2017年11月12日 13時37分

世界遺産/三池炭鉱(3)三川坑跡。

次に訪ねたのは「三川坑跡」。世界遺産ではありませんが、ここに展示されている炭鉱電車を見るため。

15トン級B形5号

明治41年(1908年)のアメリカ製で、主に三池港駅構内の入れ換えに使われました。L型の独特な形から「ガメ電」と呼ばれ、国内に現存する最古級の電気機関車として貴重な存在です。

以上の解説は大牟田市の「広報おおむたweb」(2016年9月1日・15日合併号からの転載。

このZパンタに私の心は撃沈。

20トン級B形1号

明治44年(1911年)のドイツ製で、本線の貨物列車や通勤列車の先頭に立って活躍。鉄道記念物として保存されているドイツ製EC40形電気機関車に匹敵し、国内でも最古の部類に属します。

このマスコンを動かして運転体験がしてみたい。とは夢物語。

2017年11月11日 13時35分

世界遺産/三池炭鉱(2)宮原坑名物のトイレ。

宮原坑で今も残っている遺構は。第二竪坑関連施設(竪坑櫓、捲揚機室、デビーポンプ室一部外壁)と呼ばれるもの。

この業務用エレベーターに近いものは、坑内で働く人たちが乗ったりもしましたが、揚炭(地下から地上まで石炭を運び出す)の機能も兼ねていたため、かつては石炭を運ぶ炭函を動かすためのレールが坑口から選炭場まで延びていました。参考までにレールの幅は470mm(18.5in)。

これが巻揚機。今と違い、昔は巻き取られるワイヤーの長さでどの辺りに搬器があるかを判断したりもしていたとのこと。

これは何かの拍子に炭函が間違っても櫓の中に落ちないにしているストッパー。これは炭函が通れる状態。

こちらは炭函が通れない位置。当時の安全設備を知ることも面白い。

今回の大牟田行きの決定打となったのがこのトイレ。宮原坑の駐車場にあります。

三池炭鉱専用鉄道(地元の愛称は炭鉱電車)の電気機関車がモチーフとのことですが、パンタグラフまであるのは凄いと思う。

2017年11月10日 20時19分

世界遺産/三池炭鉱(1)宮原坑(みやのはらこう)。

最近、産業遺産を見るのが旅の楽しみの一つになっています。まつ、いわゆるマイブームというやつです。

10月7日(土)は大牟田市で1時間半ほどの時間が取れたので世界遺産をほんの少しだけ回ることにしました。

大牟田市の表玄関「大牟田駅」。今から40年以上前となる昭和49年(1974年)8月3日に降り立って以来。大学の同級生がこの街の出身で、九州旅行の途中で彼の自宅に泊めてもらいました。もっともその頃は「世界遺産」そのものがまだない時代で、また三池炭鉱専用鉄道も今ほど注目される前で、大牟田観光はおろか鉄道巡りもせずに明るいうちからひたすら酒を酌み交わしていた記憶しかありません。当時、鉄道の情報と言えば鉄道雑誌か鉄道趣味の団体等で得るのが一般的で、私自身は一応鉄道ピクトリアル、鉄道ファン、旅と鉄道は定期購読していたものの目を皿にして読み倒すほどでもなく、そもそも大学生の頃は乗り鉄でもなく、ただの旅好きな1個人で、ノンビリと全国を回っていればただ幸せでした。そうそう、今と一番異なる点は旅のスタイルで、当時はちゃんと観光地を回っていました。最近は、国内(世界?)どこに行ってもめったに観光地に足を向けていないトホホな私ですが、間違いなく鉄ちゃんあるあるだと確信しています。

駅名看板の上の時計が、やや古めかしいものの炭鉱都市を象徴するようなデザインで、こうした発見をするのも旅の醍醐味。

そして真っ先に向かったのは三池炭鉱宮原坑(みやのはらこう)。

以下、大牟田市産業経済部観光おもてなし課のホームページ「おおむたの観光」から転載。

『2015年7月8日に大牟田市の三池炭鉱関連資産を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録されました。当地域の構成資産としては、「三池炭鉱宮原坑」「三池炭鉱専用鉄道敷跡」「三池港」「三池炭鉱万田坑」の4つとなっています。』

