2018年11月09日 14時53分

国立鉄道博物館(12)レストランコーナー。

ここ国立鉄道博物館は3棟の建物で構成されています。GREAT HALL、NORTH SHED、STATION HALLという名称で、昨日までの紹介は全て「GREAT HALL」の展示です。

今日はレストランがある「STATION HALL」を紹介。

この「STATION HALL」でも興味深い展示はあるのですが、「GREAT HALL」も含めこのブログで紹介していると毎日何がしか書いていても数か月はかかりそうですし、機会があれば皆さんに是非足を運んでいただきたいのでいつも通りの不親切なブログに徹します。

で、見た目も食欲をそそるラインナップ。

ここでの滞在時間に限りのある私たちにははっきり言って目の毒です。時間のある方はここで食事をして、その感想が知りたいです。午前10時過ぎに入館して早1時間半。2回も朝食を食べた割にはよく歩いたのでお腹が空いた。

「Carnival Cookie」なんて言う名前を付けるのはルール違反だと思う。(何が?)

「NORTH SHED」の展示物は今回は紹介しませんが、ここには『VIEWING BALCONY』があります。低層ではありますが、トレインビュースポットです。ヨーク駅を出配する列車を見ているだけでも飽きません。

電車は写っていませんが、駅との位置関係はこんな感じ。

2018年11月08日 14時50分

国立鉄道博物館(11)0系新幹線。

どこかで見たような電車がいる。

0系新幹線、22-141。2001年(平成13年)からここにいます。

この展示で一つだけ残念なのは、号車番号が「4」だという事。「1」だったら良かったと思うのですが…。JR西日本で4両編成の先頭で使われていたのがその理由です。でもこの0系の価値がそれで落ちることはありません。世界で高速列車の時代を作った歴史的な車両です。

ところで車内に乗って気付いたこと。それは窓越しの外の景色が今の新幹線と違う事。今と違い、窓が大窓だったのを思い出しました。他の新幹線と比べトンネル区間の短い東海道新幹線をもう一度この『大窓』に戻して欲しい。と、切に思いました。

有楽町界隈の写真もあっていい感じの展示。

それにしても鉄道発祥の国だけあり、この0系の展示に違和感、例えば何故日本の電車を展示するのかと言う理由の必要性を全く感じません。堂々たる博物館(NRM, National Railway Museum)です。

2018年11月07日 20時20分

国立鉄道博物館(10)転車台が回る。

世界史の授業で、産業革命の項で習ったロケット号(Rocket)。

ここで展示されているロケット号はもともと1829年に作られたもののレプリカ。

でもそのレプリカが作られたのが1934年と案内板に書いてあるから一体何年前の話よ。となる。

参考までに明治維新は1868年。1829年は文政12年で、1934年は昭和9年。もの凄い歴史を感じざるを得ない。

そうこうしているうちに、転車台を使ってのショータイムの時間。今日の踊り子はGreat Northern Railway (GNR) 4-2-2 Stirling No. 1。1870年製だから148年前の機関車。それにしてもこの博物館にいると時代の感覚がずれる。

日本でも、そしてイギリスでも転車台が動くシーンは大人気。この時間だけは館内にいた半分以上の人が集合していたと思う。

2018年11月06日 20時16分

国立鉄道博物館(9)イギリス最後の蒸気機関車。

英国鉄道 クラス9F 92220 イブニングスター(British Railways Class 9F No.92220 Evening Star)。

1960年製の英国鉄道最後の蒸気機関車で、主に重貨物を牽いたとの事。見た感じは日本で言えばD52形にE10形の足回りを付けた機関車と言ったところですが、標準軌だけあり、動輪はでかいです。ただ活躍したのは僅か5年でした。

5つの動輪が並ぶのは壮観です。

第3動輪にはフランジがないのですが、E10の場合は確か第3、第4動輪がフランジレスだったので、そのあたりはカーブ半径の違いでしょうか?

私は以前、このブログでナローの蒸気機関車が好きだと書いていますが、こうやって見ていると本質的には大型蒸気機関車が好きで、ナローも好きということではなかろうか?と思い始めています。だれにでも変節する時はあります。。

SR ‘Ellerman Lines’ 4-6-2 Merchant Navy Class sectioned steam locomotive, No 35029。どう訳せば良いか分からないので博物館の展示紹介をコピペ。

高速列車専用機のようで、C59形、C62形の様な存在だったのでしょうか?

