2011年01月07日 18時26分

シドニー・モノレール(2)トークン

モノレールには写真の「トークン」を購入し乗車します。
※トークン⇒乗車券代わりのコイン。
●1乗車A$4.8(1A$80円換算で380円強)。

基本、自動券売機(という言葉は似合いませんが…)での
購入ですが、各駅には駅員さんが常駐しており、
小銭が無い場合でも、日本の様に硬貨への『両替』ではなく、
そのまま窓口で発券してくれます。
*自動改札が「トークン」専用のため、
 窓口でも「トークン」を渡されます。

「TNT DARLING HARBOUR MONORAIL 1988」の文字と
走行中の「モノレール」の図柄の刻印が見て取れますが、
多分、開業時から使っているのでしょうね。
私は乗車の際、決して安くは無かったこともあり、
乗車とは別の記念での購入は止めましたが、
観光地の『記念コイン』の雰囲気がバリバリで、
今は、「買っておけば良かった」と少々後悔しています。
●自作でキーホルダーにしても良かったカナ?と思っています。

さて、この運賃が高いか安いかですが、
まず言えるのは、気軽に乗れる料金でないことだけは確かです。
しかし、乗客の大多数を占めるのは観光客で、
地元の人が移動の手段として利用するシーンは
殆ど見かけませんでした。
そう考えればこの運賃、
遊園地の“ライド・アトラクション”程度とも言え、
それプラス主な観光地を繋いでいる利便性を考えれば、
重宝に使えることは間違いなく、
まあ『そんなもんかな』という気がしないでもないです。

2011年01月07日 9時05分

シドニー・モノレール(1)遊園地感覚の公共交通機関。

シドニーの街の中心地を走る「シドニー・メトロ・モノレール」。『ライトレール』と同じく「Metro Transport Sydney」の所有で
一般的には「シドニー・モノレール」と呼ばれています。

何となくと言っては失礼かも?ですが、
名古屋の東山動物園にある「スカイビュートレイン」を
スケールアップして、公共交通機関レベルまで
引き上げた感じと言ったら分かって頂けますでしょうか?
デザインも似ていますし、各車両間で通り抜けが出来ないのも
同じですね。
また1両の車体長が短いという共通点もあります。
何より、走っている姿を直(じか)に見ると驚くほど
オーバーラップします。
兎にも角にも“可愛らしさ”全開!
遊園地のアトラクション的な“乗り物”です。

一方、大きな違いは『シドニーモノレール』が7両編成で、
「スカイビュートレイン」は確か5両(?)編成ということ位。
(私は、どうしても“似ている”と結論付けたいらしい)

(シドニー・モノレールの概要)
●開業…1988年(昭和63年)
●路線長…3.6キロ(環状線)
●駅の数…7駅
●一周に要する時間…15分
●運転日…クリスマスを除く毎日
     ※クリスマスに休業するのがオーストラリアらしい。
●運転時間…月~金:午前7時~午後10時
      土~日:午前8時~午後10時
●運転間隔…5分毎
●運行…単線の一方通行。
    名古屋風(名城線)に言えば左回り(反時計回り)。
●年間乗降客数…約400万人

2011年01月06日 17時49分

シドニー・ライトレール(6)ウェントワース・パーク。

ライトレールの最初の開業時の終点、
「Wentworth Park(ウェントワース・パーク)」です。

どこか専用線区間で、なおかつ「順光」で一枚くらい
写真を撮りたいと思い、途中下車しました。
●2010年9月18日(土)12時半頃。
こういう時、「1日乗車券」は便利ですね。
●ここで降りた時、2000年まで終点だったことは
全く知らず、偶然の産物でした。

それはさておき、『降りたのは良いのだが…』という状況で
考えてみれば当たり前だったのですが
この停留所からリリーフィールド方面は高架の専用線で、
一方、セントラル方面は直ぐにトンネル。
停留所エリアから外へ少し様子見がてら出てはみたものの
線路を見上げることしかできず、写真撮影は難しいと判断し、
ホームで数枚撮って切りあげました。

この後、お隣の「Fish Market(フィッシュマーケット)」まで
チョイ乗りし、昼食を取って私の「ライトレール乗りつぶし」は
終了しました。
●「フィッシュマーケット」は、規模と雰囲気は異なりますが
日本で言えば「築地」が比較的近いイメージと思われます。
『魚の卸(という表現が当たっているかどうか別にして)市場』に
隣り合わせで「魚料理」の店が軒を並べ
地元のシドニー市民+世界中から来た観光客で大賑わい。
シドニーに行き、ライトレールを堪能するなら
外せないスポットです。
※『ライトレール』の利用客も多く見受けられました。
どこを走るかのルート選定が、如何に重要であるかを
改めて認識した次第です。

(遅まきながら初夢)
東海道本線貨物支線(南方貨物線)がLRTとして日の目を見、
それを中心に、東臨港線の貨物とLRTの兼用化も含め
名古屋南部に一大LRT網が整備され、環境都市“名古屋”が
世界中から注目される。なんちゃってね。

