2016年12月18日 15時09分

簡易軌道バス見学会(4)《浜中編》西円農協支所前・上風蓮。

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道道807号線、円朱別原野茶内線。道路の名前に“原野”がついているのはやはり北海道だからでしょう。

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バスの車窓には牧場。牛達がゆく秋を惜しんでいるかのようでした。って、そんなはずはないか?

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ここも駅の跡。西円農協支所前。私はバス見学会で説明を聞きながら回っているのでこの風景の一つ一つに「成程」「そうだったんだ」とか楽しい時間を過ごしていましたが、これを全く知識のない方に説明をするのは至難の業だと思いつつこの原稿を書いています。

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浜中町営軌道の「上風蓮」駅跡。上風蓮駅は浜中町営軌道と別海村営軌道の両方に同名の駅があり、実はどちらも別海村(現・別海町)内で、浜中町営軌道の路線は行政区域を超えて敷設されました。

補足すると地元では浜中町営軌道は「上風蓮(開南)」と言う呼び方で区分されており、この2つの簡易軌道が現役時代に、その両駅を歩いた鉄道マニアがいたとのことですが、両駅間は今の道路事情で7~8キロはあるはずで、まあ何ともご苦労なことです。

上風蓮1

©Google

とはいうものの地図で示さないと分からないでしょうが、浜中町営軌道「上風蓮(開南)」駅の場所は陸上自衛隊別海駐屯地矢臼別演習場の東南にある道道928号と813号の交差点辺りで、別海村営軌道「上風蓮」駅は現在の別海町上風連地域センターの場所です。興味のある方は調べて見て下さい。

余談ですが名鉄の「春日井」駅とJRの「春日井」駅も同名ながら離れていることで知られていますが、その比ではないですね。

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原野に戻っている線路跡。でも何となく分かります。ただ案内役の地元の方がいるのでここまで足を踏み入れていますが、そうでなければ…。

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駅舎の跡はよくよく説明を聞けば時の流れを感じることは出来ますが、そうでなければ…。

ここのところ私は廃線跡巡りを時折していますが、今回も感じたのは事前にその鉄道(路線)をある程度は調べておいた方が楽しめるということ。といっても私の場合はせいぜいネットでさらっと検索する程度。偉そうなこと言えません。

2016年12月17日 20時55分

簡易軌道バス見学会(3)《浜中編》秩父内駅跡。

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お昼ご飯は自前で用意ということでしたので、釧路駅の駅弁屋さんの支援を兼ねて「くしろ漁礁 かに飯」。

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昔ながらの「駅弁」という感じ。全面に紅生姜があしらわれている駅弁は私の記憶にありませんが、味の面では思ったほど主張しておらずいい感じ。

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昼食後は秩父内駅跡を探訪。浜中町役場が作った案内看板もあり、観光資源の一つのようです。

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パッと見、如何にもここに鉄道があり、かつては線路が敷かれていたことが想像できます。

奥の建物は簡易軌道が現役当時からのもので、茶内へ向かう方向を臨んでいます。

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振り返ればこちらは更に先に進む線路の跡。廃線跡巡りというよりは段々、北海道の秋景色を楽しむ気分になっていました。

2016年12月16日 20時53分

簡易軌道バス見学会(2)《浜中編》茶内公園。

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茶内小学校近くの茶内公園には浜中町営軌道を走った車両が保存されています。

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釧路製作所製の機関車。

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柵には古レールが使われており、・・・メーカー名が読めそうで読めない。

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残されている台車は自走客車のものだそうで、前にUPしたペーパークラフトの緑色の方の車両です。車体が劣化したため保存を諦め、今は台車が残されているのみ。もっともこれだけでもよく残っているというのが実感です。

2016年12月15日 20時27分

簡易軌道バス見学会(1)《浜中編》茶内駅。

11月6日(日)釧路市博物館創立80周年企画展「釧路・根室の簡易軌道」展の行事『簡易軌道バス見学会《浜中・別海編》に参加。

《浜中・別海編》とあるように既に10月16日にも《鶴居・標茶編》が行われており、これが2回目の開催。いずれも大人気で地元の方だけではなく、私のように遠路に躊躇することなく参加した人も数名はいたようです。もっとも先着順ではなく抽選のため参加できた私はラッキー!