この機関車は、ナンバープレートの下のアトランティックコーストエクスプレス(Atlantic Coast Express)の銘板に目がいきますがこれは列車名と推察しました。

大きさにも目がいきますが、目玉はその内部構造が見えること。

 

配管に色が塗られていますが、さすがにこれは展示用だと思いますがさて…。

2018年10月26日 15時04分

国立鉄道博物館(8)私が海外鉄を始めた理由。

マラード号タイムを終え一息。

ここで私が海外に鉄道を求めて旅をするようになった理由を一つ。

元々子供の頃から鉄道は好きだったのですが、それよりも色々なところに旅に出掛けるのが好きでした。大学生の頃は鉄道が目的というより、全国の観光地と呼ばれるところを回っていました。ですから例えば春休みに沖縄に一か月滞在という旅もしています。

その内に当時の国鉄の乗った路線・区間を時刻表の地図でなぞったところ結構乗っていることに気付き、それでまず国鉄を全部乗ろうと思いました。大学4年生の1月で昭和52年(1977年)の事でした。宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」の刊行や国鉄の「いい旅チャレンジ20,000km」キャンペーンの前のことです。その後国私鉄を完乗し、次の目標として平成12年(2000年)5月に台湾を目指しました。目的は台湾の鉄道を完乗すること。台湾なら全線完乗も出来そうだと思ったのがその理由。当然1回では乗り切れていないのですが、それまで仕事やプライベートで海外に行くことはあっても鉄道を求めての旅はしておらず、時間と金銭的な余裕が生まれたら国内だけではなく海外にも鉄道を求めて旅をしようと思ったきっかけなりました。

ただその頃は仕事もさることながら家族運用も多かった時なので、「いつかは」という憧れに留まっていました。その後子育てが一段落し、仕事にも時間的余裕(有給休暇が取れるようになった)が生まれ、特に60歳以降はある意味有給は取り放題。それがここ数年の海外鉄に繋がっています。その流れで今回、マラード号と再会できたのは自分自身の体調もさることながら、家族が健康であることも重要なポイントです。ありがたいは“有り難い”こと。その言葉を噛み締めつつ、広い館内を歩いていました。若い頃にはきっと考えもしなかったことです。

本当に幸せなひと時。時には進め!時には止まれ!社会人として都度都度いろいろな選択をしながら線路を走ってきました。

気分を変えます。展示されている車両で面白いと思ったのがこの病院車。

レッドクロスでこの車両がどんな使われ方をしたのは一目瞭然ですが、どんなところを走ったのでしょう?

ヨーロッパでも大陸なら、例えば第2次世界大戦で使われたのかな?という発想は湧きますが、ここはイギリスです。

中にはベッドもあります。

2018年10月25日 15時01分

国立鉄道博物館(7)マラード号。

海外で一度行った場所に2度訪れるということは殆ど無い私。もっとも除く台湾。近いし、時期を選べば国内旅行に出かけけるよりもリーズナブルで、食べ物は美味しいし…。

そんな私がここ国立鉄道博物館を再訪する気になったのがこの機関車A4形「マラード号」に会うため。四半世紀前は、この博物館が改修工事中でちゃんとした撮影(見ることも)ができず悔しい思いをしました。

で、記念写真を撮影されているのは、私とパートナーの関係と多分同じ方。好きな方には堪らない蒸気機関車なのです。もっとも私のパートナーがこういう場所に付き合ってくれるかは期待薄。

お二人にはちゃんとお話しして撮影し、ブログでの掲載の了解を得ています。

そしてお返しがこの写真の撮影。ご主人からは機関車を広く入れるかどうかを聞かれたりして、さすがにマニアのツボを心得ている。(笑)

さてこの機関車マラード号の勲章。1938年(昭和13年)7月3日、時速126マイル=約203キロという蒸気機関車の世界最高速度記録を出した機関車なので、その記録は今も破られていません。日本ではリニア・鉄道館に展示されているC6217号機が狭軌の蒸気機関車で世界最高速度記録を持っていることで知られていますが、やはり狭軌と標準軌では出せるスピードが違います。

そしてその機関車は当時のまま、美しい青色の衣装を纏い、まるで王様のようにここ国立鉄道博物館に君臨しているのです。

記念写真を撮影する方が引きも切らず、やっと全身を撮影。

この曲線のフォルムも堪らない。全てに感動する。

(余談)

さてこのA4形機関車には動態保存車があり、時折チャーター列車としてイギリス各地で運転されており、その走行を撮影しに日本からわざわざ出かける撮り鉄さんもいます。もしもこのマラード号が復活し、本線を走ることになったら…考えただけでワクワクします。

2018年10月24日 14時59分

国立鉄道博物館(6)ユーロスターとの出会い。

いよいよ本題の国立鉄道博物館(National Railway Museam)。今回はヨーク駅の跨線橋を通り、そのまま駅の西側に出る連絡通路を通ってきました。ただ以前来た時は駅と言うか街をぐるっと回ってここに来た記憶が…。

お土産を売るミュージアムショップ。中を見る前にも関わらず、早くもこちらが気になる。我慢我慢。

ロンドン~パリ・ブリュッセルを改定トンネルで結ぶユーロスター。その初期車がもう博物館入り。1994年(平成6年)の開業ですから既に24年が経っており、時の流れを感じずにはいられません。

私がそのユーロスターに乗ったのは2005年(平成17年)10月26日。当時のロンドン側の起点はウォータールー駅で、今のセント・パンクラス駅ではありません。

ところで日本の鉄道博物館との違いの一つがこれ。

展示車両の中にあるカフェ。残念ながらここでノンビリコーヒーを飲むと言う贅沢な時間の過ごし方は出来ませんでしたが、また何かの機会で訪れることがあればここに座ってみたい。

