2018年07月02日 15時30分

アンデアン・エクスプローラーの旅(2)静態保存の蒸気機関車。

今回の旅ですが、片道約734キロ(参照:https://www.cnn.co.jp/travel/35105874.html「アンデスの高地を抜けて――豪華列車アンデアン・エクスプローラーの旅」2017.12.31 Sun posted at 19:00 JST)で、

初日の4月26日はクスコ~プーノ(チチカカ湖)間、384キロ(参照:https://www.perurail.com/travel-recommendations/)を走ります。

上記の距離はあまり情報が無く、あくまでも私の調べということでお願いします。

さてこの日の乗客は44名。24の客室(2人部屋)がある内、私のように1人で1部屋を占有していることもあるので多分、ほぼ満室だったと思います。何れにしてもどっと人が押し寄せるという事はなく、受付もゆったりとした時間が流れています。

ワンチャク駅。

駅前には何とも可愛い、愛嬌のあるデザインの蒸気機関車が静態保存されています。

どんな来歴があるかは全く不明。ナローゲージであることは確かですが…。

発車までまだ40分もあるのですが、早々に記念写真。日本のクルーズトレインでは多分、撮影できないアングル。

このオープンデッキの展望車、乗車後私にとって最高の居場所となるのですが、まだこの時はそうは思っていませんでした。

ところでオープンデッキと言えば第61回のブルーリボン賞に輝いたJR西日本のオハ35系。まだ乗ったことは無いのですが、その展望車に乗るのが私の次の願望になった一瞬。

2018年07月01日 13時25分

アンデアン・エクスプローラーの旅(1)クスコ・ワンチャク駅。

平成30年(2018年)4月26日~28日は、寝台列車/アンデアン・エクスプローラー号に乗車。オリエント・エクスプレスを運営するベルモンド社によるクルーズトレインで、クスコ~プーノ(チチカカ湖)~アレキパを結びます。写真は途中の駅で撮影した一枚。どんな列車かを紹介するためにここに掲載しました。客車16両+機関車1両という長大編成ゆえ、全体を撮影できたのはこの場所だけ、詳しくはまた後日。

 

さてアンデアン・エクスプローラー号に乗車したクスコ・ワンチャック駅。

車での駅の出入りにはゲートを開けるスタイル。マチュピチュ村への往復でも見かけましたが、治安の関係でしょう。

午前11時の出発を前に、クルーが三々五々乗車していきます。こんな光景を見ているだけでこれから始まる旅への期待から高揚感に包まれます。

ウェルカムドリンク。

乗客は駅構内のラウンジで、乗車前のおもてなしを受けます。

さて「クルーズ-トレイン」ですが、日本では「ななつ星 in九州」「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」「TRAIN SUITE 四季島」があります。最近でこそ『クルーズトレイン』という言葉は一般名詞になってきた感じですが、同様の列車は世界各地で走っています。

因みに「ななつ星 in九州」は3回応募したことがありますが当選したことはなく、今回のアンデアン・エクスプローラー号の旅は私にとって初めてのクルーズトレインです。もっとも当選していたらきっと清水の舞台から2~3回は飛び降りているはず。

2018年06月30日 20時11分

鉄道を離れてしばし観光(5)酸素供給装置付きの部屋に泊まる。

クスコの町。

盆地にある古都。四方を山に囲まれ家がぎっしり。

街並みはヨーロッパと同じ。スペインの統治時代をそのまま残しています。もっとも私はスペインに行ったことが無いので、実際に行ったことのある方の感想です。

観光名所が集まる市の中心部の道路は狭く、大型バスは入れません。そのためクスコ市街地の観光は徒歩となっていました。

話は飛びますが、私にとって鉄道が目的の旅では、中央駅の駅前に宿泊する場合が毎度の事です。ただ駅前にレストランが無く、市街地まで足を運ばなければならないのはよくあること。片道15分程度ならば街並みを眺めながらの散歩となりますが、そうして歩いて回ることでその町が身近になってきたような気にさせてくれるという効果もあります。

