2019年01月25日 13時32分

マンチェスターを目指す(1)ユーストン駅。

9月15日。何と朝到着したばかりのロンドン・ユーストン駅からもと来た道を戻ります。

早朝から動く必要が無くなったのと、結果としてこの日行く予定の場所(博物館)が、そもそも午後しか開かないので、ロンドンまで本当にゆっくり寝に来た次第。

ユーストン駅前にあるロバート・スチーブンソンRobert Stephensonの像。蒸気機関車を使った公共鉄道の実用化に成功し鉄道の父と称されるジョージ・スチーブンソンGeorge Stephensonの一人息子で、2人の共同作業で鉄道の普及が進んだそうです。

この像に出会わなければそうしたことは調べなかったでしょうね。

さて最初の目的地はイングランド北西部の町、マンチェスター。世界史で産業革命の歴史を勉強していると出てくる地名ですね。

目指すはマンチェスター・ピカデリー Manchester Piccadilly駅。

「8時丁度の~♪」の列車でも乗れたのですが、ちょっとパツンパツンで急がなければならなかったのでパス。

ゆっくり8:20発の列車にしました。8時発より停車駅が一駅多いので所要時間は4分長くなりますが、これは誤差の範囲。

そしてこの列車を撮影したところでカメラをバックにしまっています。駅員さんからホームでの撮影はNGとの注意があったからですが、ロンドン市内の駅でこうした経験をしたのは初めてで、テロに関連してもろもろの規制が入っているのかもしれません。余談ですが、テロ対策のため、ロンドン市内の駅にコインロッカーはありません。その変わり荷物預かりはあります。

2019年01月24日 11時36分

夜行列車のイギリス代表/カレドニアン・スリーパー(5)ロンドン着。

この列車の名前である「カレドニアン」=「カレドニア」はグレートブリテン島の北部を意味し、そのエリアはほぼスコットランドだそうです。

9月15日(土)、そんなカレドニアン・スリーパーがロンドン・ユーストン駅に遅れることなく到着。(定刻では7:49)

この写真は、この車両のドアの開け方の実演。手動ですが、走っているときはドアロックがかかり開かないようになっているようです。イギリスで初めてこのタイプのドアの車両に乗った時は…、実はガイドブックにちゃんと書いてあったので戸惑うことはありませんでした。今のガイドブックにも書いてあるのでしょうか?

お約束の駅名標撮影。長距離列車の車両が背景だと、より旅情が増します。

これが乗ってきたカレドニアン・スリーパー号。

そしてその隣にいるクラシカルな雰囲気の機関車が気になる。

Jim Martin号。1960年代に作られた私より少し若い機関車。チャータートレインを運行するウェストコーストラインの所属で、特別列車の運転があったのかも知れません。

話はガラッと変わりますが、そもそもこの日、ここロンドン・ユーストン駅までこの列車に乗る予定はありませんでした。本当は朝の5時半に、クルーCrewe駅で下車し、そこから列車を乗り継いで蒸気機関車の牽く特別列車を撮影する予定でした。それが数日前にキャンセルとなり、そのため早朝に起きる必要が無くなったのでこうしてゆったりとした夜行列車の旅を楽しむことにした次第。寝台の利用区間ももともとは下車予定のクルーまででしたが、列車乗車時に乗務員さんに確認したらそのまま乗っても追加料金も発生しないとのことで、ありがたく惰眠をむさぼりました。

2019年01月23日 11時34分

夜行列車のイギリス代表/カレドニアン・スリーパー(4)朝食。

朝はミルクティーでスタート。

ハイランド・ブレックファースト。フル・ブレックファスト(Full breakfast)のスコットランドでの呼び名。間違っても「イングリッシュ・ブレックファースト」などと言ってはいけません。その理由をここで書くまでもないことはご理解いただけると思います。

