2013年02月04日 21時27分

2013年版/豊橋鉄道の運転体験&「おでんしゃ」(8)

皆さんは『ブラックサンダー』というチョコレート菓子をご存知でしょうか?コンビニではよく見かけるので、若い方にとっては馴染みがあるでしょうが、私の年代では知らない人が多いかも…。ということで今回は、「おでんしゃ」の帰りに買った豊橋土産の話しです。

この『ブラックサンダー』は、メーカーの有楽製菓のHPによれば1994年の同社豊橋工場の社員が開発したそうです。ということでこの箱は豊橋駅のキヨスク限定で発売されている「豊橋銘菓 ブラックサンダーミニ」(740円)。そうなんです、このお菓子は豊橋の新しい顔としてヒット商品となっているそうです。

『ブラックサンダーミニ』のパッケージにはまず路面電車が目につきますが、それだけではなく豊橋の名所が数々描かれています。個袋も同様で、さすが豊橋名物の名に負けていません。

ところで「豊橋銘菓 ブラックサンダーミニ」は豊橋工場で作られていますが、それ以外の「ブラックサンダー」シリーズはどこで作られているのでしょうか?

まず一番上の「まんじゅう」は札幌工場製。

中段左側にあるのが通常の大きさで本社工場。

右側が豊橋工場製「豊橋銘菓 ブラックサンダーミニ」で、下段はホワイトチョコ味の「ちびサンダー」は札幌工場製です。ブラックサンダーは豊橋だけで作られているのではないようです。

2013年01月23日 18時40分

新幹線最後の「パタパタ表示板」。

昨日(1月22日)の「日本経済新聞」ネット版に『消えるパタパタ音 新幹線駅のパネル式表示板撤去 23日深夜、三河安城駅 』という記事がありました。そもそも未だに現役のフラップ式ホーム発車標があるとは思ってもみませんでした。

ということで本日、行ってきました「三河安城駅」へ。

そして我が耳で確認してきました、パタパタと音をたてて文字(数字も)が変わっていくのを。

私が三河安城駅にいたのは午後15時半頃でしたが、新聞で知ったのかどうかはわかりませんが上下ホーム合わせて7人(私を除く)の方が名残りの撮影を されていました。それとフジテレビのクルーも上りホームにいました。

今日の最終列車後に撤去とのことですが、乗客サービスの面からみれば情報量も増えて良いことですね。

2013年01月20日 16時55分

「スギテツ」さんのコンサートに行ってきました。

昨年の10月24日、「スギテツ」さんの新しいアルバム「SUGITETSU EXPRESS」が発売されました。

今回は『鉄道系』の曲のラインナップで、クラシックとの融合あり、オリジナルあり、アレンジありと盛り沢山な内容となっています。

そして、その発売を記念したコンサートが昨日、名古屋クラブクアトロ(名古屋パルコ東館8F)で行われました。そうそう、このブログを書いている今、この時間にも正に東京での昼の部のコンサートの真っ最中で、更に19:00開演で夜の部もあります。

さてスギテツさんのコンサートは、毎度その確かな演奏力に聞き惚れてしまうこともさることながら、軽妙洒脱なトークも楽しみです。演奏と演奏の合間はいつも笑いが絶えません。

ところで今回のコンサートで思わず「凄過ぎる!」と唸ってしまった曲があります。それがアルバムにも入っている『チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」変奏曲「夢の超特急コンチェルト」』です。何が凄いかと言えば、岡田さんが弾かれているヴァイオリンがその理由です。

写真でも何となく不思議な輝きがあるのに気付いて頂けますでしょうか。このヴァイオリンはアルミ製で、新幹線の顔の部分を作っている山口県の山下工業所さんが、匠の技のPRのために作ったとのこと。CDでは聞いていましたが実際に生でそれを聞いたとき、その独特の響きに感動しました。是非、多くの方に生で聞いてほしいですね。演奏直後の岡田さんのトークでは「木製のヴァイオリンに比べ金属なのでやはり重い」との話しもあり、そういった新しい情報にも触れられた今回のコンサートでした。

※コンサート風景の写真提供:鉄道写真家・古池直之氏。古池さんは、スギテツさんの依頼でコンサ―トの記録写真を撮影されています。なお、この写真並びにCDの写真は古池さん並びにスギテツさんの事務所の許諾を得てこのブログで使用しています。

2013年01月14日 23時28分

鉄道交通を考える。(8)ドイツ・ICE「Psst」という発想。

写真はドイツ・ICE(Intercity Express)3でフランクフルト中央駅に停車中に撮影したものです。ICEは言うまでもなくドイツの高速列車ですが、今や『ドイツ』というより『ヨーロッパ』の国際高速列車となっています。

そのICE3は電車列車で、運転席の後ろには座席(一等車)があり、そこからは運転台越しに前面展望が楽しめます。

時速200キロ超の正に景色が飛んでいくというのは「こういうこと」なのでしょう。

そしてその運転台後ろの一等車席は、他の座席とは仕切られたブロックになっており、入口には4つのピクトグラムがありました。

1)「1」=一等車

2)タバコに×=禁煙

3)携帯電話に×=携帯電話の使用禁止

4)口元に人差し指「Psst」の文字=絵の通り「シッ!!静かに!」という意味で、おしゃべりが禁止なのは言うまでもなく、ポータブルオーディオプレーヤーのヘッドホンからの音漏れも禁止でその結果、全ての「音」は無く、ただ電車の走行音だけが体に心地よく響くだけです。