2018年10月23日 14時55分

国立鉄道博物館(5)フル・ブレックファースト。

今回乗車した日本なら特急にあたるイギリスの長距離列車の一等車では、食事がついていました。車内で調理したホカホカの食事が席まで運ばれてきます。

朝7時に朝食を食べたばかりなのに、2時間後の9時に2回目の朝食。イギリス伝統のフル・ブレックファースト(イングリッシュ・ブレックファースト)。国内はともかく海外での鉄旅の場合、食べられる時に食べるのが私の流儀。だって食事より見学や撮影が優先ですから…。まして食事代込み…の列車に乗っている。

ところでイギリスの料理は・・・とかいう人もいますが、私はこの朝食も美味しく頂きました。等と言うのはイギリスに失礼かも?今回の旅では、イギリスの料理はどこもデリシャスでした。

もっとも四半世紀前、最初にイギリスに来た時(会社の研修)は、一人での移動だったのであまりレストランに入ることもなく、今一つの感想を持ったことは間違いありません。

日本とヨーロッパの風景では大きな違いがいくつもあります。その一つに街と田園地帯の区別がはっきりしていること。駅のある都市を抜けるとこんな風景が広がります。

ロンドンを出てノンストップで走ること2時間弱の9:51。ヨーク駅に到着。多分1分の早着。

この車両で食事を作っているはず。

ヨーク駅構内。実は先に書いた四半世紀前にも来ています。大屋根の下の跨線橋という光景にいたく感動した覚えあり。

アンティークな時計。

跨線橋から見る駅構内。線路の間に丁度線路2本分くらいのスペースあり。昔は線路があったのでしょうか?

2018年10月22日 14時53分

国立鉄道博物館(4)8時丁度のあずさじゃなくて…。

ヨーロッパを旅しているとこうした像に出会うこともしばしばです。どんな人かと解説を読めば良かったと思っても、私の英語の読解力で無理なものは無理。

朝8時発のエディンバラ行き列車の時間が近づいてきました。最初に目指すはヨークのイギリス国立鉄道博物館(NRM, National Railway Museum)。私にとっては国立鉄道博物館というよりヨーク鉄道博物館と言う呼び方に馴染みがあります。

プラットホーム1から定時の出発予定。

クラシックな装いの時計。あと10数分で出発。今回は時間があるので、出発する列車の電光掲示板からもゆったり移動。

使用するチケットはブリットレイルパスのシニア料金(60歳以上)適用の一等車。一等車なのでまあ満席になることは無かろうと事前の席の予約はせず、直接列車に乗り込み、空席を探して座ります。

ただこの列車もそれほどではなかったのですが、この日の移動では列車が結構混んでおり、座れなかったことは無かったものの、席捜しに一苦労という局面はありました。一等車はいつも座れるという思い込みはリスク在りということのようです。

ところで今回はロンドンで合流した同行者がいる二人旅。現地集合で現地解散。ここ数年、最初から最後まで一人での海外旅行はしていません。年齢も年齢なので、万が一にも体調を崩した際の相互フォローもありますが、何より一人で食べる夕食があまりにも寂しくなり、耐えられなくなったというのが真相。

2018年10月21日 13時12分

国立鉄道博物館(3)セント・パンクラス駅。

キングス・クロス駅の直ぐ隣にあるセント・パンクラス駅(St Pancras station)。

本当に並んでおり、JR名古屋駅と名鉄名古屋駅と言った感じ。なおこの地にある地下鉄の駅名はキングス・クロス・セント・パンクラス駅( King’s Cross St. Pancras station)で、その位置関係が何となく分かって頂けるでしょうか。

それにしてもこの荘厳さは私の感覚では「教会」。今回は中に入っていませんが、次の機会があれば見て回りたいですね。

実は10年以上前の2005年(平成17年)10月23日にこの駅から列車に乗っているのですが、当時この駅は改修中で、このゴシック様式の駅舎内には入っていません。

私が泊まったホテル。ロンドン市内の小さなホテルではエレベーターが無いことも多く、重いトランクを持っての階段の上り下りは大変な作業となります。今回はそれもあってあらかじめ低層階をリクエストしており、おかげでフロントと同じフロアの少しだけ奥まったところにある部屋でした。旅も何度か繰り返すうちに、小さな知恵は付いてきます。

それにしてもイギリス(特にロンドン)のホテルの宿泊費の高さは相変わらずで、同程度の部屋で日本と比べると1.5倍~2倍はします。ただ今回は地下鉄キングス・クロス・セント・パンクラス駅から徒歩数分というかほぼ目の前。便利さを優先させました。部屋の狭さと古さを除けば、掃除はちゃんとされていますし、それほどの不満はありません。

朝食はちゃんと食べるのが私流。

ホテルの目の前にはレンタル自転車がずらりと並んでおり、朝食前にはほぼ使われていなかったのに…。

朝食後にチェックアウトした時点ではご覧の利用率。ロンドン市民にすっかり定着しているようです。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!