2014年11月17日 20時37分

ボンネットバスと五新鉄道(5)続・撮影会。

何と「専用道城戸駅」にはトイレがあり、そこで用を済ませゆったりした気分でいよいよ帰路の撮影会の始まりです。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_119

ますはトンネル2題。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_124

こうした撮影場所の選択は一応定番スポットを奈良交通が設定しているのですが、それ以外の(どこで撮影するかと言った)細かいところは参加者任せ。そこで「ボンネットバスマニア」の方の登場です。8月にボンネットバスがここを走り始めた時から、何度かここを撮影されていた様で、この路線の撮りバススポットを熟知されており、私はバスが停まった場所でひたすら撮影し、そして楽しんでいました。皆様に感謝×2乗です。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_129

この写真に写っている柵は使用済み枕木を利用しているとのことで、これも「未成線」ならではと言えそうです。

2014年11月16日 20時34分

ボンネットバスと五新鉄道(4)専用道城戸駅。

どんな参加者がいるのだろうかとある種の心配があったこのツアー。

実際には、(筋金入りの)ボンネットバスマニア、私と同類っぽい鉄道マニア、写真が趣味と思しき方、普通の家族連れ、「鉄」とは遠そうなカップル、(鉄子とは一人参加の若い女性と言った感じでした。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_63

ということで撮影会の会場は次々に登場します。この茅葺き屋根とボンネットバスの組み合わせが撮影できる場所は超絶人気スポットとのことで、それは撮影していて直ぐに分かりました。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_78

専用道の終点「専用道城戸」駅。ここは敢えて“駅”と言わせて頂きます。

ここで記念プレートも出て「撮影会」が始まりました。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_90

ボンネットバスはバックシャンですね。私たち参加者にとっては再考の『モデルさん』です。

(注釈)バックシャン…最近この言葉を使う人を見ませんが「後姿の美しい女性」の意味です。あっ、正しくは「…の」ではなく「…も」ですね。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_97

“ボンネット”バスである所以(ゆえん)のボンネットの中身はエンジンです。当たり前すぎて面白くない文章ですが、雨降りだとこのイベントは無いとのことでしたので、私はそれなりに価値があると思っています。自己満足。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_94

「バス専用道」を偲ぶと書かれた石碑。いつからあるのでしょうか?“偲ぶ”(しのぶ)とうことは最近作られたのでしょうか?。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_107

「路線バス専用道 一般通行を禁止します」の大看板。「ここは専用道だ!」とデカデカと主張していました。

2014年11月15日 20時23分

ボンネットバスと五新鉄道(3)バスツアーは撮影ツアーだった。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_44

26名限定のバスツアー。応募したきっかけは8月に行われた同じ行程のバスツアー「ボンネットバスで行くさよなら五新鉄道」の情報がネットで上がったことによります。更に情報通の方が暫くして『9月にも開催されるかもしれない』と書かれ、それで一応奈良交通のHPをマークしていました。そして見事参加という事に相成りました。抽選ではなく、先着順だったことが幸いでした。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_48

車掌さん(というより「案内人」という言葉の方がピッタリです)の話しではネットオークションにも出ていたそうで、私は2000円で参加しましたが高額入札の参加者もいたようです。

そうまでして参加したいツアーであることは乗車して直ぐに分かりました。今日ここまでにUPした2枚の写真は「撮り鉄」風ならぬ「撮りバス」風。どうやって撮ったのかって思いませんか?