因みにこのハイランド・ブレックファーストですが、スコティッシュ・ブレックファストという呼び名の方が一般的なような気もします。

さてそのフル・ブレックファスト。私の少ないイギリス渡航経験の中で、20世紀の時代から美味しいと思っている料理の一つ。腹持ちの良いのも高評価。

太陽が顔を見せ始めました。

イギリスの夜明け。家にいるときに日の出を見ることはまずありませんが、旅に出ると結構な確率で出会います。

オヤジ2人の記念写真。

2019年01月22日 16時32分

夜行列車のイギリス代表/カレドニアン・スリーパー(3)夜明け。

6:17の車窓。知らぬ間に外は明るくなっていた、もっとも太陽はまだを見せてはいない。それにしてもイングランドはスコットランドと打って変わっての天気の良さ。

通路(廊下)のカーペットの模様。ひょっとして何がしかの意味があるのでは?と気になったけど、よく見ても分からず。

6:30にラウンジカーでの朝食をお願いしていたので、寝台車から移動。部屋での食事も出来るのですが、二人連れだったこともあってそうしました。

だんだん明るくなっていく様子を車窓で楽しむのは夜行列車ならではですね。

前夜、あれほど賑わっていたラウンジも、朝は静かです。

ここが私たちの席。まあフルコースを味わうわけではないので、このスペースで十分と言えばその通りですが、それでも少し狭く感じます。

カレドニアン・スリーパーはこの春に新車に置き換わると案内されていますが、ラウンジはどう変わるのでしょう?因みにファーストクラスの寝台車にはシャワールームが備わるそうです。

2019年01月21日 22時03分

夜行列車のイギリス代表/カレドニアン・スリーパー(2)夕食。

出発時間の20:45を前にして外で写真を撮影していたら、予定の乗客が揃ったからか、係員がドアを閉め始め、慌て車内に戻る。20:39。

1日の重みを脱ぎ、身軽になった。一人部屋だから出来るリラックス。

列車の出発前から満席だった食堂車は、21:20で何とか予約が取れ席に着く。

取り敢えずビール。どこの国に行ってもやっていることは変わらない。

夜の9:30過ぎ。この列車のラウンジカーでやっと晩御飯。食堂車というわけではなさそうなので凝った料理は出ませんが、こうした供食があったから最北の駅への旅をのんびり楽しむことが出来たと思います。

Sticky Chicken & Egg Fried Rice £10.50

何故かって言えば、ヨーロッパにおいて地方の小さな町での食料調達は決っして簡単ではありません。またインバネス駅ではサンドウィッチなどの軽食を売っている売店はあったものの、サーソーからの列車が遅れればOUTですし、そもそも夜の8時以降に空いているかどうかも怪しいし、在庫が必ずあるとも限りません。ですから極論すれば、この日の旅のルートから考えると、朝一番から晩御飯のことを考えて行動しかねないとも言えます。

一方でカレドニアン・スリーパー号にラウンジカーがあり、それが開店していることは予め確認していました

2019年01月20日 22時02分

夜行列車のイギリス代表/カレドニアン・スリーパー(1)旅立ち。

2018年9月14日(金)。ヨーロッパ(除くロシア)で夜行列車に乗るのはカレドニアン・スリーパー号が初めて。これからインバネスからロンドンを目指します。

この日、イギリス最北の駅、サーソーから20:22にインバネスに到着。コインロッカーに預けてあったトランクをピックアップし、カレドニアン・スリーパーが停まっているホームに向かう。20:27にこの写真を撮影。

イギリスの客車ならではの乗降用ドア。外開きと言うのは他の国では見られないタイプですね。(だと私は思っています)

そうしたドアがずらっと並ぶさまはある意味壮観。少しカーブしたホームが生み出した造形にも感謝。

一等寝台。洗面スペースのある一人部屋。日本でA寝台に乗ったことが無いので比較のしようがありませんが乗った感想は快適。

ベッドの上に、飛行機のビジネスクラス同様のアメニティーが用意されているのがファーストクラス(一等寝台)の象徴でしょうか?

前の写真で少し分かりにくいかと思ったので、屋根下の部分を見上げてみる。この棚ってどう使うのが正解なのかと考えた物の、答えが見つからなかった。

2019年01月19日 16時59分

イギリス最北端の駅サーソーへの旅(13)インバネスに戻りました。

スコットランドの風景。

私もそうですし、同行者はもっと驚いていた(※私の憶測)のがこの豊かな大自然。この路線の列車は、もっと殺伐、荒涼たる景色の中を走っていくのかと思いきや、まあまだ冬には遠いもの、「広がる緑の大地」「牧場を行き交う家畜たち」「海辺で羽を広げる鳥たち」などなど、ハイランドと呼ばれるスコットランド北部も短い夏だけなのかも知れませんが、イングランドとあまり変わらない風景であったことには少し残念な気分だったとここに記します。

