長崎西洋館「トンネル」に入っていく3系統「赤迫行き」375号です。
※今回、この写真はトンネルの話しをするために使っています。
昨日の朝、路面電車で“日本唯一”のトンネルが長崎電軌にあると
UPしたところ、「konantaka」さん、「ぽぽふき」さんからトンネルの件で
コメントを頂きました。
本来なら『コメント』欄でお返しするところですが、今回はここに
詳しく書かせていただくことにしました。
また、以下の内容につきましては、『長崎電気軌道』本社様に問い合わせをし
お聞きした話しを参考に纏めたものです。
長崎電軌のご担当者様には、お忙しい中、大変お手数をおかけしました。
この場を借りて御礼を申し上げます。
●トンネルの条件…“トンネル”は『土の中を通る』というのが
一般的なイメージです。
社団法人日本トンネル技術協会HPでの「トンネルとは?」には
『一般に「2地点間の交通と物資の輸送あるいは貯留などを目的とし、
建設される地下の空間」で断面の高さあるいは幅に比べて軸方向に
細長い地下空間」とあり、やはり地下にあるというイメージはその通りです。
ただ、“一般に・・・”とあるように、何事にもイメージとは異なるものも
含まれることになります。
■長崎西洋館のトンネル…このトンネルは、長崎電軌がその構造物を作り、
所有者である長崎電軌が『トンネル』として登録しているそうです。
例えば、極論ですが「鉄道橋」が「橋」であるかどうかは、
「橋」として登録しているかどうかのようです。
■桜町の“トンネル”…この“トンネル”は、土地を切り崩して作られており、
上の道路等と、電車も走る下の道路の立体交差の構築物であり、
またそもそも長崎電軌の所有物ではないそうです。
つまりこの“トンネル”は、『道路』の構築物であり、
それが“トンネル”かどうかの分かれ目は、どうやら道路所有者の
登録によるものになりそうだということが分かってきました。
『桜町の“トンネル”は「立体交差」』という話しは、以前、うろ覚えながら
聞いた記憶があり、それも含めて昨日のブログに繋がったのですが、
今回はいろいろと勉強になることが多かったです。
私・個人も「ぽぽふき」さん同様、桜町の方が“トンネル”気分なのですが、
そこで思い出したのが大阪市内で高架の阪神高速がビルを
貫いて走る区間です。
その部分はどんな『登録』になっているのでしょう?
ネットで調べましたが結局わかりませんでした。
まあ、法的な根拠も含めて厳密に全てを考えるのも良いのですが
それはさておき、『桜町のトンネル』という言い方は、
その方が“自然な捉え方”とは思っていますし、
現にそう表現しているHPも多く、私はそれを否定するものではありません。
ただ“日本唯一”という時だけは、正確を期するべきとは考えています。
実際、今回の長崎電軌訪問まで、桜町の“トンネル”を私は「トンネル」と
信じて疑っていませんでした。
それにしても「鉄道」の世界は奥が深いというのが今回の結論です。