2011年01月06日 9時00分

シドニー・ライトレール(5)リリーフィールド。

トラムの終点、リリーフィールド停留所です。
写真は、車止めの方からトラムを撮影しています。

小高い丘の中腹にこの停留所がある感じで、
トラムを降りると、階段かエレベーターで地上レベルに
出ることになります。

はっきり言って住宅街は広がっていますが
お店の一軒もありませんでした。
一方、左側は更に低い場所になっており、
実は、今は使われていない“風”の貨物駅が広がっていました。

ところでこのリリーフィールドは、
このまま延長できる構造になっています。
どうやら延長計画があることは間違いなさそうです。

これが日本であり、そして「新線が開通」したら
例え延長区間が100メートルであっても
出かけていく(乗りに行く)のが私流の“乗り鉄”ですが
流石にシドニーまで来る訳にはいかないので
もし、この線が延長開業したら、「トラム」の明るい将来に
日本の地で、きっと一人で祝杯でもあげるのでしょう。

2011年01月05日 18時08分

シドニー・ライトレール(4)全線が新線では無かった?。

シドニーの街からトラムが消えたのは1961年(昭和35年)。
昨年の11月末から12月にかけてUPした
「SYDNEY TRAMWAY MUSEUM」(シドニー路面電車博物館)の
「VISIT SOUVENIR」という冊子によれば、
1922年(大正11年)には、290キロのネットワークが
出来あがっていたということで驚くばかりです。

ところで今回、ライトレールに乗っていて、
どうやら併用軌道の区間は、きっと20世紀には
ここをトラムが走っていたのだろうと思いつつも
専用軌道の区間に入り「あれっ」と思うことの連続。
最初に気付いたのは、トンネルがトラムには不釣合いなほど
“立派”でなおかつ“時代ががっていた”こと。
そしてこの高架橋。(他にもありますが…)
若干分かりにくいのですが、まず左の壁が「レンガ」?。
その先の橋にあたる部分が、やはりレンガ積みのアーチ式。
そうなんです。やたら古めかしいのです。
私はこのトラムについて、何の情報も無く出かけてしまった
(乗ってしまった)ので、専用区間の乗車中は
目が泳いでいました。
※「子供みたい」と思いつつも先頭に乗っていて気付きました。
 まあ、「乗り鉄」は「乗るのが目的」ということでご容赦を。

名古屋に戻り、英語版「Wikipedia」をチェック。
正直言って、「Wikipedia」の情報だけで
ここに書くのは相当に気が引けるのですが
敢えて引用させてもらいます。

やはり専用線の区間は「貨物鉄道」の廃線跡を
再活用しているようでした。
成程納得なのですが、ヨーロッパではこうした事例が
あることは知っていましたが、
さすがにここシドニーにも正にこのパターンがあるとは・・・。
※「Wikipedia」に「Goods Railway」の記述があり、
最初は何のことかわかりませんでしたが
「goods」の和訳の問題で、最初は『路線状況が良い鉄道』かと
思いきや、どうやら「貨物鉄道」の意味のようでした。

2011年01月05日 8時02分

シドニー・ライトレール(3)車内。

5両連接車の車内は明るく広々しています。
このゆったりとした横幅は、トラムの域を超えています。

さて運賃ですが、ゾーン制となっており
1ゾーン=A$(オーストラリアドル)3.4。
※1A$=80円として270円位。
2ゾーン=A$4.4。(2ゾーンまで)
これが往復だと1ゾーン=A$4.8、2ゾーン=A$5.9と
劇的に安くなります。
私は「Day Pass」という“1日乗車券”を使ったのですが
『A$9』と3回の乗車で元が取れるほどで
とても“お得”と感じました。
ただ、“1日乗車券”と言ってもぱっと見“只のレシート”で
正直、無くさないようにするのに気を使いました。

それはさておき、
たまたまなのか、何時もなのかは定かではありませんが
車掌さんがいつも乗務しており、私は車掌さんから
切符を購入しました。
写真は終点のリリーフィールドで撮影したので
他の乗客が写っていませんが、
このトラムを利用する観光客は世界中から来ており
私が車内で会話した女性3人組は韓国の方で
私以外にも日本人はいましたし、中国人も多く、
あと、会話している言語が特定できない方もいて
その殆どの方が乗車券を車内で購入するだけに
車掌さんは本当に忙しそうでした。

ところでこのトラムの運転士さん・車掌さんは女性も多く
(写真中央の後ろ姿の方は車掌さん)
かつオーストラリア人らしくフレンドリーで、
車内写真を撮っていたら、女性運転士さんから話しかけられ、
「どこから来たか?」「トラムは好きか?」などと聞かれ
「日本の名古屋から来た市電好き」と答えたら
思いのほか喜んでくれ、実はその後、2回にわたって
その運転士さんの運転するトラムに乗り、
何度も挨拶をして別れました。

