2019年03月23日 17時51分

イノトランスInnoTrans2018(9)旅の終わり。

イノトランスの会場であるメッセ・ベルリンはとにかく広い。そしてその中にはこうした広場があり、デッキチェアも置かれ、歩き疲れた人たちがノンビリと休んでいました。勿論私もその一人。

そして広場の外周道路では、最新式のバスのデモンストレーション走行。

9月19日の夕食は、トラムの見えるオープンカフェ。ベルリン中央駅からSバーンで2駅のHackescher Markt (Berlin)近くのお店。

この日は、メーカーの関係者と合流し、3人で乾杯。

この料理は何だったっけ?名前を忘れてしまった。まあ美味しかったので良しとさせて下さい。

食後は電車の撮影。至福の時間。

ベルリン中央駅に戻る。

ハロウィンの飾りつけがあるのはヨーロッパの駅ならではでしょうか。

チョコレート菓子のお店のショーウィンドウ。ハロウィンらしさを発見。

2019年03月22日 16時48分

イノトランスInnoTrans2018(8)1925年の世界最先端。

道路と線路の両方を走ることの出来る『軌陸車』の展示。高所作業車がこれだけ並ぶと圧巻ですが、世界を相手にする展示会だからこその光景と言えるでしょう。

そもそもここイノトランスに来ようと思ったのは、鉄道を取り巻く車両やシステムなど、鉄道に関するありとあらゆる世界の最先端の状況を知りたいと思ったことがきっかけです。

それは何故か?私自身はそもそも単なる「趣味人」なのですが、10年ほど前から、会社内では鉄道に関する万(よろず)相談所みたくなり、一方で私の興味は乗り鉄中心。でもいろいろと社内のスタッフと会話しているうちに広く鉄道について知ろうという気持ちになっていったのは自然の流れで、鉄道の番組などに「監修」という形で参加している以上、ちゃんとした知識の裏付けは欠かせないと覚悟を決めました。

そうこうしているうちの2年ほど前、知人からイノトランスの入場の規定が比較的緩いことを教えられ、いわゆるプロの方や大学等の研究者、学生、メディア関係者だけではなく、市井の研究者やフリーランスのメディア関係者も受け入れていると知り、それが今回の渡欧に繋がりました。

こちらは除雪車。

あまり知られていないようですが、日本でも「鉄道技術展」というイベントが開催されており。今年は11月27日 ~ 11月29日で予定されていますが、さすがに除雪車はいないだろうなあ…と思う。

大型トラック。

かと思いきやこれも軌陸車?

1925年の世界の最先端の鉄道技術。

運転台にお客さんを乗せ、数百メートルを走ります。私も20分ほど並びましたが、十分に楽しめました。

いろいろな刺激を得た2日間。2年後も来られるといいなあ。

2019年03月21日 16時24分

イノトランスInnoTrans2018(7)洗車機のブラシに萌え。

当然のことながら制服もあります。求められる機能は日本でも同様でしょうからデザインは似た感じですね。

鉄道事業者の車庫が公開された時などのイベントで人気の洗車機体験。私は、近鉄米野車庫(これだけは仕事)、富吉車庫、明星車庫、地下鉄藤が丘工場などなどで身も心もきれいにして頂いています。

その洗車機で使われているブラシも「鉄道機器」の一つですね。実際に動かしている展示もあってなぜかその空間だけほっこりしています。ただそう思っているのは私が単なる趣味人だからでしょう。でもこれを見て買い付けを行うバイヤーさんはどんな視点でこれを見ているのでしょうか?気になりました。

意表を突かれたものの一つにベンチがあります。まああって当然なのですが…。

レールの展示も各種揃っています。これは間違いなく路面電車の軌道の断面。かつては枕木の上にレールを敷いていたのですが、今はこうしたコンクリートの型枠との一体型が主流のようです。

