平成26年8月6日(水)。マン島蒸気鉄道ダグラス駅を午後1時過ぎに歩き始め、ダグラス湾馬車鉄道(Douglas Bay Horse Tramway)のビクトリアふ頭(Victoria Pier)駅を目指します。
地図を見る限りそれほど遠い感じもしなかったので、のんびりブラブラです。歩くこと10分少々。
やがて海が見えてきました。
ヨーロッパの街並みが美しいですね。
さて肝心の馬車鉄道。9:20~17:40の間の運転とのことで「フムフム」。とここまでは良しとしてさてダイヤはどうなっているのかな?
「ガーン!」。ここに着いたのは13:21。何と13:20に出たばかり。しかも基本20分間隔の馬車鉄道が40分間隔の時間帯。そう言えば目の前を馬車が走り去るのを見ていました。
それほど急ぐわけではないのですが取り敢えずマン島の主要4鉄道には乗りたい!で、時刻表を調べ直し。馬車鉄道の時刻も分かったのでこれで完璧に組み立てられます。
列車は5分ほど遅れて12:55頃に終着のダグラスに到着。もっとも5分は誤差の範囲で、これで「遅れた」という人は皆無でしょう。
最後尾の客車から降り、そこでほんの数分駅構内を撮影していたら、何と既に機回しが始まっており、あわてて振り向きざまに撮影したのがこの写真です。
さてダグラス駅はこんな感じ。
駅の構内はカフェになっており、ランチも食べられます。この写真は翌8月7日に撮影したもので、実はこの日の昼食はここと前日から決めていました。(料理の写真はありません)
またここからホーム側の外に出るとそこはオープンカフェになっており、天気がよければそこで食事をしたり、お茶を飲んだりしつつ列車の改札が始まる時間までまったりするのもなかなか乙な過ごし方です。
Ballasalla駅で交換。(「Ballasalla」はグーグルマップの日本語表記では「バラサラ」と出ていました)
この駅ではタブレットの受け渡しが行われており、何だかいい感じです。
ところでマン島蒸気鉄道は曜日によって運転時刻のパターンが変わります。8月6日は1日4往復、2時間おきの運転となっており、そのパターンではこの駅での交換です。
先に到着した方が先に出るルールかどうかまでは分かりませんでしたが、対向列車を待ち受けた私の乗車した列車が先発。最後尾の客車から何気なく撮影した列車を見れば、客車のステップが車両の長さ一杯一杯についている!これはとても新鮮に見えましたが、考えてみればコンパートメント毎に乗降扉がある訳で、日本のような開放式客車ではないことを改めて認識しました。
車窓からは如何にもヨーロッパの田園風景が広がっています。
蒸気機関車の牽く列車はひたすら走ります。
しばらくすると進行方向右側に海が見えてきました。穏やかな海景色に心が和みます。
2014年8月6日(水)、ポートエリン発11:50に乗車。
その前に蒸気機関車を客車に連結するための入れ替え作業です。11:35を周ったくらいから始まりました。
こうした作業を見るのは私のような鉄ちゃんだけではないようで、観光客の方も楽しそうです。こうして11:40過ぎに5両の客車の先頭に「No.4 CALEDONIA号」が連結されました。この時点で分かったのですが、マン島蒸気鉄道には転車台がなく、ポートエリン発はバック運転となっていました。
(マン島蒸気鉄道とは?)
Isle of Man Railwayが開業したのは1874年。
ゲージは3フィート(914ミリ)のナローで、島の中央部にあり、かつ中心地といえるDouglas ダグラスとここPort Erin ポートエリンの24.6キロをダイヤではジャスト1時間で結んでいます。
元は他の路線もあったようですが、現在残っている区間が観光鉄道として5月~10月の観光シーズン中に運転されています。
マン島蒸気鉄道ポートエリン駅には「鉄道博物館 The Port Erin Railway Museum」が併設されています。
何ともクラシックな外観ですが、この鉄道全体がクラシックなので小ぶりながらそれにふさわしい荘厳さを漂わせていました。日本で例えると「長浜鉄道スクエア」の雰囲気を匂わせていました。
中の展示。直ぐに蒸気機関車が目に入りますが、そもそも現役車両が年代モノなので、どちらかと言えば「マン島の鉄道の歴史」を知る場所だと思うのが良さそうです。
一方、ポートエリン駅の隣の駐車場には、2階建てのバスが駐車してありました。こちらも相当な年代モノのようですが、今も路線バスとして走っているかどうかまでは分かりませんが、少なくとも走る「現役」であることは間違いなさそうでした。
マン島空港の観光案内所で3日間、バスと鉄道が乗り放題となる「Island Explorer(アイランドエクスプローラー)」を購入。
2日間滞在なのに3日券を購入したのは、2日間有効の券が無かったからですが、1日券が16ポンド、3日券が32ポンドという設定なので、これは納得の購入です。さてこれで元が取れるかどうかですが、今回の私の旅ではトータルOKで、何より毎回乗車券を買う手間が英語を話すことを含めて省ける事は有難いかぎりです。なおIsland Explorerを購入したらこの鉄道時刻表だけではなく、バスの時刻表も入った全島の公共交通機関の時刻表、地図、観光パンフレットをどっさりとくれました。実はバスの時刻表はネットでダウンロードしたものを持っていったのですが、結局それを使わず、もらった時刻表のほうを使いました。なお、数日後にUP予定の馬車鉄道の時刻表はその中にはなく、またネットでも探しきれず、現地(停留所)について初めて確認しました。
