール

    稲見部長稲見眞一
    <自己紹介>
    昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!