ということでこの地がその一つ。線路跡も世界遺産となっています。

この地の解説は、書籍やウェブサイトで詳細な情報が出ていますので敢えて書きませんが、それでも一つだけ書けばこの炭鉱は明治31年(1898年)~昭和6年(1931年)に採掘されていた明治時代の主力坑の一つだったということ。

意外と短期間でかつ随分前に閉山されていたことに驚き。何がってそれでも今日までこの施設が残っていたことについてです。

ところで今回はボランティアガイドさんの案内で回っており、この可愛い貨車は「炭函(たんかん)」というそうで、最初「たんかん」って何の事を言っているだろうと思ったら、文字の説明を含めちゃんと教えてもらえました。

この車輪は「HITACHI」製ということもそれで改めて確認(撮影)した一つ。時間にして30分もかかりませんので、ガイドさんと回るのはお勧めです。多分、ガイドさん抜きではここの施設の見所はよく分からない気もします。

2017年11月09日 20時29分

西鉄・観光列車の旅(13)大牟田駅西口。

大牟田行き特急電車からの車窓。矢部川の風景を楽しむ。天気が良いなあ。

14:04、大牟田駅着。

3線あるうちの中線(5番、6番ホーム)はあまり使われていない感じ。

下車のお客さんがいなくなってところでの1枚。

西鉄の駅のある側の大牟田駅西口は初めて出たと思う。

ところで地元の人に福岡に出かける時に電車を使うならば西鉄orJRと聞いてみたら、福岡(天神)界隈なら間違いなく西鉄。博多駅界隈ならJRかな…とのことで想定通りの回答。でも西鉄を利用する人の方が多そうだと話してくれました。もっともたった一人の感想です。

西鉄1020円、JR1290円の差もあるでしょうか?因みに所要時間は似たり寄ったり。停車駅はJRの方が多いものの西鉄には単線区間もあり、よく頑張っているというのが率直な感想。

2017年11月08日 20時27分

西鉄・観光列車の旅(12)コスモス電車。

こちらは西鉄で9月23日から12月8日までの期間限定で走っているコスモス電車。西鉄柳川駅停車中。昨日UPした写真を撮影後、駅まで戻る途中で停車中なのを見かけ、小走りでホームまでたどり着きました。

甘木線の沿道にコスモスが咲き乱れるということでこのラッピングとなっており、7050形のトップナンバー、7151+7551の編成です。

全くの偶然の出会いで、思わずその場で検索した次第。この編成がもう少し早ければ走行シーンを撮影できたのに…。

さてこの大牟田行きの電車は13:52発。参考までに西鉄柳川駅到着は13:31。何と21分のロング停車。

13:50発の特急大牟田行きに乗車。

そこにもローレル賞受賞のエンブレムあり。製造は平成18年の川崎重工。3104+3504の編成。鉄道友の会の方にお聞きしたところ、ブルーリボン賞、ローレル賞のエンブレムは、鉄道友の会から授与される分プラス鉄道事業者が自己負担で追加することが可能なのだそうです。

一方、製造会社の銘板で、「川崎重工」から「KAWASAKI」に変わったのは何時なのでしょう?