実はこのツアーは『ボンネットバスをバス専用道にある絶景ポイントで停めて撮影する』いわゆる撮影会だったのです。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_56

このトンネル内に残る距離標(キロポスト)も、バスのドアの位置をそれに合わせて停め、参加者が交代で撮影したモノです。(トンネル内での下車はNGとのことでした)

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_57

それにしてもこの専用道は本当に絶景の中にあったんですね。知りませんでした。沿道に大勢の「撮りバス」の方がいましたがそれも納得!の一言です。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_59

バス(撮影)ツアーだからとも言える一枚。もう少し柿が色付いていると良かったのですがそれは贅沢という事でしょう。

2014年11月14日 20時21分

ボンネットバスと五新線(2)ボンネットバスに乗車。

奈良県五條市HPからの転載。

≪幻の五新鉄道≫

明治末期、五條市から十津川をつたい新宮市までを結ぶ「五新鉄道」の建設熱が高まりました。昭和12年(1937)から着工され、吉野川横断の橋脚、生子トンネルの貫通まで至りましたが、太平洋戦争が始まり資材不足等の理由で、工事は中断されました。戦後、工事が再開され、昭和34年(1959)に五條-城戸間の路盤工事が完成し、軌道敷設等の工事を残すのみとなりましたが、経済社会情勢等の変化によって、五新鉄道の夢は叶うことなく中断されました。

奈良交通・表面

つまり国鉄和歌山線五条駅と紀勢本線新宮駅を結ぶ鉄道は建設工事が始まったものの結局未成線で終わったということなのですが、路盤が完成していた五条~城戸(読み方はじょうど)間はバス専用道として使用され、国鉄バス⇒西日本JRバス⇒奈良交通と運営事業者が変わりつつも路線バスが通っていました。

奈良交通・裏面

ところがこの区間にあるトンネルが崩落の危険性があることが分かり、今年の9月30日をもって通行終了となりました。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_28

それでその専用道区間を走るバスツアーが行われることになったのです。ただこのボンネットバスは同区間を路線バスとして走った事はないそうで、今回は全くの“企画”です。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_30

運転席も…。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_32

時計と手回し方向幕も…。あまりにも魅力的です。鉄ちゃんじゃなくても十分の「萌え」ます。

ところで最初の写真の「3号車」ですが、バスが3台連なって走ったということではなく3便目の意味です。この日は2回開催されたこのツアーですが、翌29日、30日は3回運行されており、私の参加したツアーの時間が他の開催日の3便目と同じだったことによります。

2014年11月13日 20時16分

ボンネットバスと五新線(1)ボンネットバスで行くさよなら五新鉄道。

平成26年9月28日(日)。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_7

奈良交通主催の「ボンネットバスで行くさよなら五新鉄道」というツアーに参加。出発地は和歌山線五条駅から歩いて10分弱の奈良交通「五條バスセンター」で、出発時間は15:20。

ということで15時頃にここに着けば十分だったのですが、14時にはJR五条駅に着いており、イオン五條店がバスセンターのすぐ隣(写真では直ぐ奥)だったので、その中のミスドで茶をしばいていました。

※茶をしばく…お茶を飲むこと。「茶ーしばく」とも使う。若い頃は使っていたけど最近聞かないから方言なのかな?それとも死語?

※ツアー内容と五新鉄道についての詳細は後日説明。

※「五新鉄道」は「五新線」の方が通りが良いような気がします。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_8

ボンネットバスツアーですが、この日は12:20~と15:20~の2回行われており、1回目のツアーから戻ってきたバスが車庫でしばし休憩していました。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_13

この時間、バスセンターには(高速道路を通らない路線で)日本一距離の長い路線バス、奈良交通の八木新宮線のバスが停まっていました。(15:05発の新宮駅行き)

バスファンならずとも乗り物の旅が好きな人にとって一度は全線通しで乗ってみたいバス路線です。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_19

「平成25年3月1日 八木新宮特急バス50周年」と書かれた文字とそれに合わせて描かれたものと思われるデザインが輝いて見えました。深く考えずにここにやってきたのですが一寸得した気分。

2014年11月12日 20時19分

和歌山線のスイッチバック・北宇智駅(3)昭和の残照。

昨日の続きです。

しかし、最初に和歌山線に乗った昭和50年(1975年)3月30日はそんなことはすっかり忘れ、ただボーっと乗っていたはずです。でなければ何らかの印象が今も残っている…。