そうそうっ、唯一の例外が、車掌さんによるデリバリーサービスの注文と受取り時です。それも決して大きな声ではなく、さりげなく席にやってきて静かに去っていきます。紅茶を飲む際に音が出ることを久しぶりに感じたと言いたいほど静かでした。

 

日本の新幹線にもこの「Psst」席があったらと思ったことは一度ならずあります。かってJR西日本の「ひかりレールスター」に『サイレンスカー』という存在がありました。今は無くなってしまいましたが、Wikipedia「ひかりレールスター」にあった『サイレンスカー』廃止の経緯はまあ日本ではそういうことなのでしょうという内容でした。

ヨーロッパの手法・考え方が全て良い(正しい)とは思ってはいないものの、取り入れてもよいと思うことも多くあります。ただ自己責任についてのコンセンサスは必要でしょうが…。

 

2013年01月13日 22時39分

鉄道交通を考える。(7)スペイン・バルセロナ市のトラム。

こちらは2004年にトラム(LRT)が整備されたスペインのバルセロナ市。何だかつい最近整備されたというニュースを聞いたと思っていたら、もう9年も経っているんですね。この写真は昨年の11月下旬、スペインを旅行した知人が撮影してくれたものです。「まちづくり」の考え方に基づいて作られたのはフランス・ストラスブールと同様ですね。もっともこちらは人口160万人超の堂々たる大都市で、そのため地下鉄も9路線整備されています。

ところでLRTの特徴の一つとされている低床車。実際に車椅子の方が利用されているのを見たことはありませんが、この写真のホーム上には車椅子の方が写っています。左側に停車中の電車の乗降扉とホームの高さを比較すればその利便性が一目でわかります。

さて、バルセロナでも広告(ラッピング)電車は走っています。この電車は「SEIKO」とあり、間違いなく日本の時計メーカーの広告でしょう。

 

(参考)

*Wikipedia「バルセロナ」

*国土交通省「LRT等の都市交通整備のまちづくりへの効果」平成23年3月

2013年01月12日 20時04分

鉄道交通を考える。(6)フランス・ストラスブール市のトラム。

私がヨーロッパで訪ねてみたいトラムの走る町を二つあげるなら一つがドイツのカールスルーエ。そしてもう一つがここストラスブールのトラムです。

この写真は「ストラスブール」駅の地下にあるトラムの駅「Gare centrale」です。実は昨日UPした上の写真(では分からないと思いますが…)の真ん中に地下に降りるエスカレーターがあります。そこには「STATION TRAM GARE CENTRALE」の文字が見えています。

人口約26万人のストラスブール市のトラムは1994年11月25日に誕生しました。ということではなく1960年に全廃された路面電車が“復活”したものです。しかもここのトラムは、新しい都市計画に基づいて一から作られたもので、地下駅も国鉄駅と交差するために新設されたものです。そしてここストラスブールの街は、21世紀に入りますます拡大する世界のトラムを語る時に、必ず出てくる場所なのです。

しかしその再生への足取りは、今、日本国内で喧伝されているような『先進的路面電車=ヨーロッパのトラム』と一言で済まされるような簡単なことで無かったようです。ともかくことが全て順調に進んで今があるわけではなく、関係者の努力と情熱、そして住民の理解があってこそ幾つもの困難を乗り越えることが出来ての開通でした。そして今では6路線53キロがこの街に走っています。

(参考:広島電鉄の鉄・軌道の路線延長でも35.1キロです)

今はそんなことを微塵も感じさせないほどストラスブールの街にトラムは馴染んでいるようです。(友人談)

写真はD線で運行中の2000系で7車体のトラムが街中を走る姿は圧巻の一言です。

 

(参考文献)

ヴァンソン藤井由美著「ストラスブールのまちづくり」学芸出版社

(参考講演)

ヴァンソン藤井由美「公共交通導入で賑わうフランスの地方都市」全国路面電車サミット2012大阪・堺にて

2013年01月11日 21時09分

鉄道交通を考える。(5)フランス・ストラスブール市。

フランスの首都パリからTGVで2時間20分、フランス北東部にストラスブール市があります。その玄関口が「ストラスブール」駅。

大きなカイコの繭の様であり、また大きなガラス細工のようなこの建物は鉄道駅というよりコンベンションセンターというか飛行場の空港ビルのような感じもします。今時のヨーロッパの鉄道駅はかくも洗練された近代的と言うより近未来的デザインで作られているのかと驚きを隠せません。

そのガラス張りの駅舎の中にはもう一つ駅舎があります。これが旧駅舎で、もっとも『旧』と言っても現役なのですが、この駅舎の保存問題が出たときに、建て替えではなく、それをスッポリ覆う建物の中で保存するという発想は日本ではなかなか考えられないでしょう。