ここクスコの場合、観光スポットが狭いエリアに固まっていることもあり、楽しい歩き観光となりました。

18時には日暮れを迎えるクスコの町。アルマス広場の噴水はライトアップされ、ちょっと感傷に浸る。

クスコで宿泊したホテル。

この写真で木製の出窓に旗が見えるのがその入り口。街の中心となるアルマス広場から徒歩数分の場所。

1人参加ですが、部屋はツイン。

今回のペルーの旅で、このホテルだけ室内を紹介します。

エアコンのスイッチとか並んでいますが、注目は一番右の機器。緑色に輝く電球、これこそが私の命綱とも言える酸素供給装置が作動している証。標高3400メートルのクスコ市内には、高山病の対策として「酸素供給装置付き」の部屋のあるホテルがあり、私が泊まったホテルもその一つ。建物自体は文化財のような歴史的建造物ですが、中は最新鋭の機器を装備して宿泊客を守ってくれます。もっとも希望があった部屋だけ装置のスイッチが入るのだそうです。

ところでこのホテルですが、中庭に面して廊下が一周する回廊となっています。その外側に部屋があり、私の部屋には廊下側に小さな窓があるものの、外の景色を楽しむような窓はありません。それ自体は驚くことではないのですが、この写真で、屋根にある出窓のような部分に注目。

朝になって、自分の部屋がほんのり明るいのに気付き、ふと天井を見上げるとそこには明り取りの窓がありました。太陽光が直接部屋に入り込まず、まるで間接照明の様な柔らかい明るさは初めての体験。

この部屋に入った時は、部屋からクスコの街並みも、ホテルの中庭も見えないことに「まあ仕方がないか」と諦めていましたが、この瞬間そんな残念な気分は全て吹き飛びました。

2018年06月29日 20時08分

鉄道を離れてしばし観光(4)アルパカの毛を染める。

アルパカの観光牧場?のようなところに立ち寄りました。牧場というより、アルパカ製品を作っているところでしょうか。

アルパカは表情が可愛い。

ここではアルパカの毛を染める工程が分かるような展示もあり、自然の染料の種類や、それを使うとどんな色になるかが一目で分かりました。

実際に染め上がったアルパカの毛糸。カラフルさがペルーらしさを主張しているようです。まあちょっとしたお勉強タイムですが、「なるほど」の連続で、短い時間ですが、こうした場所を訪れたのは良い体験でした。写真はありませんが、アルパカへの餌やりも出来、自分で出した餌をアルパカが食べてくれるのは大人も大喜び。

ここを見たからと言うことだけではありませんが、この後訪れたところでアルパカ製品を買い、家族へのお土産にしました。

もっとも自分へのご褒美はありません。

2018年06月28日 20時58分

鉄道を離れてしばし観光(3)名物、モルモットの串焼き。

ここからは4月25日(水)。

もう暫く観光にお付き合いください。屋根の上にあるのは魔除け。沖縄のシーサーみたいなものと説明がありました。

ウルバンバからクスコに向かう途中。街角で何かを焼いているお店を発見。

姿焼きなので見た目は今一つですが、「モルモット」だそうです。この後、生きているモルモットも見ましたが、感想としては「んーっ」です。この串焼きはアンデスの名物料理だそうです。

ペルーの民芸品屋さんが軒を連ねるピサック村。迷路の様な路地を、歩き回ります。彩りの美しさが素晴らしい。

買い物をしたお店の店主と記念写真。

どのお店も値札は無いので基本、交渉事ですが、こうした国での私のスタンスは、買った品と同様の品が他店より高かったとしても、言葉は悪いですが、ボラレルのも旅の楽しい思い出の一つということ。このお店の値段は納得したので、二人とも笑顔。です。