  • 浜中⇒浜中町営軌道(北海道厚岸郡浜中町)
  • 別海⇒別海村営軌道(現在は北海道野付郡別海町)

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集合は釧路市博物館に午前9時。

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このバスで午後6時まで道東を巡りました。

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まずは1時間半ほど走り浜中町営軌道の出発点、JR「茶内駅」に到着。

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ルパン3世のお出迎えです。

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駅の構内に入ってみる。列車の来る時間ではなかったので2013年5月11日に撮影した写真を貼ってみました。

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左上に見えるのは「タカナシ乳業北海道工場」。かつては別の企業が運営しており、浜中町内で酪農家により生産された牛乳は浜中町営軌道を使ってその工場に集められていました。

昭和47年(1972年)に簡易軌道がなくなってからは車が集荷手段となりましたが、タカナシ乳業の工場の前に立てば軌道が敷かれていた時代に思いを馳せることが出来ます。

ところで廃線跡巡りは鉄道趣味界ではかなりマイナーな範疇ですが、それでも昨今は知られた存在になってきたいような気がしています。一方で私のような鉄道の趣味を持つものではなく、地域の歴史等に関心を持つ方が廃線跡巡りをされることもあるようです。

何故そんなことが言えるかと言えば正に今回のバス見学会の参加者の多くは地元在住の『地域の歴史遺産』を楽しんでいる方で、恐らく全30名の内、2/3はそうだったと推察しています。

2016年12月14日 20時36分

釧路市博物館「釧路・根室の簡易軌道」展(2)太平洋石炭販売輸送臨港線。

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「釧路・根室の簡易軌道」展ではジオラマも展示されています。これはほんの一例。

DSC_0400

また見学の記念品としてペーパークラフト(釧路製作所特製)や缶バッジ(有料)があります。

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ペーパークラフトは無償での配布でしたが、限定品とのことで今も配布しているかどうかまでは確かめていません。で、私も早速作ってみましたが、どうも私は不器用なようです。

※赤い車両が釧路市博物館で配布していたもので、緑の車両は翌日のイベント参加者に配布されたものです。

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最後に釧路市博物館は高台にあり、眼下には春採湖が見下ろせます。湖畔の左側には太平洋石炭販売輸送臨港線の線路があり、博物館はその撮影スポットにもなりそうです。等と書いていたらまた撮影に行きたくなりました。

2010_02_19~太平洋石炭販売輸送_122

参考までにこの写真は博物館の対岸から2010年2月20日の撮影です。

ところでこの「釧路・根室の簡易軌道」展ですが、非常に見応えがあります。展示されている写真以外にも多くの写真が寄せられたとのことで、それらの写真はすべてスキャンした上でモニターで上映されており、そうした細かい心遣いも嬉しい展示です。いやいや心遣いというよりは、それを見ているだけでも時間の過ぎるのを忘れます。また年明けの年度末までにはこの展示を中心にした書籍も出される予定で、私はそれを今や遅しと心待ちにしているところです。

「SL冬の湿原号」が走り始めるまでにこの展示は終わってしまいますので、そうでなくとも冬の道東巡りをしつつ足を運ばれては如何でしょう?規模はそれほど大きくはないものの満足度は高いと思います。

2016年12月13日 20時24分

釧路市博物館「釧路・根室の簡易軌道」展(1)簡易軌道の楽しみ。

今回の渡道の目的。それは釧路市博物館でこの10月29日から年明けの1月15日まで開催中の「釧路・根室の簡易軌道」展を見ること。そして11月6日(日)に同博物館が開催したイベント「簡易軌道バス見学会」に参加すること。

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さて釧路駅前のホテルにチェックインし、バスで釧路市博物館入り。

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博物館に入った直ぐの場所にある「マンモスホール」がその会場。マンモスが写っているのですが少し分かりにくいかな?

