18:46頃の釜谷駅。北海道名物とも言える貨車駅舎。
無人駅にも関わらず、事務所のようにも見える右側のブロックには電球が灯っており、恐らく整備の方がいるのかも知れませんが、ただそれだけで人の温もりを感じます。これが冬の雪降りの中であればきっと涙がこぼれたかも知れません。というのは言い過ぎですが、まあニュアンスは分かって頂けるかな?
貨物との交換。18:49に通過していきました。
函館山。午後7時を回っていますが、なかなか夜景とはなりません。「いさりび」も期待薄。
19:04に茂辺地着で15分停車。出発は19:19.さて19:05にEH800単機との交換。「んっ?単機」となるのですが、車内の案内放送で6月12日(日)にここを通る上野発札幌行き「カシオペア紀行」の青森までの出迎え回送とのこと。
跨線橋からも一枚。カシオペア紀行を牽くEH800は、11日(土)五稜郭から青森に回送され、12日(日)に本務機として列車を牽き、12日(日)の札幌発を青森まで牽いてまた五稜郭に戻るとのこと。聞いてみれば成程ですが結構手間な運用なので驚きました。
「We love,いさりび!」のメッセージボード。これは木古内駅にあったものですが「ながまれ海峡号」の中にも貼ってありました。
「頑張って応援するよ!!」「北の大地 未来へ翔け 道南いさりび鉄道!!」ここでは紹介しきれませんが熱く、温かいメッセージが並んでいます。
ただ想いだけでは残せないのが今の鉄道の現実。貨物の基幹ルートということでこの線自体の存続は大丈夫だと思いますが、旅客輸送についてはこれからも注目したいところです。
木古内駅発18:29の「ながまれ海峡号」。出発時間が近づいて来たので車内に戻りました。
浮き玉がさりげなく網棚にあり、観光列車の雰囲気を醸し出しています。そういえば昔、これを買って家に持ち帰り、オブジェとして部屋に飾ろうなどとしたのを思い出しました。現実には重いし、嵩張るし…、で止めました。まだ宅配便の無い時代の話です。
さて机(この場合はテーブルと言った方が似合いそう)の上には既に前菜がセットされており、ディナータイムのスタートです。こちらも地元のシェフの監修によるもので、スープ、海鮮のテリーヌ&左端の塩パンという取り合わせ。期待以上の美味しさで、特に塩パンはこれまで食べた中でもトップクラスと感じました。
木古内駅では44分間の下車タイム。
駅の目の前にある「道の駅みそぎの郷きこない」に案内されました。
木古内のゆるキャラ「キーコ」ちゃんのポストがお出迎え。皆さん、ここで記念撮影タイムです。駅内にはお土産も揃っており、かくいう私も道南いさりび鉄道グッズに地元の特産品などなど木古内の町に貢献してきました。
その道の駅の中で見つけた「本日トロッコ運転中」の案内。その名も「道南トロッコ鉄道」。旧江差線の木古内から江差に向かう最初の駅だった渡島鶴岡駅の近くで今年の3月26日に開業とのことでした。
いやあ知りませんでした。このトロッコ鉄道のことを。
足漕ぎトロッコは約500メートルの区間、動力付きトロッコは約1キロの区間で体験乗車が出来るとのことで、動力付きなら往復で約2キロの区間を楽しむことができることになります。
週末中心の運行となるのですが、何だか楽しそうで良いですね。北海道のトロッコ鉄道巡りなんてやってみたいと今、結構マジに考えています。でも移動が大変そう。2~3日の時間があったとしてもどれほど回れるかな?
