「ゼリン東」駅のホーム。
遊具は可愛い“SL”ですがリューゲンっぽくはないですね。
ここで昼食。日本風に言えば「ニシンの塩漬け」とのことで、日本に帰ってから調べました。6月中旬頃は「生」に近く美味しい時期ともありました。さて私はどうやってリューゲン島(というよりはドイツの沿岸部)の名物料理を注文“できた”のでしょうか?
理由は簡単で魚料理のメニューの一番上に書いてあったからです。
今回のドイツ旅で一番美味しかった料理と言えます。
さて食後は「Sellin Ost」から「Binz LB」に移動。(乗車したのは右側の列車です)
「Putbus」方面行きは2時間に1本なのですが、その列車の間に「Göhren」~「Binz LB」間の列車が設定されており、その間では1時間ヘッドの運転となっています。
さて「Binz LB」で待つこと1時間。14:35過ぎに「ラウターーバッハ モル(Lauterbach Mole)」行きが姿を見せました。駅撮りですがいい感じですよね。(自画自賛)
リューゲン軽便鉄道にも転車台はありません。
そのため「ゲーレン」から「プトブス」方面への列車の先頭に立つ蒸気機関車が正向きとなります。
折り返しは11:53発で、出発までの間、駅構内を走り(歩き)回って写真を撮っていました。
そうしている内に自転車に乗ったグループがホームに到着。どうするのかと思ったら、荷物車(自転車のマークがあったので専用車?)に積み込み始めました。ドイツの鉄道で自転車を車内に持ち込むのは当たり前の光景ですが、こうした狭軌鉄道の場合、所謂旅客の乗る車両に自転車を持ち込むのは難しいでしょうから、こうした工夫があるのでしょう。
※この方たち、どう見ても沿線にお住まいではなさそうな雰囲気でしたが、そう言えばモリー鉄道に乗るべく宿泊したバート・ドーベランのホテルでも自転車を2台積んでいる車を見かけており、自転車を持って旅行する人が珍しいことではないのかも知れません。
1時間に1回、上下列車が行き違う「ゼリン東(Sellin Ost)」駅で途中下車。そして数分プトブス方面に』歩いたところで「99 4011-5」の出発を狙いました。こうして撮影した一枚を見ながら「せめて駅の出発時くらいはもう少し煙を吐いてほしい」と思った私は贅沢すぎるのでしょうか?(12:13頃撮影)
11:23の定時に終点「ゲーレン」に到着。
駅にカフェがあるのを除けば『何もない』駅で、構内も狭く、もしもオフシーズンにこの鉄道に初めて乗車しこの駅に到着したとしたら、誰もいない駅で寂しさという言葉を間違いなく噛み締めることになると思いました。
その「ゲーレン」駅構内で見つけた軌陸車。
タイヤに挟まれた車輪の幅と言うかレールの幅と比べてみるとナローであることを思いっきり実感できます。
ショベルカーの範疇(はんちゅう)にいれても良いと思われるこういうタイプの軌陸車は日本でもあるのでしょうか?さりげなく置かれいる重機も新しい発見があるのは海外の鉄道の魅力の一つでしょう。
(余談)私のパソコンのIME2010では「きりくしゃ」と打つと「軌陸車」が一発変換されます。確か最初に「きりくしゃ」と打った時は違う漢字が出てきたはずですが、これも教育の成果の一つですね。( ^)o(^ )
さあ最高時速30キロの旅の始まりです。
ビンツ(Binz LB)には10:35の定時に到着。ここで「ラウターーバッハ モル」行きと交換。こちらは10:37着で出発は2本とも10:40です。(この写真に違和感はありませんか?実は左側に停車中です)
こうして1本の列車の到着だけでも何回もシャッターが押せてしまうのは既にリューゲン軽便鉄道の虜になっていた証拠でしょう。
ビンツを出発して直ぐ、謎の列車???を追い越し。
愛知こどもの国(愛知県西尾市)なら「ランドトレイン」と呼ばれている乗り物と同じタイプでしょうが、ここでは堂々と公道を走っていました。
午前11時過ぎ、チラッと海が見えました。リューゲン島を走っているにも関わらず、この辺りでしか海は見えませんでした。
「99 4011-5」が9両の客車の先頭に付きました。
時間は9:48。出発は10:08なのでまだ20分ほど時間があります。この間、多くの人が蒸気機関車と一緒に記念撮影をしていました。世界中、どこでも蒸気機関車は愛される存在なのですね。
シュトラールズント中央~ベルゲン・アウフ・リューゲン(乗り換え)~プトブスと走ってきた列車が定時の9:49に到着。リューゲン軽便鉄道はこの列車に接続して運行される形態となっており、接続時間の約20分は乗車券の購入や写真撮影に必要な時間だと感じました。