かくして今回の和歌山・奈良「鉄」旅で、ここ「北宇智駅」を外せない、外したくないという思いで旅程を組み立てました。

2014_09_28南海高野線&北宇智_180

この写真で、架線柱が不自然に建てられていますが、これが正にスイッチバックがあった証左で、右側の草が茂っているところが引き上げ線のあった場所です。今も線路が残されています。

2014_09_28南海高野線&北宇智_198

2014_09_28南海高野線&北宇智_200

北宇智発13:55の電車からの撮影。出発直後に車内から見た旧駅舎です。恐らくもうここに降りたつことは無いでしょう。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_3

北宇智から1駅、来た道を和歌山方面に戻った五条駅。

2014_09_28奈良交通ボンネットバス_4

都市名「五條市」と駅名「五条駅」の不一致で有名ですが、ややこしいのは五条駅前にあるバス停が「五條駅前」となっていることですが、まあそんな五条駅に降り立ちました。

その駅前には昭和から時間が止まってしまったようなお店が数件あり、今から40年ほど前の「乗りつぶし」をせっせとやっていた頃を思い出していました。皆さんにも是非体感して欲しい。

2014年11月11日 20時18分

和歌山線のスイッチバック・北宇智駅(2)旧駅に行ってみた。

2014_09_28南海高野線&北宇智_185

平成19年にスイッチバックが廃止されたのですが、よくもまあ解体されずに残されたものですね。

2014_09_28南海高野線&北宇智_186

駅前には近隣の観光地図が今もあります。今も現役に見えます。

2014_09_28南海高野線&北宇智_177

駅舎とホーム。こちらから見ると雑草が生い茂っているためやはり廃墟のようで、まるで廃線になった路線の駅舎がそのまま放置されたようです。寂寞間が漂っています。

2014_09_28南海高野線&北宇智_188

昭和感漂うホーム。やっぱり好きですね。この雰囲気。

2014_09_28南海高野線&北宇智_195

木組みの屋根もいい味を出しています。

ところでここ北宇智に来たのは、単にスイッチバック駅だったからではありません。いつの頃かは覚えていませんが恐らく遡る事45年ほど前、雑誌に掲載された一枚の写真を未だに覚えていたのがきっかけです。それは…。

ここ北宇智駅に停車中の客車列車。その列車にはたった1両だけ2等寝台車が繋がれており、しかも王寺~和歌山間の普通列車に連結されているという記事で、使われていた写真が北宇智駅で撮影されたものでした。

東京と関西本線湊町/和歌山線和歌山を結ぶ急行「大和」。1両の客車(確か10系)が夜行列車から切り離されるという個性的な列車の存在+スイッチバックという組み合わせはあまりにもインパクトが強く、いつかは「北宇智」に降り立ちたいと思うようになっていました。(これは誇張していません。本当です。)

2014年11月10日 20時17分

和歌山線のスイッチバック・北宇智駅(1)知る人ぞ知る。

平成26年9月28日、南海電車「天空」の次の目的は奈良交通の「ボンネットバスで行くさよなら五新鉄道」というツアーに参加すること。その出発地、和歌山線五条駅に向かうことになるのですが、ツアーの出発時間が15:20と少し時間があったので、橋本駅から五条駅を越えて「北宇智駅」を目指すことにしました。

2014_09_28南海高野線&北宇智_168

橋本駅発13:07の電車の到着は12:58で9分もここで停車します。その105系電車は2丁パンタ。

2014_09_28南海高野線&北宇智_169

これが噂に聞いた(…のはずは無いですね。話を作っています)ことのある霜取りパンタなんですね。間近に見るのは初めてのような気がします。何と言ってもパンタを折りたたんだまま走る電車は滅多やたらに見られるものではありません。

