2013年08月15日 19時08分

ナローの蒸気機関車・モリー鉄道(4)

一夜明けて平成25年6月14日、ホテルに荷物を預けてまずはバート・ドーベランの併用軌道での撮影。

時間は9:10頃で、バート・ドーベラン9:12着の列車です。

このモリー鉄道には転車台が無いため、蒸気機関車の正向きを撮影しようとする場合は、必ずバート・ドーベラン行きとなります。そしてこの区間は線路が南北に走り、かつ南行きがバート・ドーベラン行きで、一日中ほぼ順光で正向きが撮れると言う願ったり叶ったりの素晴らしい鉄道です。

おっとこの鉄道の概要を書き忘れていました。

モリー鉄道はバート・ドーベラン(Bad Doberan)~キュールングスボルン・ウエスト(Kühlungsborn, West)間、15.4キロを45分前後で結んでいますが、朝・夜には同じ区間を走るバスもあり、観光鉄道であるだけではなく、地元住民の足にもなっています。

さてバート・ドーベランを9:36発の列車に乗車。先の写真を撮影してから“始発駅”の「バート・ドーベラン」まで歩いても時間的には余裕がありました。そしてここは併用軌道区間にある最初の停車駅「Bad Doberan, Stadtmitte」。まるでトラムの乗り場のごとくで街中で突然列車が停まると「そこが駅だった」という感じ。なかなか楽しい光景です。ところで先の3枚の写真はこの駅よりも少しキュールングスボルン・ウエスト側で撮影しています。

2013年08月14日 18時57分

ナローの蒸気機関車・モリー鉄道(3)

これが今回宿泊した「Hotel Villa Sommer」。12室というこじんまりしたホテルで、何と有線LANが使え、快適にインターネットが繋がりました。

このホテルを選んだ理由は、バート・ドーベランの駅前と言う立地。一昨日にUPしたモリー鉄道の走る市街地にもホテルはあるのですが、そこまでトランクを持って移動するのを嫌いここにしました。勿論、部屋から列車が見えるであろうとは期待していました。

(グーグルマップの航空写真で確認。そう言えば(1)の列車交換も「Bad Doberan, Deutschland」で検索するとその様子が見てとれます)

実際に出かけてみて分かったことは、車で移動している人ならともかく私のように公共交通機関で移動している人間がバート・ドーベランの市街地に泊まろうとすると、結局1時間に1本のモリー鉄道を使うことになり、それはそれで楽しいのですが、今回の選択は良かったと思います。前にも書いたのですがこのホテルと市街地が徒歩10分弱という近さにあります。またその間にスーパーもあったりして買い物もできます。

そして泊まった部屋はトレインビュー。いつもの見下ろしではなく見上げるトレインビューに泊まるのは初めての経験でした。

※ネットで予約しています。勿論日本語サイトです。ただ予約確認の紙はドイツ語表記のモノ持参が必須です。それにしても便利な時代ですね。

※このホテルに入るにはインターフォンでスタッフを呼び出すところからスタートです。パリで同様のホテルに泊まっていたのであせることは無かったのですが、なんだか慣れることはありません。パリとの違いはホテルの出入り口の『鍵』。パリは毎回インターフォンでの呼び出しでしたが、ここでは部屋の鍵で解錠が出来るようになっていました。所変われば品変わる。

昨日に続いて「旅」写真をご容赦ください。

「ドイツ人はイチゴ好き」とは聞いていました(過去形は冗談です。今回の旅の感想です)が、街中にイチゴの立ち売りスタンドがありました。こうした立ち売りは他の街でもあったのですが、こんな可愛いスタンドはここでしか見かけませんでした。因みにこのスタンドの右側に駐車する車の列が見えますが、その更に右側のモリー鉄道の線路があります。今思えば工夫次第で込みの写真が撮影できたかもしれません。そうそう、この写真は許可を得て撮影しています。

さあっ、明日からは鉄分の放出をします。

2013年08月13日 19時36分

ナローの蒸気機関車・モリー鉄道(2)

6月13日の晩御飯。たまには旅気分をどうぞ。

入ったのはモリー鉄道の走るメインストリートから少し入ったカフェ。泊まったホテルの方の「お勧め」です。日本でも海外でもホテルの方のお勧めで外れた経験は…、まあ確かにありますがOKの確率の方が高いと思います。今回のカフェもOKでした。もっともこの店、教えてもらっていなければまず私は入れなかったと思います。

オープンカフェスペースに座り「とりあえずビール」。

ところでこの日のドイツ北東部の気温は最高が15~6度で最低気温は一桁。ということでテントを支える柱の左側にある火がついている大きな筒状のモノは実はストーブ。私もこのストーブで暖を取りながら、屋外でビールを飲んでいました。と書くと「おいおいっ」と言われそうです。でも暖かさは嬉しい存在でした。