※インファンド工法。

改めて実物で確認でき、なるほど納得。

解説を読みこなす力がないので、推測ですが、溝付きレールで間違いないはずです。

これも路面電車で使われるもので、以前から使われていますが、やはりこうして見るのは初めてです。

2019年03月20日 22時15分

イノトランスInnoTrans2018(6)触ると感電します。(←違)

日立のブースで見たグランドデザインと言えそうな『町の設計図』。(私の個人的な感想です)

鉄道と町が有機的に繋がり、円滑な人の移動を目指します。具体的な商品紹介ではなく、こうした未来への提言もあります。

パンタグラフ。

ブラケット。架線を吊る装置。

架線とブラケット。

別段触っても構わないのでしょうが、精神的に踏み込めない。

車輪の歯車。

普段は見られないものが多い。もっともこうして自分の目の高さで見ているのは不思議な感じ。

ICカードリーダー。

2019年03月19日 21時34分

イノトランスInnoTrans2018(5)あなたは何が気になりますか?

イノトランスの会期は4日間。その初日と2日目に訪問。初日はざっと一周(と言っても2万歩)し、2日目は自分が面白そうだと思ったことろを見て回ります。

前にも少し書きましたがこうした見本市に参加するのはその道のプロと呼ばれる方。私が仕事をしてきた放送業界ではInter BEE 国際放送機器展が毎年千葉県の幕張メッセで開かれており、例えばオーディオ機器ならばイクロホン、レコーダ、デジタル オーディオ ワークステーション(DAW)、コンソール、ミキサ、プロフェッショナル用電子楽器、プレーヤ、ヘッドホン、ヘッドセット、イヤーモニタ、スピーカー、オーディオメータ、その他があります。また特機・周辺商品であれば、ドローン、ジンバル、スタビライザー、ペデスタル、三脚、雲台、クレーン、ジブ、ドリー、ステディカム、キャビネット、ラック、ファニチャ、運搬用ケース、その他特機・周辺製品などなどで、正直言って私にも???という機器もあったりしますが、所謂カメラと言った誰でもわかる放送機器だけではないのは分かってもらえそうですね。

ではプロではない私が面白いと思ったある意味王道ではない「鉄道」を紹介します。多分、トイレ・洗面に必要な手すりの類。でもこれって鉄道専用?ではなく、汎用品?とか考えながら歩くのも結構楽しい。

車椅子対応のトイレは、今は当たり前の存在ですが、昭和の頃には障がい者の方のための“施設”でなければあまり見かけませんでした。

その中の使い勝手を私は語ることが出来ませんが、きっと年々進化しているのでしょう。

便座のアヒルちゃん。メーカースタッフの遊び心でしょう。

こちらは前面ガラス。A社のガラスとB社のガラスの設計思想について論評できるような人がいたら、、、まあいないでしょうが、もっともいたとしても「マツコの知らない世界」でもとりあげないだろうなあ。きっと。

座席。

壁紙?撮影していてもよくわかっていない私。

スナック菓子。こうして回っていると、鉄道がどんな技術の集積で動いているかが分かった気になります。

2019年03月17日 15時12分

イノトランスInnoTrans2018(4)落書きを消す。

ストリートアートstreet art とかグラフィティgraffitiとかカッコいい言い方もあって、芸術として認められている“作品”もあるものの、まあ落書き。迷惑千万な行為の方が多いでしょう。

そんな落書き清掃のデモンストレーション。それだけ切実な問題の解決を目指す手段なのでしょうが、見ている人にとってはどこかショーを見ている気分。

徐々に絵が消されていきます。

作業をされている方は淡々と作業を進めていきます。

因みにささっとドンドン消えていくことはなく、少しずつ、地道な時間が過ぎていきます。

半分終了。きれいですね。

ここからは食事の写真。

ブルスケッタBruschetta。ドイツの軽食かと思ったら、イタリアの軽食だそうで、実に美味。

夜はこんな雰囲気のテラス席。

シュニッツェルSchnitzel。子牛のカツレツ。

2019年03月15日 21時57分

イノトランスInnoTrans2018(3)トレイン・シミュレーター。

その道のプロの方たちもやっていたのが、運転台での記念写真。それを見て私もパチリ。ちょっと(相当?)嬉しい。まあみんなやってみたいことは同じですなあ。

日本メーカー・鉄道事業者のブースも多く出ていました。

その中の一つ、JR東日本のトレイン・シミュレーター。音楽館が開発・販売しているもので、緊急事態への対処や安全運転技術の向上の実演を行い、多くの方の目を引き付けていました。

