14:38。猿投駅を出たのが9:15でしたので、昼食時間を含め5時間20分ほどで到着。
三河鉄道/名鉄三河線の廃線区間、猿投~西中金間は8.6キロ。それに対し今回歩いた距離は約12.6キロ(ツアー会社の資料参照)。およそ2万歩。一歩が40センチ強と随分、小幅な印象ですが、歩かずにうろうろ休憩している時間もあったのでまあこんなものですが、老化により歩幅が狭くなるとも言われており、少々心配な数字。
ところでこの写真ですが「西中金ふれあいステーション」の看板がデカデカと出ており、とても駅舎(廃駅ですが)に見えないでしょうね。
毎週土・日の10:00~15:00で、5月11日のこの時間は、5時間歩いた方で賑わっていましたが、普段も賑わっていると嬉しいですね。
三河鉄道が西中金駅まで到達したのは1928年1月22日。その日からこの切符売り場に命が入りました。今ここは現役の切符売り場ではなくなりましたが、2015年から「西中金ふれあいステーション」として、週末だけ人の営みが続いています。
もう少しで西中金駅に到着。小さな築堤に電車がいれば、きっと素敵な水鏡。
この辺りは国道153線から架線柱が見える区間で、その153号線を2004年(平成16年)の廃線後も何度も通っているのですが、よもや線路が残っているとは全く思っても見ませんでした。
それにしてもなぜここまで残されているのでしょうか?謎です。
座標で35.140487, 137.232885の地点から終点の西中金駅までは、線路を残したまま遊歩道として整備されており、何とも不思議な気分。
突然ですが、今回のツアーの感想は廃線跡ウォーキングなのに里山ウォーキングをして来た気分。
廃線となった線路上を歩いたところがあるにも関わらずで、きっと私にとってはある種、鉄道趣味的探求心からの参加だったはずが、新緑の中を歩くこと、ただそれだけで気持ちよくなっていたからでしょう。それにしてもこの日は暑かった。
参加者の方のうち、鉄道が趣味の方は1/3以下だったと思います。では2/3の人はこのウォーキングを楽しめたのでしょうか?複数で来ている方たちの会話を聞くともなしに聞いていると、どうも「文化財」の旅を楽しんでいるかのようでした。鉄ちゃんしか来ないのではないか?鉄ちゃんしか楽しめないのではないかと思っっていたのは、どうやら私の傲慢な思い込みだったようです。
猿投~西中金駅間は8.6キロ。三河広瀬駅は猿投駅から5.6キロの地にあります。
枝下駅まではそれでも人家がありましたが、そこを出てからは山の中を行く鉄道。
名鉄三河線旧三河広瀬駅舎、プラットホームは国の登録有形文化財となっています。
文化遺産データベースにあった解説を転載。
駅舎…市中心部から約900m東北に位置する旧鉄道駅舎。桁行11m、梁間4.4m、切妻造鉄板葺、平入の木造平屋建。東半に開口部を広くとる開放的なつくりの待合室、西半に駅員執務室等をあてる。外装は下見板張で、腰は厚手の目板を打つ独特なつくりとする。
どちらも整備されているので、現役時代を感じさせてくれます。廃線とはなりましたが週末には駅で朝市が開かれており、賑わいもあるようです。
※愛知県HP、あいちの産地直売施設参照
電車(廃線時は気動車)が三河広瀬駅を走らなくなり15年の時が過ぎました。しかし自然に還ることもなく、取り壊されることもなく、この『駅』という形のまま時間が過ぎている姿を見られたのは、そうだ!廃線跡ウォーキングに参加したからだ。
三河御船駅を出て座標で35.130834, 137.194627の地点から線路内を歩いて枝下(しだれ)駅方面に向かいます。
木陰の中を歩くルート。足元をよく見れば枕木と砕石+レールだけではなく、線路の間は歩きやすいように整備されています。
グーグルマップの衛星写真で見ると、遊歩道の区間ははっきりと分かります。
ところでこうした『遊歩道』で枝下まで行けるわけではなく、途中から線路を離れることになるのです。今回はガイドさんの案内で歩いているので、ただ付いていくだけなのですが、自力で回るには“取付道路”がどこにあるかの見極めが廃線跡巡りを楽しめるかどうかの分かれ目のような気がしました。
さてこの区間の線路で目を惹いたこと。線路の間にあるもう一本の線路。
脱線防止ガードにしては中央に寄り過ぎで、そもそも1067ミリの軌条の中の線路は1本のみ。このパターンであるのは三線軌条の区間。三線軌条と言えばJRでは海峡線であったり、奥羽線。私鉄では京浜急行逗子線がありますが、恐らくこれはナローの762ミリ。
まあその内、これがどんなものかを調べてみたいと思っています。
2019年5月11日(土)の旧名鉄三河線跡ウオーキング。
三河御船駅は、鉄道路線としては猿投駅から1.5キロ。トラ柵の向こうに駅があるのですが、この風景のぱっと見は何かの工事中。
実際に歩いての感想ですが、三河御船駅周辺には人家が多いのに驚きました。また駅の近くには豊田市運動公園があり、JR西日本の可部線あき亀山駅のように、電化復活…。というのは夢物語ですね。
と、こんなことを書いたのはこの廃線跡を知る近隣在住の知人(鉄ちゃん)の夢物語がきっかけです。
1978年(昭和53年)11月21日以来の名鉄三河線廃線区間。周りの様子はすっかり変わっているのしょうが、意外と駅の方がそのまま残っているような気もしています。
40年前との違いはきっと線路を埋める生い茂る草。
今週末は中京テレビ・ブリヂストンレディスオープンが中京ゴルフ倶楽部 石野コースで開催されます。その会場はかつての三河鉄道が開業させた路線の終点、西中金駅からほど近い所にあります。
三河鉄道は現在の名鉄三河線で、その猿投駅~西中金駅間は2004年(平成16年)に廃止されています。しかし、その区間は思いの外廃線跡が残っており、それを辿ってのウォーキングを楽しむことが出来ます。
起点となるのは名鉄猿投(さなげ)駅。
今回は旅行社主催のツアーへの参加ですが、廃線跡を辿るだけなら個人でも、車を使ってピンポイントのアプローチが出来ます。ただ歩いて辿ろうとすると、公共交通機関があまり便利ではないこともあってツアー参加と言う選択肢は個人的にはありだと思っています。2016年に旧北陸本線廃線跡を歩いていますがその時もツアー参加でした。
ということで名古屋駅で集合し、ここ猿投駅は9:15頃に出発。
廃線跡巡りと言っても、廃線跡のかつての線路上を歩くのではなく、勿論、そうしたところもありますが、かなりの区間は廃線跡を見ながら、時にはそれたりしながら最終目的地を目指します。
(余談)
中京テレビ・ブリヂストンレディスオープンの開催直前にこの三河線廃線跡ウォーキングが開催されたのは何かの縁かと思っています。
公共の交通機関で来られる方は、かつての終点、西中金駅前を無料ギャラリーバスが通ります。
また車でご来場の方は、ちょっと寄り道をすると廃線跡に出会えます。
とか書きつつ、社員時代には何度となく通った中京ゴルフ倶楽部 石野コースへの道ですが、改めて三河線を見つめ直し、その線路が自分のイメージより山深い所を走っていたことに驚いています。