一本路地に入れば、そこでは民芸品を作っている最中。こうした風景を見れば、値段より心だと思ってしまう。

2018年06月27日 20時54分

鉄道を離れてしばし観光(2)マラスの塩田。

緑豊かな高原地帯。

学校が終わり、家路を急ぐ子供たち。

雪を抱く山々。いったいどれ位の標高があるのでしょう。

画面の中央から左にかけて虹が出ています。旅情。

某観光ガイドブックで、ペルーの絶景の一つとして紹介されている「マラスの塩田」。山の中に忽然と現れる白い棚田がまずは驚き。

山の中に湧き出る鉱泉を引き込み、天日干しで塩を作っているそうです。この水路に指を入れ、口に運んでみる。確かに『塩』。

標高3000メートルを超えた場所にある塩田。

不思議な風景で、唯一無二の存在と言えそうです。

太陽が出ていれば恐らく、鏡のような輝きを見せてくれるのでしょう。

私が行った4月24日はまだ乾季に入ったばかり。これから時間が経過するとこの場所は白く染まるそうです。

2018年06月25日 16時32分

鉄道を離れてしばし観光(1)うっ、旨い!家庭料理に舌鼓。

平成30年(2018年)4月24日の午後は、アンデスの雄大な風景に圧倒されつつ観光です。

山の斜面にへばりつくように点在する村々。

その一つ、ミスミナイ村で少し遅い昼食。

地元の人が普段食べている家庭料理が振る舞われ、その素朴さと美味しさが心に染みます。まずはチーズ。

そら豆の料理。

鶏の煮込み。

かつて仕事で東海3県を駆け回っていた時、例えば岐阜の山の中で旅館や民宿に泊まると、夕食には地元で採れた食材のオンパレードはよくありました。それが他の場所でも採れる幸であっても、地元のお母さん達の手間がちゃんと私に伝わってきたという思い出あり。それがきっかけで取材のラインナップに「子芋の煮っころがし」を加えたこともあります。

そんなことを思い出しつつ一口一口を大切に食す。ありがちな「旨い」という言葉が陳腐に感じるほど。

食後は地元の方が母なる大地に感謝する儀式を再現してくれました。自然への素直な感謝を私たちの心に呼び戻してくれた、そんな気もします。

最後に記念写真。実はこの直前、この方たちが作ったミサンガが私の手首に巻かれました。思わずニッコリしてしまった私。

ところで海外のツアーで、ここまで『地元』に徹したレストラン(というより、親戚のオジちゃん家の広間という感じのスペース)で食べたことはあまりないかも。

外国人観光客向けのイベントも含め、得難い体験となりました。

2018年06月24日 16時09分

ペルーレイル、ビスタドーム(4)オリャンタイタンボ駅にて。

駅の電灯。この鉄道がいつ開通したかは調べきれませんでしたが、良い雰囲気。異国情緒を感じます。

ペルーレイルの出発時間案内。18:10発は、2列車続行なのか、2種類の列車が併結なのか興味津々。

12:55発ペルーレイル「エクスペディション」の乗車が始まりました。地元の方が乗車しているので、推測で恐縮ですが、ペルー人の中でもマチュピチュ村(Aguas Calientes)に住んでいる方のみが利用できる車両があるようです。

三々五々人が集まってきています。

マチュピチュへのローカル列車は青い客車が似合います。

オリャンタイタンボ駅の標高は2797m。標高が上がったせいか、少し足取りが重い。ゆっくり、ゆっくり歩いて行く。

2018年06月23日 16時06分

ペルーレイル、ビスタドーム(3)オリャンタイタンボ駅に到着。

あと数分で終点のオリャンタイタンボ駅に到着しようとするその時、その先が扉で閉ざされた分岐が登場。

中にはインカレイルの塗色の車両を見かけたので、その車庫かも?転車台もあるのでディーゼル機関車の方向転換用なのでしょうか。謎が深まります。

1分遅れ(遅れとは言えない範囲)の12:33、オリャンタイタンボ駅に到着。

左から2本目の線路に前後で2列車が停車中。手前が12:36発のインカレイル「The 360° Machu Picchu Train」。奥が12:55発ペルーレイルの「エクスペディション」。

下車する直前にドア使いのボタンを撮影。ふむふむ。

到着後に改めて乗車してきた列車の撮影。

パっと見では分かりませんが、運転台の右側に席があります。

2018年06月22日 16時04分

ペルーレイル、ビスタドーム(2)交換列車2。

線路沿いを歩く人。道が無く線路が地元の人の「道」であることを改めて感じる。

今更ですがビスタドームの車内。天井まで広がる窓ガラスで正に「ビスタドーム」。車内はとても明るく、惜しむらくは見上げても山の景色が今一つの雨模様。

濁流のウルバンバ川。

トイレの写真をUPすることはこれまであまりありませんでしたが、今回は特別。シンプルですがとても清潔です。清潔すぎる日本からの観光客にも受けが良さそう。

12:18にも交換。機関車の牽引する客車列車。それにしても分岐する線路の角度が急。

エクスペディションと呼ばれるカテゴリー。こんな列車でノンビリ旅をするのも良さそう。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!