料理は「仔牛のカツレツ」と「白アスパラ」。ジャガイモはさながら主食と言ったところでした。

さて私にとって一人旅の最大の難題は夕食です。別にこれは国内・国外でも同じですが、まず入る店がなかなか決められません。いろいろ悩んで徒に時を過ごしたことは数えきれません。

今回のこのお店は『1軒』だけ教えてもらったのでその点で迷うことはありませんでした。そして料理も店の方に「お勧めは?」と聞いて選んだので、これも時間がかかりませんでした。何せドイツ語のメニューは私には読めません。「仔牛のカツレツ」そのものはドイツの代表的料理ですが、実はドイツで食べたのは今回が初めて。量・質とも大満足でした。

明日からは真面目に「鉄」します。と言いたいところですが、もう一日脱線するかもしれません。

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2013年08月12日 20時23分

ナローの蒸気機関車・モリー鉄道(1)

平成25年6月13日(木)16:27過ぎ、この日の目的地ドイツ北東部にある町「バート・ドーベラン」(Bad Doberan)に到着。

この駅で上下列車が交換するのですが、1面のホームで、単式、千鳥式、切欠き式ホームを合わせたような感じ。

※ホームの右側に停車している客車にも注目。後で説明します。

こちらの写真と2枚を見ればこの駅の線路配置が分かりますね。日本でこうした交換方式の駅を一生懸命思い出そうとしたのですが、未だに思い出せません。

ところでここバート・ドーベランに来た理由は「モリー鉄道」(Mecklenburgische Bäderbahn Molli)に乗るため。その理由は3つ!!!

1)ナロー(900ミリゲージ)

2)併用軌道あり

3)蒸気機関車

と私の大好物がここまで見事に揃っている鉄道は、世界広しと言えどそうそうどこにでもある訳ではありません。

車庫で煙をあげる蒸気機関車の姿を見て冷静ではいられなくなっている自分がいました。

で、バート・ドーベラン駅から徒歩10分弱。市街地の併用軌道区間を行くモリー鉄道の列車。

乗るのは翌日と決めており、それまでとっておこうかと思ったのですが、やはり我慢しきれずにきてしまいました。そうっ!この風景が見たくて、そしてこの場所を、乗って通りたくてドイツまで来たのです。

 

(参考資料…モリー鉄道&リューゲン軽便鉄道)

1)「21世紀を生きるドイツの蒸気機関車」(著者:結解学、光人社刊)

2)「ことりっぷ 鉄道でめぐるヨーロッパ」(昭文社)

3)地球の歩き方「ドイツ&オーストリア 鉄道の旅」(ダイヤモンドビッグ社)

4)Schwandl’s Tram Atlas Deutschland 2012(Schwandl, Robert Verlag)

2010年10月02日 18時35分

もう一度行きたい「RH&DH」

ロムニー、ヒース&ディムチャーチ鉄道。

軌間381ミリ。
全長13.5マイル(約21.7キロ)。
全線通しで乗車すると1時間強。

乗っている間が楽しいかと問われれば、
「楽しい」と言えば「楽しい」けど
それは単に小さな鉄道に乗っているという
満足感がもたらしてくれるもので
「乗る楽しみ」とは少々違うかもと思った次第です。

でもこの鉄道で働く人たちは
この写真の機関士さんを代表するように
本当に「お客さんに楽しんでほしい」と思っているように
感じられました。

それだけでもこの鉄道に乗ったことを
「本当に良かった!」と素直に受け止められました。
ディズニーランドを始めとしたテーマパークでは
ホスピタリティこそが全てとされていますが
公共鉄道とは言え、やはり観光鉄道の側面が強い
この「RH&DH」も同様。

私がもう一度「RH&DH」に乗ってみたいと思ったのは
正にこの機関士さんにカメラを向けた時のような気がします。
ひょっとするとこの鉄道に乗りたいというよりは
この機関士さん(たち)にもう一度会ってみたいと
思ったのかもしれません。

「RH&DH」完。

2010年10月02日 9時01分

「RH&DH」ニュー・ロムニー駅

私はあまり深く考えることなく
「RH&DH」のニュー・ロムニー駅で
一旦、下車しました。

予想通り列車は20分ほど遅れており、
時間も午後1時近くなっていたため昼食を
取る事にしたのです。

下車して分かったことは「RH&DH」の中心駅は
最初に乗車した「ハイス」駅ではなく
この「ニュー・ロムニー」であること。
機関区があるだけではなく、
軽食を出すカフェがあり、
土産物を売るギフトショップも小さいながら充実しており
日本の“鉄”友用に「RH&DH」グッズを何点か
購入しました。