6月11日(土)17:45に木古内駅到着。
木古内駅の説明を聞いていた時に貨物列車が追いついて来ました。体が反応。参考までに家族が同行していない時は特に問題はありませんが、同行の場合は…。ここから先はご想像に任せます。
木古内駅全景。駅前には確かそれなりに家があった記憶でこんな広々とした印象は私にはありません。何だか不思議な感じです。
海に近い駅らしく海抜の表示。木古内駅は海抜4メートル。東日本大震災以降、こうした標識を見かけるようになりました。名古屋の地下鉄でも、入り口に海抜表示のある駅があります。大地震&津波が来ないことをただ願うばかりですが、こうした表示見るにつけやはりいざという時に自分がどう動くかを考える機会になるものの、観光や仕事で出掛けた初めての場所では、こうした標識からどこに向かえば良いかまでの情報を併記していると有り難い等と思ったりしています。
茂辺地駅。煙突が如何にも北海道の駅らしいですね。17:10着の17:22発の12分停車。
ここで又貨物と交換。青函トンネルは北海道新幹線の開業で「旅客」の面が最近は注目されていますが、こうして途中駅で長時間停車しつつ歩みを進める列車に乗っているとこの線が北海道と本州を結ぶ貨物の大動脈であることを改めて感じます。
それはそれとしてEH800というかEH500というかこの形式は名古屋人にとっては名鉄のEL120形のロングバージョンに見えてしまいます。
停車時間を利用して道南いさりび鉄道の方から車両の説明を聞いていました。
実はこの輝くスターダストの中に北の大空に輝く「北斗七星(おおくま座)」「カシオペア座」があるということで成程確かにそれはありました。(この写真はその2つの星座ではありません)
なんだか楽しい。ワクワク。
車窓からの函館山。夏の日が長い季節なので17:25では街の明かりはまだ見られません。
函館湾に浮かぶ青森との間を航路で結ぶ津軽海峡フェリー。こうして見るとまるで大型のクルーズ船にも見え、それがまた旅心をくすぐります。久しぶりに青函連絡船に乗ってみたくなりました。とかそれは無理ですね。
まあそれはともかく津軽海峡を船で渡りたくなったのは間違いありません。ただ波の穏やかな日限定です。
北海道新幹線の高架&山並みの向こうにあの山が顔を出していました。
駒ケ岳(正式には北海道駒ケ岳と言うそうです)。渡島半島のランドマークで函館本線に乗っているとその眺望にいつも見とれているのですが、江差線(道南いさりび鉄道)から見えるとは知りませんでした。
車内の案内放送が無ければきっと気付いていないと思います。ところで車内の案内放送ですが、微に入り細に入りでとても丁寧かつ親切です。所謂観光客向けだけではなく、我々(鉄)向けの案内も欠かさないのが嬉しい点です。昨日UPした貨物との交換のような情報も予め案内がありました。
函館山。海際を走る区間ではズーっと顔を出しています。
矢不来(やふらい)信号場に16:48に到着。ここで5時過ぎまで停車です。一線スルーの信号場で待つ列車は山側に停車。通過する列車は海側を通ります。まずは16:55頃にまずは木古内行きに道を譲ります。急ぐ旅ではありません。
そして木古内発函館行き(茂辺地発16:59)と17:03頃に交換。信号場なのでホームに出られるわけではありませんが函館山が見えるという楽しみがありますので長い停車時間も苦になりません。
それにしてもながまれ海峡号の運転席の横でカメラを構えていたのは私だけ。さすが観光列車。因みに私以外の鉄ちゃんは私の同行者+本当に偶然乗り合わせたI氏(昨年9月に樺太に一緒に行った方)の2名が当確でした。
矢不来信号所を出て直ぐ、海の中からすっくと立っている1本の棒を発見。用途は波の高さを観測するものとのことでしたが、これも案内放送が無ければ気付きませんし、そもそも気になることも無かったかも。さてこれがある理由はこの列車に乗っていただき、是非案内放送でご確認下さい。
16:26に上磯駅着。地元の商店街の人による立ち売り。
JR江差線が道南いさりび鉄道となり、「ながまれ海峡号」が出来たからこそ上磯の方がホームに立っているのでしょうが、そうでなければこうした経験をすることは無かったのではないでしょうか?これも地元効果と言えるのかな。
乗客数を数えたわけではありませんが、10ボックス×2名(1ボックス3~4名の人はいなかった記憶)+ロングシートのところに6人程度座っていたと思いますのでトータル30名弱。それでも商店街の方が用意していた商品はほぼ売れた感じでした。
16:32に貨物が通過。乗客の方たちがこぞって撮影するという感ではなかったので、鉄ちゃんは少数派だったのかも知れません。
この飾りは乗降デッキに天井に付けられた大漁旗。「祝」大漁ということで、
私達はイカの刺身と海老の唐揚げをGET。晩御飯の時間はまだ先なので、ビールのお供であっと言う間に影も形も無くなりました。何故だろう?それは美味しいからです。当たり前。
もう一度戻って、最後の外観撮影。函館駅に戻ってきた時は夜なので念のための一枚。
乗車するともう机に上には「海鮮丼風スイーツ」がセットされていました。
そして15:57の定時発車。
地域情報発信列車ということで函館の有名スイーツ店の逸品。文字で「海鮮丼…」と言われてもあまりピンと来ていませんでしたが開けてビックリ玉手箱。
パッと見、海鮮のウニ・イクラ、、、てんこ盛りの丼ですが、ご飯(風)も含めて心まで甘くなります。さて何で作ってあるかはというネタ晴らしはここでは控えさせていただきます。
良いなあこういうアイデア。
16:11に七重浜で「ながまれ号」と交換。団体貸切の「ながまれ海峡号」ではなく一般車としての「ながまれ号」です。
なお定期運行で使われる際には車内の机は取り外されるそうです。
また車内には、旅気分、函館気分を盛り上げてくれる飾りがされていますが、これが外されるかどうかは聞き漏らしました。