※リューゲン軽便鉄道のプトブス発は8:08から20:08まで2時間おきで運転されています。(夏季ダイヤ)
これが一日乗車券。レシートみたいで何の面白味もないのですが、サインをする欄があります。このサインは鉄道の方に念押しをされたので書いたのですが、まるでクレジットカードで買い物をした時の気分でした。ただサインが無いと1日乗車券としては有効とならないそうです。
お約束の記念写真。750ミリゲージとは思えないほど堂々としています。
車内には大きなストーブが…。こうしたストーブは各車両についており、冬の厳しい寒さが骨身にしみるであろう北ドイツらしさを感じました。煙突もなかなかいい味を出しています。
リューゲン軽便鉄道(Rügensche BäderBahn)は軌道の間隔が750ミリという日本では存在しない(はずの)狭軌鉄道で、「プトブス(Putbus)」~「ゲーレン(Göhren)」間の約24キロ。(実際に走る区間はもう3キロほど長くなります。その話は後日)を結んでいます。
三岐鉄道や近鉄の762ミリより更に狭い750ミリ。この狭い線路をこれから走るのかと思ったらそれだけで気分が盛り上がってきます。
でも蒸気機関車の大きさは線路幅に比べてもそれほど“小ささ”は感じませんでした。
ナンバープレートは「99 4011-5」。そう言えばと思い、モリー鉄道の写真を見返してみればそのナンバープレートは「99 2323-6」だったりしており、頭の2桁は蒸気機関車の証といったところなのでしょう。
でこの日一体何枚の「99 4011-5」を撮影したのでしょう?少なくとも30枚までは数えました。
※参考までにシュトラールズントを出発して戻るまでに撮影した写真は約400枚です。
平成25年6月15日(土)、今回の「鉄」旅の山場を迎えました。
この日の目的はリューゲン島にある「ナローの蒸気機関車・リューゲン軽便鉄道」。
まずリューゲン島という島自体、日本では馴染みのない名前ですが、ドイツ観光局HPには「リューゲン島はドイツ最大の島です。 果てしなく続く海岸、手つかずの自然、そして優雅な海水浴場……総面積926平方キロメートルの島内には、保養地に求められるものが全て揃っています。 それは、バルト海の真っ只中で見る夢のようなものです。」とありました。有名観光地なのですね。もっとも“有名観光地”だからこそ蒸気機関車が今も走っていられるのかも知れません。
さて「シュトラールズント中央」駅発8:04、
「ベルゲン・アウフ・リューゲン(Bergen auf Rügen)」駅着8:32。
「Bergen auf Rügen」駅発8:40の「ラウターバッハ モル(Lauterbach Mole)」行きに乗り換え。
※「Mole」の読み方が「モル」か「モール」かどうかは自信がありません。少なくとも「Mall」=商店街のドイツ語表記ではないことは間違いなく、Mole=桟橋のようです。
単行の気動車の車内はゆとりです。それにしてもお客がいない。
「プトブス(Putbus)」8:49着。
ここからリューゲン軽便鉄道の旅が始まります。列車の出発は10:08なので駅の構内・車庫・工場をゆったり見物。
この1時間20分は敢えての選択でして、結果は大正解だったと思っています。なお、構内の撮影に当たっては車庫で出発準備をしていた方に了解を得ています。
シュトラールズント (Stralsund)中央駅。
平成25年6月14日(金)天候は晴れ。予報は決してよくなかったのですが運が良かったと思います。
このシュトラールズントの街は、「シュトラールズント及びヴィスマールの歴史地区」として世界遺産に登録されていいます。ホテルのある駅前から歩いて10分少々、橋を渡ると古い街並みに入ります。
そこには特徴のある建物群と、良い感じの商店街が立ち並び、またカフェもあります。
話はガラッと変わりますが、普段の私の行動は「鉄」一直線でどちらかと言えば“ムリくり”に動いていたりもするのですが、今回は自分の年齢と一人旅であることをわきまえ、ひたすら体力の温存に勤めていました。
そんな感じですので、訪れた街が世界遺産であろうとそこを歩こうとはあまり思ったことが無いのですが、何故か今回は歩く気になり、ほんの1時間ほどだったのですが「成程」と思う程度は楽しみました。
またシュトラールズントは世界遺産だけではなく、水の都としても知られているそうで、こんな景色も素敵ですよね。
さてこの日の晩御飯。駅前には適当なカフェが無く、たまたま見つけたアジア系のテイクアウトの店で買いました。タイ風カレーとチキンカツのセットです。