私はこうした輸送のプロが実際に使っているトレイン・シミュレーターを見るのも初めてなら、まして本物の乗務員や運転指令の方たちがトレイン・シミュレーターを使うのを見るのも初めて。というより鉄道員の方がこれを使っている姿は、本来は見られないので、とても興味深く見させてもらいました。確認作業の言葉はいつもの日本語ではなく英語で、皆さんが一生懸命練習した結果は、この場にいた見学者の方たちの反応で十分に伝わりました。

ではここからあって当たり前なのですが、成程それも鉄道の運行には必要ですね。というものを少し紹介します。

まずは基盤。

こちらではところどころで点灯しています。

何のシステムかは分かりませんが、今や鉄道車両は、コンピュータ制御がマストでこうした基盤、配線がところ狭しと配置されていると聞いています。

鉄道見本市って奥が深い。車両だけでは無いのです。

2019年03月14日 22時48分

イノトランスInnoTrans2018(2)プロはこう見る。

展示内容は割愛すると宣言しましたが、気になったことはやはり皆さんと情報共有したいと思います。

如何にもロシアの会社と言える制服の女性が案内しているのは、ある種の差別化を狙っているのでしょうか?

海外の路面電車のメーカーは、日本ではあまり知られていませんが、アルストム・ボンバルディア・シーメンスはギリギリ私が知っている会社。そんな中ロシアのメーカーが出展しているのは、私にとっては意外性がありました。もっともヨーロッパだけではなく世界的に路面電車はその路線を増やしており、その世界に乗り出す価値はあるのでしょう。

次はピクトグラム。

日本人でもすぐ理解できるデザイン。もっともベビーカーがプライオリティシートの対象に入るのは違和感があるかもですね。でもベビーカーがそのまま電車やバスに乗ってくる光景は、ヨーロッパにおいては30年ほど前でも見られました。

一方こちらは自転車置き場。

外からドアを見れば、そこには自転車とベビーカーのピクトグラム。私としては日本でもここまで「進んで」欲しいと思います。公共交通機関の在り方を考え直す時代が来ていると思うのですが…。

日本とヨーロッパでは根本的な考え方が違うのでしょうが、車体から飛び出ている台車。

先進的な技術の見本市だから見られれるのではなく、実際の営業路線で見たことがあります。

ところで、このイノトランスにどんな人が来ているかと言えば、やはり鉄道事業者、鉄道車両などのメーカー関係者が主です。

入場券はそれなりの値段ですので、志(こころざし)がないと入るのには勇気が必要です。ということで、この方は間違いなくその道のプロ。

少しの時間ですが、私はこの方が何を見て、何を触っているかを見ていました。

2019年03月13日 9時42分

イノトランスInnoTrans2018(1)公共交通機関が無料!

ドイツ/ベルリンのメッセ・ベルリンにて2018年9月18~21日の日程で開催されたイノトランス2018/国際鉄道技術専門見本市。

JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)のHPによると「110を超える国から約16万人が来場、出展企業は61カ国・地域から3,062社に上った。来場者の52%はドイツ国外からで、東南アジアや中央アジアからの来場者の増加が目立った。」とありました。

という事で9月18日、激混みのSバーン/S5路線の電車に乗って Messe Süd(メッセ・ズュート)駅へ。例えていうならば激混みの京葉線で、海浜幕張に向かっている気分。違うのは、幕張メッセなら下車後は会場にまっしぐらですが、ここではSバーンの電車の撮影をしているところ。

幕張メッセよりも広大なメッセ・ベルリン。さて一体何歩歩くことになるのでしょうか?で、イギリスのマンチェスターで2晩お別れした今回の旅の同行者と、この日から再び合流です。