2011年01月04日 18時31分

シドニー・ライトレール(2)Paddy's Markets。

写真は「Paddy's Markets」停留所です。
『Haymarket(ヘイマーケット)』と言う方が
地元では“通り”が良さそうです、
実際にこのトラムの公式HPでも『ヘイマーケット』の
表記があります。
丁度「トラム」の後ろの建物がマーケットになっており
シドニー市内では比較的“お値打ち”な値段の商店が、
アジアのバザールのような雰囲気で軒を並べていました。
(基本、地元住民向けのマーケット)
またこの辺りはチャイナタウンで、美味しい中華料理屋さんが
軒を並べる通りもここから直ぐのところでした。
*今回のシドニーは「鉄」のみではなく、
 町歩きも楽しんでいます。

(シドニー・ライトレールの概要)
●1997年(平成9年)部分開通。
 2000年(平成12年)全線開業。
●全長…7.2キロ。
*「Centra(セントラル)」~「Lilyfield(リリーフィールド)
●内、路面区間…1.5キロ。(5.7キロが専用線)
●停留所…全部で14。
●全線の所要時間…25分。
●運行…終日10~15分間隔で、
「セントラル」と「スターシティー」の間は、
深夜帯でも30分間隔で運転されています。(24時間営業)
●軌間…1435ミリ。
●電圧…直流750ボルト。
●年間利用客数…350万人。
 ※1日1万人弱は路線規模からすれば結構な数字だと思う。

2011年01月04日 8時06分

シドニー・セントラル駅(4)メトロ・ライト・レール。

写真はシドニー・セントラル駅にある停留所に入線する
「Sydney Light Rail」のトラムです。
正式には「Metro Transport Sydney」が所有する
「Metro Light Rail」というようですが、
公式HPでも単に「Light Rail」と表記されています。
よって私のブログも単に「ライトレール」と表記します。

さて、『シドニー・セントラル駅』の
「ライトレール」の停留所の場所ですが、
昨日紹介した“書店”の直ぐ裏というか
一昨日の駅正面の写真の“1階”に見える部分の、
建物から庇(ひさし)というか軒(のき)と柱状のものが
出っ張っている所が、この写真の場所で
「ライトレール」の乗り場となっています。

もう少しこの停留所の立地について補足すると
JR小倉駅と駅ビルに乗り入れる“北九州モノレール”を
イメージしていただければと思います。
少なくともJR名古屋駅直下の、
名古屋市営地下鉄桜通線「名古屋」駅ではありません。

1路線しかないこのトラムですが、交通の要「セントラル」と
観光地である「チャイナタウン」、「ダーリングハーバー」
「フィッシュマーケット」を繋いでおり、
ここ「セントラル」停留所からは多くの観光客が乗車し、
それぞれの目的地に向かっていました。

2011年01月03日 17時50分

シドニー・セントラル駅(3)鉄道書店。

「RAIL HERITAGE CENTRAL」に一歩、足を踏み入れると
目に飛び込んでくるのは、大量の『鉄道本』と、
夥(おびただ)しい数の『鉄道DVD』。

何種類くらいを販売しているかは聞けませんでしたが
私の実感では、少なくとも東京・神田の「書泉グランデ6階」を
上回っているのは間違いなさそうですし、
売り場面積は軽く4~5倍はありそうでした。

“海外鉄”の方達の間ではその存在は有名なのかも知れませんが
私はガイドブック等で見たことはありませんし、
『超弩級』の驚きでした。

店内をグルッと一周してみたところ
地元オーストラリアだけではなく、イギリス・アメリカ等
英語圏で出版された“鉄道書籍”は
殆ど揃っているのではと思ったほどで、
特に、『鉄道史』について書かれた書籍が多く目についたのが
印象的でした。
※オーストラリアの鉄道本は、まあ常識的な値段ですが
 英・米等からの輸入本は、「洋書」並みの値段と言うのが
 当然と言えば当然ですが『成程』でした。

ここは迷宮。一度足を踏み入れたが最後、魔界の迷路に入り込み
いつまでたっても抜け出せません。
そもそもコンコースで、「この中は何だろう?」と
思っってしまったのが運の尽きでした。
この日のこの後のスケジュールは、
大幅な変更を余儀なくされました。

2011年01月03日 9時08分

シドニー・セントラル駅(2)コンコースの鉄道遺産。

セントラル駅の中央コンコースのほぼど真ん中にある
「RAIL HERITAGE CENTRAL」。
「鉄道遺産センター」(?)と訳すと、
「central」は形容詞なのでおかしいし…、
「セントラル(駅)鉄道遺産」とするにしても…。

それはともかく、左側の胸像は
シドニーのあるニューサウスウエールズ(NSW)州の
『鉄道の父』と呼ばれる
「JOHN WHITTON」氏(1819-1898)。
(ジョン・ウィットン氏という読み方でどうかな?)

案内文には1857年~1890年の間、
“NSW RAILWAYS”のチーフ・エンジニアと
ありました。
明治元年が1868年ですから、
日本に鉄道が入ってくる随分前から
オーストラリアの鉄道の歴史が始まったことが
この胸像から見てとれます。
通勤客・旅行客が足早に通り過ぎていく場所に
さり気なく、堂々と存在しているのは
あまり日本では見かけないですね。

ところで、右側というか真ん中のドアを入ると・・・。(続く)



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!