さてまずは路線バスでマン島蒸気鉄道の西の終点、Port Erin(ポートエリン)を目指します。空港からポートエリンまでのバス路線は、日中は20分間隔で走っており、乗車時間は25分ほどで、11時過ぎに到着しました。
到着したポートエリンの街から見た海の風景。
こちらはマン島蒸気鉄道の「ポートエリン駅」。
駅舎内の待合室はこんな感じです。
2014年8月6日(水)~7日(木)の2日間、同行者の許しを得(というか「行っておいで」と送り出してくれた)、実は私だけロンドンを離れ鉄道マニア垂涎の地「マン島」に出かけていました。
当初はロンドンから日帰り×2の場所も考えたのですが、スーツケース無しでイギリス国内を泊まりで移動できるチャンスは人生で1回あれば御の字と考え、であればLCCでマン島に行こうと決めたのは今回の旅行に出かける2箇月ほど前でした。
※「御の字」の意味ですが、本来は「大いに有難い」で「一応,納得できる」は誤用です。文化庁HPを参照。
ビクトリア駅から今回利用したヨーロッパの大手LCC「イージージェット」の拠点空港・ガトウィック空港までは「ガトウィックエクスプレス」に乗車。まだ夜が開けきらぬ6:15分発でした。
2等車の車内はこんな感じ。
30分ほどでガトウィック空港駅に到着。
ここでプチ情報。私はビクトリア駅で往復乗車券(自動券売機で購入。操作はそれほどの英語力を必要としません)で買って乗車したのですが、もしも私と同様のコースをとろうとする方は絶対に往復乗車券を買ってください。帰路の7日(木)夕方のガトウィック空港駅の窓口&自動券売機は大混雑で、恐らく最低でも数十分以上は待たなければ電車に乗れないと思いました。
8:55分発のマン島行き。何と朝8時過ぎの段階で搭乗ゲートが出ていません。ゲートの案内時間は8:10となっていますが結局そんなことはなく、出たのは8:25過ぎ。と同時に出たのがゲートを閉める時間8:35の案内も出ました。この時間に間に合わなければ絶対に搭乗させないのがLCCのルールであり、これを厳格に守ることで有名なイージージェットだけに早足で55Fゲートに向かいました。
※私はネットで搭乗手続きまで済ませていたのですが、そうでない方は2時間前には空港にいないと時間までに手続きが終わらない可能性があります。イージージェットのカウンターは朝7時前にして大行列で、予約をした時にプリントしたPDFに「2時間前に空港到着」と書いてあったのはあながち大げさではないと実感しました。また手荷物の個数制限は想像以上に厳しく、搭乗口で四苦八苦している人は1人ではありませんでした。
当然、大きさ制限も同様で日本の様に甘く見ていると痛い目に合いそうです。
※機内預けの荷物は、事前予約すれば安く済みますが、当日の申請では「何のためのLCC?」状態となります。なおイージージェットの予約サイトに日本語はありませんが、英語の翻訳ソフトを併用しながら何とか事前チェックインまで出来ました。
そんな感じで10:20過ぎに無事マン島到着。シートがリクライニングしないジェット機は初めての経験でした。(笑)
日本の江戸時代に、既にロンドンに交通機関があったことを思わせる展示もあり、当時、世界の中心地として栄えたことが手に取るように分かりました。
蒸気機関車の展示。
こちらは地下鉄で使われた蒸気機関車と客車。
市内を走った2階建てのバスと路面電車。
ロンドン交通博物館は決して巨大な施設ではありません。じっくり見ても1時間半ほどあれば十分です。でもロンドンの公共交通の歴史に触れられる場所としては貴重なというより、鉄道マニアとしては必見の場所だと思いました。過去2回ロンドンに来ていながらどうしてここに来なかったのだろうと悔しくなりました。今日のブログにはあまり写真をつけていませんし、車両の説明もしていませんが、是非現地にてご自分の目と心で感じて欲しいと思っています。ではなく、写真はあるのですが、単に私の英語力が足りないだけです。
ロンドン交通博物館にあった1枚の案内。一言で言えば「蒸気機関車が地下鉄に戻って来る!」。
以前、開業当時の蒸気機関車がその走っていた地下鉄線を走るイベントがあるというのは聞いたことがあったのですが、私のロンドン滞在中の8月9日(土)にもそれがあるとは知りませんでした。
世界で一番古いHammersmith&CityLine(ハマースミス&シティー線)がその舞台で、これは行かねばということに本来(いつも)ならなるのですが、今回はその日にロンドン郊外の観光を予約しており、同行者の手前、それには一言も触れることも出来ず、1日を過ごしたことをここに書かせていただきます。
2014年8月5日(火)の午後は、ロンドン交通博物館のあるコベントガーデンへ。
コベントガーデンの入り口にいた大道芸人さんと記念写真(私が出したチップは1ポンド硬貨1枚です)。何と写真を撮ろうとしたときに私の動きに合わせてポーズをとってくれています。私はこうしたパフォーマーと記念写真を撮る事は“はっきり言って”好きです!
今回は同行者がおり、その同行者の行きたいところに行くというのが今回の旅です。その同行者はコベントガーデンにロンドン交通博物館があるのを知った上でここに来ており、「行っていいよ」という優しい言葉に見送られ私は博物館に、そして同行者はマーケット巡りに出かけました。互いの利害が一致した瞬間でした。
※同行者から私には「利害」の「害」を主張する権利はないと指摘を受けましたが、文章はこのままにさせて頂きます。
ロンドン交通博物館に入り、展示ルートの第一ポイントにはエレベーターで向かいます。そのエレベーターの階数表示がおしゃれ。何と終点は『1800』でした。
そしてエレベーターのドアが開くと、そこには西暦1800年のロンドンの街並みがありました。