再びの中島信号所での行き違い。上下電車とも特急と普通はここで出会うようになっています。

信号所を通過した目と鼻の先の矢印の場所が西鉄中島駅。

2017年11月07日 20時25分

西鉄・観光列車の旅(11)柳川で特急「水都」を撮影。

お昼ご飯を食べて午後からは西鉄柳川車両基地の近くの高架橋に移動。歩いて15分ほどの距離。

西鉄中島に向かう際に、何とか行けそうな感じだったので選んだ場所です。まずは12:52、西鉄柳川を出た大牟田行き普通電車。

本命の特急「水都」は西鉄柳川を13:20に出発し、眼前に現れました。しかし…、またしても雲に被られた!付いていない時の典型的なパターン。

口直しと言っては何だですが、今ブームとなっているマンホール。水都・柳川市らしいデザインですね。

13:35頃。特急/福岡(天神)行きを撮影。

西鉄柳川駅で見つけた「乗車記念スタンプ台紙」。

柳川駅だけ2か所に押印する場所がありました。

2017年11月06日 20時21分

西鉄・観光列車の旅(10)柳川の川下り。

11:50発の普通電車で西鉄柳川に戻ります。

西鉄柳川駅は2015年度のグッドデザイン賞を受賞しています。正確には『駅舎及び駅前広場、自由通路 [西鉄柳川駅、柳川駅西口駅前広場、柳川駅東口駅前広場、柳川市道西鉄柳川駅自由通路線]』が受賞対象で、駅を中心にしたグランドデザイン(全体構想)が評価されていますが、実際に使ってみると“確かに”と思えます。

駅にはそのパース模型もあり、ここだけで意外と時間を取ったりします。

さて柳川の街に出て見れば10月7日(土)はお祭りの真最中。こうした出会いには何となく嬉しくなります。

水都/柳川はかつて旅番組のロケで来たことがあり、それを懐かしみつつ川下りの観光船を撮影。私に向けてポーズをとっているのは多分、海外からの観光客。この後私も手を振ってエールの交換。すっかり旅気分。

観光列車「水都」に乗って撮影したら、やはり1枚はこうした『水都』の写真は欠かせません。もっとも水都らしい景観を楽しむ場所はこの先なのですが…。

2017年11月05日 13時17分

西鉄・観光列車の旅(9)矢部川橋梁で特急「水都」を撮影。

さて西鉄中島駅で下車した目的は矢部川橋梁を行く「水都」を撮影しようと思いついたことによります。本来なら水都/柳川で「水都」の撮影をと目論んだのですが、ネットの地図や航空写真を見てもそれらしい感じで撮影できそうな場所が見当たりません。更に川ならどこでもいいかとはいうとそうではなく、ある程度柳川に近くないと「水都」への乗車時間が取れないこともあって、その結果のオンリーワンの選択肢がここでした。

11:19頃、普通/大牟田発甘木行き。(画面で右から左に向かっています)

11:25頃。特急/福岡(天神)発大牟田行き。

11:32頃。お目当ての特急「水都」大牟田発福岡(天神)行き。各車両の塗装の違いを体感すべく横打ちにしたのですが、この時間だけ雲が出て色の違いがはっきりしないという何とも締まらない結果に。

こればかりは運ですね。

11:34頃。普通/甘木発大牟田行き。これにてここでの撮影を終了。

さてこの場所の良さは何と言っても駅から歩いて5分ほどと近いこと。これは私にとっては高ポイントです。

2017年11月04日 13時06分

西鉄・観光列車の旅(8)西鉄中島駅。

目的地/西鉄中島駅到着。目的が無ければ下車することの無い駅。目的があるから下車する。

ホームには出場専用のICカードタッチパネル。西鉄でマナカを使うのは不思議な感覚。東京だとそれほど違和感がないのですが…。因みに入場用のタッチパネルは改札口のところにあります。

お約束の西鉄中島駅の外観。「なかしま」駅で、「なかじま」駅ではありません。

さてここでダイヤをチェック。これは本当にありがたい。それにしても一般の乗客の方で、このダイヤグラムの読み方が分かる方はどれほどいるのでしょう?一方、私にとっては乗り鉄であれ、撮り鉄の場合であれ有り難い存在。何せ列車の動きが一目瞭然(いちもくりょうぜん)です。

西鉄でもニーズがあるから作っているのでしょうが、マニア以外の方には興味が無いような気もします。と言いつつこれからも提供し続けてくれることを願っています。

2017年11月03日 13時05分

西鉄・観光列車の旅(7)「水都」の展示コーナー。

「水都」の福岡(天神)~西鉄柳川間の乗車時間は約50分。

2号車には沿線の特産品のコーナーと、

柳川藩主「立花家」の文化財レプリカの展示コーナーがあり、入れ代わり立ち代わり見学の方がいました。解説を読みつつ展示品を見ての所要時間は私で2~3分。

西鉄柳川駅に到着。

ここで「水都」と別れ、お見送り。

そして10:52発の普通電車で先に進みます。

西鉄唯一の信号所「中島信号所」で特急と行き違い。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!