もっとも門司港駅のように手間暇かけて保存修理を行ったり、観点は異なりますが東京駅の“復原”と『比較して』と言う意味ではありません。

あくまでも私個人の感想ですが、例えば梅小路蒸気機関車館に移築されている山陰本線「二条駅」が、そのままの場所でストラスブール駅のように保存・活用されたとしたなら素敵だなあというレベルです。

それにしてもガラス張りの構内はとても明るくまるで屋外にいるが如くです。

日本とは文化が異なるため、市民感覚を含め一概に比較することは許されませんが、機能性が優先される日本の駅との違いを感じざるを得ません。

 

ところで今回の写真は私が撮影したものではなく、私のワイン好きな友人がフランス・ストラスブールを2011年9月に訪れた際、私のリクエストに応えて撮影してくれたものです。(この場を借りて御礼申し上げます)

因みに彼は「鉄」ではありません。

2013年01月10日 12時59分

新幹線を跨ぐ!名古屋高速架橋工事から。

本日(1月10日)未明、名古屋市熱田区六番町の東海道新幹線の高架を跨ぐ、名古屋高速東海線の架橋工事が行われました。

この写真は、その架橋工事を取材に行った中京テレビのスタッフが撮影したもので、時刻は9日の23:34です。

画面中央の青いアーチ橋が新幹線の鉄橋で、その上部の両側に怪しいコンクリート橋が見えています。

そして午前0時過ぎに架橋工事が始まり、午前1時過ぎにはご覧の状態になりました。

この工事は新幹線の上を通る橋だからということでしょうか、JR東海が担当しているとのことで、今年の4月には「橋」が完成するそうです。なお、この工事の模様は本日(1月10日)の「キャッチ!」の中で詳しく放送の予定です。

ところでこの道路橋ですが、その下にあるのは「新幹線」だけではなく、「国道一号線」「名古屋市営地下鉄名港線」も通っており、日本の大動脈・名古屋の大動脈が4層で重なる稀なポイントです。

追伸)本日未明のこの工事には、「鉄」の方も含め、多くの方が見学に来ていたそうです。皆様、お疲れ様でした。

2013年01月09日 21時55分

鉄道交通を考える。(4)ドイツ・マンハイム市。

「電車でまちを元気にしたい~公共交通の活性化はみんなの幸せ~」という「第11回全国路面電車サミット 2012大阪・堺」のキャッチフレーズといっても良いかと思うのですが、その言葉に触発されて路面電車(LRT)を中心に、ドイツと日本の“鉄道”“公共交通”について思うところを書き綴ります。公共交通と鉄道というテーマについては、既に専門家の方たちが様々な書籍・論文等を発表しておられ、私が改めて書くまでもないことは重々承知の上ですが、『趣味』の域を出ない者が書いてみるのも良いかなと思っています。

ということでいきなりドイツの南西部に位置する「マンハイム」市のトラムです。ここは名古屋からの直行便も飛んでいる「フランクフルト」の南に位置する町で、人口は約31万人(Wikipedia他参照)。「マンハイム中央駅」前にもドイツ“らしく”トラムはちゃんと走っており、RNV8形(5701編成)がデンと構えている姿は市街交通の主役が何であるかが一目で分かります。

※マンハイムのトラムの総延長は53.1キロ(参考資料:Schwandl’s TRAM ATRAS DEUTSCHLAND 2012)

そのトラムの線路は、ここマンハイムではトラム専用ではなく、同じ場所を路線バスも走っています。写真のバスは小型車両ですが、大型のバス車両も同様に走っており、トラムとバスが同じ停留所を共用しているようでした。

この駅にはフランクフルトからミュンヘンへの移動時に下車したもので、ICE(ドイツの高速鉄道)を1本遅らせて本来の目的地、ミュンヘンに向かいました。そのため街歩きもしておらず、駅前に数十分いただけですので、とてもここで語るほどではないのですが、それでもこの写真の様子から『公共交通』の利便性は見て取れると思います。

因みに人口31万人言えば、このエリアでは春日井市や津市・四日市市と同レベルで、市電のある町/豊橋は約38万人です。

(写真;平成23年11月20日撮影)

2013年01月08日 20時09分

鉄道交通を考える。(3)路面電車サミット。

さてさて南海電車に乗り、座った席からふと見上げれば「第11回全国路面電車サミット 2012大阪・堺」の車内吊りがあり、思いのほか大きなイベントであることに驚くとともに、私自身が「路面電車サミット」の勝手なイメージを作っていたことを恥じました。

今回のキャッチフレーズは、「電車でまちを元気にしたい~公共交通の活性化はみんなの幸せ~」で、右側の“資料集”が如何にも真面目に路面電車を考えるサミットらしさを醸し出していますが、サミット連動のイベントも盛り沢山で、翌日の日曜日も堺市で阪堺電車とイベントを楽しみたかったと心から思いました。

その会場で缶バッジとシールを入手。阪堺電気軌道の161形と今年導入される『堺トラム』の並びが可愛いですが、考えてみれば日本の現役最古と最新の路面電車の並びが見られるようになるわけで、それへの期待感を否が応でも抱かせてくれました。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!