もしも時間が許すならばこの駅で下車し
一本遅い列車に乗車しても後悔はしないと思います。

(こぼれ話)
ここのカフェで私は「チーズバーガー」を注文しました。
ところがこれが店員さんに通じない。
「はあっ~」とため息をつく店員さんから
他の店員さんに変わったところで問題は解決。
何となくの雰囲気でしか分かりませんでしたが
どうやら最初の店員さんは私の“ひどい発音”の英語を
聞く気が無く、『分からない』と思い込んでいたようでした。
次の店員さんは一発で「チーズバーガー」を
分かってくれ、かつ、前の店員さんに何か文句を言っていたので
私としては救われた気がしました。

2010年10月01日 18時03分

「RH&DH」のディーゼル機関車

「RH&DH」は蒸気機関車だけではなく
ディーゼル機関車もいます。

写真はNo.12「JOHN SOUTHLAND」です。
1983年製ですから比較的新しい車両ですね。

色彩が警戒色なので、保線等に使われているのでは
ないでしょうか?
それにしてはおしゃれな名前が付いています。

この他に当時もう一両のディーゼルがいました。
No.14「CAPTAIN HOWEY」(1989年製)で、
こちらは客車を牽く事もあるようでした。

ところで「RH&DH」の公式ガイドを見ていて
気付いたことが一つ。
ここの機関車はNo.1から通しでナンバーが
付いているのですが何と『13』が無いのです。
やっぱり縁起を担いでいるのでしょうか?
※No.1~12は蒸気機関車。

2010年09月30日 18時34分

「RH&DH」車内からの1枚

「RH&DH」が如何に小さいサイズの鉄道かを
実感してください。

私としては、この目線の低さを何とか写真にしたいと
往路にいろいろと考えていました。
その時たまたま踏み切りがあり、
乗用車の運転席と視点が同じくらいであることに
気がつきました。
これでやることは決定。
しかし、そう上手く踏み切りに車がいるであろうか?
またこの鉄道、何せ半端でなく揺れるのです。
写真がブレたら使い物になりません。

でも全ては杞憂に終わりました。
カメラを構えて確か2~3つ目の踏切でこの写真を
モノにしました。

見ていただいたとおり、
ビスタカー等の2階建て電車の階下席よりも
はるかに視点が低いです。

はっきり言って5月10日にUPした紀和鉱山のトロッコと
車内の広さも視点の低さも“どっこい”と感じました。
まるで、公園のベンチに腰掛けて周りの風景を
見ている気分でした。

2010年09月30日 8時09分

「RH&DR」ダンジネス駅

定刻では11:35に終点のダンジネス着。
実際には10分ほど遅れたと記憶しています。

雨が降っていたのと、そのせいかとても寒く
折り返しの12:05まで
駅舎の中でじっと待っていました。

この日、私が乗った列車は客車を12両繋いでおり
結構な大編成でした。
が、途中で交換した列車も数えたわけではないものの
同じ位の長さだったこともあり
小さな機関車ながら、この鉄道のSLたちの
力強さを伺い知ることが出来ました。

ところで「ハイス」駅からここ「ダンジネス」駅まで
通しで乗ったお客さんは半分ほど。
半分は途中の「ニュー・ロムニー」駅で下車。
それとこのダンジネス駅まで乗ってきたお客さんの大半は
駅前に待ち構えていた「観光バス」に乗って
消えていきました。
ということは、ツアーのお客さんが大半?

残った数少ないお客さんは駅舎の中で暖を取るため
コーヒーなどを飲みながら時間を過ごしていました。

かくして定刻12:05の列車はガラガラ。
(私の乗った客車の乗客は私だけ)
因みにこの駅はループ線になっており、
機関車の付け替えはなく、そのままこのホームから
グルッと右回りに出発して行きました。

2010年09月29日 18時40分

「RH&DR」の客車内

「RH&DR」の客車内は、4人掛けのボックスシートです。
●座った感じはキハ10系のボックスシート。
 例えが難しいですが分かってください。

このシートが1両に4組(この車両の場合)あり、
当然、通路は無いためそれぞれのシートに対応した
個別のドアからの乗り降りでした。

一旦座れば立つことは許されません。
中腰になったところで頭がつかえます。
横も2人で一杯一杯で、最初に書いたとおり
キハ10系に座った気分でした。
(113系の席とはチト違う)

大きな荷物を持って乗ることなど不可能で
もしも持っていたならばハイス駅で預けて往復するしか
無いと思われました。

で、私が乗った列車はほぼ満席でハイス駅を出発しました。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!