2014_09_28南海高野線&北宇智_172

北宇智到着は13:35。今は1面1線の典型的なローカルの駅ですが、以前は交換駅でした。

2014_09_28南海高野線&北宇智_175

しかもスイッチバック式で、勿論和歌山線では唯一の存在でした。その旧駅舎は今のホームからも見ることが出来ます。

ここにやってきた理由が正にそれで、ネットで「駅舎が今も残っている」という記事を見つけたからです。

またこの写真ではよく分かりませんが、駅舎と反対側のホームの線路は今も残っています。

2014年11月09日 21時19分

「かぎろひ」で『きんてつ鉄道まつり2014』に行ってきました。

平成26年11月2日(日)、近畿日本鉄道の「きんてつ鉄道まつり2014」に行ってきました。車庫で開催される“鉄道まつり”には殆ど参加したことがない私ですが、たまたま『クラブツーリズム』が名古屋発であの「かぎろひ」で五位堂を往復するツアー『きんてつ鉄道まつり2014 IN 五位堂 GO! GO!』を発売したので、それに乗って出かけることにしました。

2014_11_02かぎろひ1

近鉄名古屋発は8:25。「かぎろひ」は8:21にその姿を現しました。

2014_11_02かぎろひ2

各駅停車が発着する1番線から出るというのは思っていなかったので意外性がありました。てっきり4番線だと思い込んでいたので、やはり先入観を持たず素直に「何番線から乗るのだろう?」位の気持ちを持つべきでした。そしてもう一つの思い込み。それは2連ではなく4連だったこと。そんな運用もあるんですね。

2014_11_02かぎろひ3

駅の案内表示は当然、「貸切」。一寸いい感じ。

2014_11_02かぎろひ4

「かぎろひ」は定期列車の合間にダイヤを設定しており、途中駅では特急に抜かれたり、一方で各駅停車を抜いたりしつつでしたが、「大和朝倉駅」の待避線での停車は人生初体験で、なかなか新鮮でした。

2014_11_02かぎろひ5

五位堂駅には10:58頃(定刻10:56)に到着。その所要時間は2時間半強。

近鉄名古屋から8:30発の大阪難波行きに乗れば、大和八木着10:15、大和八木発10:19の急行に乗り継いで10:27には着きますから、所要時間でこの「かぎろひ」を選択することはないでしょう。

2014_11_02かぎろひ6

ところでこの「かぎろひ」ですが、私の印象は「貸切バス」の電車版といったところです。旅行会社が運営するという意外性もあり、ゆったりと旅を楽しめました。

※ビールは往路の方が売れていたような気がします。

※全10問の「近鉄クイズ」が出され、全問正解者と9問正解者には記念品が渡されました。私は当然・・・、『9』問正解で下敷きを頂きました。何を間違えたかといえば、近鉄電車が受賞したブルーリボン賞の回数です。(恥&涙)

なお近畿日本鉄道の「きんてつ鉄道まつり2014」の報告は「和歌山・奈良の旅」が終わったら連載の予定で、私なりの楽しみ方をお読みいただければと思っています。

2014年11月08日 19時18分

南海電鉄「天空」の旅(9)和泉こうみとの出会い。

2014_09_28南海高野線&北宇智_155

橋本駅に到着して南海の急行/難波行きの電車を見ていたら何かヘッドマークが付いているのを発券。

2014_09_28南海高野線&北宇智_156

よく見ると10月11日(土)開催の泉北高速鉄道「せんぼくトレインフェスタ」のPRヘッドマーク

泉北高速のHPには、『「せんぼくトレインフェスタ2014」の開催をPRするため、2014(平成26)年9月23日(火)から、3000系1編成にヘッドマークを掲出する。』とあったのですが南海6000系での掲出もあったんですね。ここではたまたま居合わせた方がカメラのシャッターを押していました。

萌え!!!

2014_09_28南海高野線&北宇智_161

ところで日本国内で、同一ホームの同じ番線を使い連結・解結をせずに複数の列車を発着させている例はそれほど多くは無いはずです。ただ橋本駅がそうだったかは今回、初めて知りました。1面2線で、難波方面と高野山方面を、ほぼ切り分けた運用をしているこの線では考えてみれば当然の選択なのでしょう。でも運用上は大変そう…。



ADVERTISEMENT

電子書籍「稲見駅長の鉄道だよ人生は!!」
稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

カレンダー

2021年2月
« 7月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28  

プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!