空にはネス湖の恐竜。(心象)

途中、フォーサイナードForsinard駅を交換列車の遅れにより15分遅れの17:26に発車。そしてそのままの遅れでインバーゴードンInvergordon駅まで戻ってきました。

ディングウォールDingwall駅では12分遅れ。何故そんなに遅れを気にしているかと言えば、この後乗る列車にゆったりした気分で乗れるかどうかの瀬戸際だったから。もっともこの時点時での遅れなら問題はなく、もう心穏やかになっていました。

そして20:22(定刻なら20:10)にインバネス駅に到着。

この日は私にとって久しぶりの「乗る」ことだけをテーマに列車に乗った「乗り鉄」らしい1日。しかも200キロ超の1路線を往復と言うのはひょっとして生まれて初めてかもしれない。私が国内でせっせと乗り鉄をしていた当時は、それほど長大な枝線は日本にありませんでした。

2019年01月18日 16時56分

イギリス最北端の駅サーソーへの旅(12)絶景と車内販売。

インバネスから乗った列車ではなかった座席指定カード。日本でいえば、先に書いた旭川発稚内行き普通列車の座席が、座席指定になっているのと同じ。多分、どこかの区間で団体さんが乗っており、その方たちの座席確保用だったのでしょう。そう言えば、サーソー駅で団体さんが降りていたのを思い出す。

車内販売用のカート。2両編成のローカル列車に何と車内販売あり。実は往路のインバネス朝7時発の列車にも車内販売があり、このサービスは本当に素晴らしい。

実際、私もコーヒーを買ってスコットランドの風景を楽しみつつ、それを味わっており、また私だけなく、結構な方たちが利用されていました。そこら中にコンビニがあり、またそれ以上に自動販売機が普及している日本と異なり、飲料やお菓子などの調達は相当に制限がある国だけに、車内販売は命綱とまでは言いませんが、それでも必要な存在だとは思いました。

晴れの海。

牧場。

牛と羊の牧場の違い。

列車が近づいた時に、そのままどっしりとしているのが牛。走って逃げていくのが羊。イギリスを旅する中で、これだけは共通の光景で、特に逃げていく羊のお尻が可愛らしいことを知りました。

2019年01月17日 16時54分

イギリス最北端の駅サーソーへの旅(11)自動ドア。

出発までの1時間弱を使って町に散歩に出ようと思っていたものの断念。傘は持っていたのですが、そうまでしてでるのもなあ…。

雨が小やみになり、駅舎の写真を別角度で撮影。

そしてこの駅の出入り口の構造に目が行きました。サーソー駅とも同じなのですが、改めて見直しました。

このボタンを押すと自動でドアは開閉します。しかし、私はこのボタンを使って出入りしていません。そうっ、手動で開閉できるのです。でも自動ドアが必要な方はその機能を使うようになっています。

これは推測ではなく、実際に使っているところを見ていたから書けるのですが、力の弱い高齢な方も自動ドアで出入りしていました。

そしてまた晴れ。

2019年01月16日 16時48分

イギリス最北端の駅サーソーへの旅(10)青空のち雨。

列車は14分遅れのまま15:10にヴィックに到着。

駅名標が違うだけで、駅舎の雰囲気や構造はサーソー駅とうり二つ。

吾輩は鳥である。名前はまだない。そんなことはなく間違いなくあるでしょうが、私が知らないだけです。それにしてもいい天気ですね。もっともここは一日に四季があると言われるイギリス。それゆえこの日の天気も晴れ~曇り~雨~晴れと脈絡なく目まぐるしく変わります。

この列車の折り返しは16:00発。その時間を使って車両の整備。ホースが見えるので、これは(間違いなく)水の積み込み。

「WELLCOME TO WICK」の看板にある図柄はサーソーとは異なっており、ふと思い出したのが例えば名古屋なら「丸八」の市章。当たらずとも遠からずと思っています。

待合室。荷物の運搬装置や台秤を使った花台。おしゃれだと思います。

駅舎。外に出た途端に空が一天にかわにかき曇り、そして遂に雨。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!