日本ではお目にかかれない本物の車両がずらりと並ぶ光景。

これがメッセ・ベルリンの配線図。ドイツ鉄道と線路が繋がっています。つまりそれはここメッセ・ベルリンのイノトランスがヨーロッパ中の鉄道と繋がっていることとなり、実際にこの展示車両は、各メーカーの工場から線路を走ってきたものもあると聞きました。

で、イノトランスがどんな見本市だったかについては、ネットで検索して頂ければ出ていますのでこのブログでは割愛しますが、あまり記事になっていない点を少しだけ紹介させていただきます。

まずは入場証。事前に登録していたのですが、英語での入力ということもあり、私のミス(勘違い)で入場証のプリントアウトを持ってくることを失念しました。

会場に着いた時にそれに気が付いたのですが時すでに遅し。本来ならば再発行はされないため、再度購入という事になるのですが、会場の係員の方たちが頑張ってくれ、登録者名とパスポートとの照合。私のメールアドレスなどいろいろチェックしてくれて入場証を再発行してくれました。使った時間は約20分。迷惑をおかけしたと反省しつつ、係員の方にはただただ感謝。

もっとも私と同様の事態を引き起こしていたのは私だけではなく、それを見て、ちょっとホッとしていたのは事実です。

その入場証は、メッセ・ベルリン内だけで使うものではありません。じつはこの入場証があればベルリンの公共交通機関(電車・バス)が無料で乗れるのです。

このシステムはベルリンに限らず、ドイツの主要都市では、見本市だけではなく、コンサートなど域外から多くの人が集まるイベントではままあるとのこと。

名古屋でいうならば、ナゴヤドームで嵐のコンサートが開かれたとして、その入場券を持っていれば、名古屋市内の公共交通機関(バス・地下鉄・名鉄・JR)が無料だということ。

誰がどのようにその経費を負担しているかは不明ですが、なかなか面白いと思いました。

もっとも自動券売機の台数があまりないこともあり、もしもそれで対応しようとすると、それはそれで大変なので、イレギュラーな人出に対応する設備投資をしない代わりにベルリン市として「無料」にしているのかも知れません。

2019年03月12日 20時48分

マンチェスター~ベルリンの移動はLCC(4)ホテルは4人部屋。

イノトランスInnoTrans開催中のベルリンのホテル。ヨーロッパのホテル料金は想像を絶する変動相場制で、今回は3か月前でも完全に出遅れました。ベルリン中央駅近くのこのホテル、取れたのは2段ベッドが2つの4人部屋。決してユースホステルやゲストハウスのドミトリーではありません。しかもこの部屋をシングルユースというある意味滑稽な事態。

もっともこのホテルではシングルでもこのタイプでも基本的には部屋の広さは同じはすで、ベッドの数が異なるだけ。1泊3万円弱で、閑散期ならば1泊1万円を切るホテルだけに残念。もっともそれでも取れただけまし。かつて同じドイツのミュンヘンでやはり大規模な見本市(だと思う)とぶつかって、そもそもホテルの空きがほぼなく、空いている部屋は天文学的な数字でギブアップ。泣く泣く鉄道で30分ほどの町に泊まった経験あり。その時は会社の業務でしたが、当然のことながらホテル代は青天井ではなかったためです。

晩御飯はベルリン中央駅の中のレストランに。まずはビールで一人乾杯。

エスニック系のお店でご飯にするか麺にするか悩んで麺を選択。それにしても構内レストランのお店のバリエーションが意外と少ない。

一人だったのでこの日はこれで良しとしましたが、翌日からは同行者もいたので、ちゃんとしたレストランのあるエリアに出かけることにしました。何年か前にこの駅を利用しているのですが、当時は食事の選択肢があった記憶あり。

晩御飯後にプレッツェルを買う。晩御飯の量が少し足りませんでした。

小腹が空いた時にプレッツェルというこのパターンは、ドイツではこれから定番になりそうです。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!