※館内の写真は釧路市博物館の許可を得て撮影し、このブログでの掲載の許可を得ています。

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釧路市博物館の創立80周年の企画展「釧路・根室の簡易軌道」。

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かつて道東エリアでは国鉄の駅を起点に、762ミリゲージの簡易軌道と呼ばれる鉄道が四通八達していました。“簡易軌道”の定義等についてはここでは書きませんが、私の趣味としては大好きな分野である「ナロー」であり、しかしながらその路線にはぎりぎりで乗る夢が叶わず、今回の展示は私にとってうってつけとも言える内容でした。

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この展示では数多くの写真が展示されていますが、その中に私が会員となっている名古屋レール・アーカイブスが所蔵する写真もあります。

それは先に掲載した路線図の内、釧路市の新富士駅を起点にしている軌道の現役時代の写真です。

ヒギンズ氏の写真

撮影はJ.W.ヒギンズ氏。1959年(昭和34年)撮影のカラー写真です。

実は今回の展示をするために釧路市博物館の学芸員さんが地元の方や関係者、また当時この軌道を訪れていた鉄道ファンに声をかけたものの、鶴居村営軌道だけはなかなか『カラー写真』が見つからず、最終的に名古屋レール・アーカイブスに行き着いたとのこと。

ヒギンズ氏の写真2

こうしたご縁で釧路と名古屋が繋がったのですが、もともと私と釧路の出会いは、2010年2月に「釧路コールマイン」(610ミリのナローゲージ)等の撮影を目的とするツアーに参加したことによるもので、2011年7月に“2429D”に滝川から釧路まで乗車したり、2013年にも釧路(根室本線/東根室駅が目的地)に出かけており、地元の方との繋がりは途切れることなく続いていました。

2014年05月20日 19時23分

四日市あすなろう鉄道(10)昭和53年12月1日。


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昭和53年12月1日の電車の車内にはタブレットがありました。

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主幹制御器はその色が魅力的です。

カラー(9)_69

当時の四日市駅の時刻表。現在の様なパターンダイヤではないものの1時間に4~5本運転されており、当時も利便性は高かったと思います。四日市あすなろう鉄道としてこれからに期待したいと思います。

2014年05月19日 19時23分

四日市あすなろう鉄道(9)撮り鉄気分。

日永~赤堀間で撮り鉄気分。

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車両の大きさ(断面)の違いが表現できないかと、カーブで車体を切り取ってみましたがあまり意味合いがない写真になってしまいました。

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内部・八王子線は撮影するにはなかなか手強い路線だと思いました。日永を近鉄四日市へ向かう電車を望遠で狙ってみましたが、ナローらしさは多少出せたかなと思ったもののそれ以上という事にはならない感じでした。ところでこの内部・八王子線のカラフルな車両たちですがもうすっかり馴染んできていて不思議なほど違和感を感じませんでした。

2014年05月18日 19時22分

四日市あすなろう鉄道(8)日永駅は楽しい!

13時45分過ぎに日永駅に到着。

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暫くここで撮影しました。

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四日市~日永間はほぼ15分間隔で電車が走るだけあり、撮影の合間の時間つぶしなどということは無縁です。

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西日野方面の3番線は電車がいなくてもいい雰囲気です。(私の個人的感想です)

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こうしたターミナルの面白さの一つに信号機があります。ここだけ見ていればナローとは思えません。2灯式もGOODです。

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暫くしたら西日野発近鉄四日市行きが来ました。ホームの柱の間から見える先頭車の顔を撮影してみました。こんな風景もローカルぽくって好きです。

2014年05月17日 19時21分

四日市あすなろう鉄道(7)「追分」とは?

内部線に「追分」駅があるのは、駅の近くに「追分」があるからです。

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追分とは道の分岐点で、この写真で右に向かうのが東海道で京都方面、左側が伊勢街道で伊勢神宮に向かいます。

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その「日永の追分」には湧水があります。私がいた短い時間の間にも何人もの水を汲みに来た人と出会いました。

内部・八王子線撮影の合間によられては如何でしょうか?(私も飲みました)

 

 

 



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!