ラーデボイル・オストを出て暫くは住宅街を走ります。
最後尾の車両のデッキからトロッコ越しに撮影。今回のナローの乗り鉄では既に私の定位置になっています。
最初の停車駅、ヴァイセス・ロス(Weißes Roß)の到着直前にあるトラムとの平面交差。
少し離れていますが左側にチラッと4系統の電車が見えています。
と思う間もなく列車の後ろを通り過ぎて行きました。この場で『蒸気機関車』と『トラム』の2ショットを撮るのがこの地を訪れる鉄道ファンにとっての流儀なのですが、これでも上等。贅沢は言えません。また本来の狙い所は道路を横断する列車の撮影なのですが、私は乗り鉄なのでこれでも十分満足していました。
参考までにトラム4系統は15分間隔であり、一方レスニッツグルンド鉄道は1日7往復。この写真を撮れただけでも私は“運が良い”人なのです。(と、自画自賛)
前照灯と鐘。似合います。
ところでこの鐘、何のためにあるのでしょう?正直良く分かっていませんが、一つだけ言えるのは駅に近づくとこの鐘を鳴らしているということ。。もっとも「鐘が鳴れば駅が近い」という列車に乗っている人向けなのか「列車が近づいて来た」と駅で待っている人に向けて鳴らしてるのかまでは不明です。
さてラーデボイル・オスト駅での入れ替え作業。
14:26発の出発準備が整ったのは14:20。何とも慌ただしいのですが、この鉄道に乗る目的が「蒸気機関車」で無いとすればそれはそれで納得です。
(ワンポイントメモ)
と言うほどでもありませんが、この鉄道の乗車券は、出発直前に1両目の荷物車で“店開き”している車掌さんから買います。何せ『駅舎』を探しても見つからず、どうしたものかと思いつつ「99 1762-6」の出発準備を撮影していて気付かなかったのですが、先頭車を撮影に来て発見!しました。
さて時間になったので列車はラーデボイル・オストを後にしてラーデブルク(Radeburg)を目指します。
駅を出て直ぐにドイツ鉄道としばし併走。体が勝手も反応してシャッターを押してしまうのが自分でも不思議です。
さてこの日のメインイベントはナロー(750ミリゲージ)の蒸気機関車牽引鉄道である全長16.6キロのレスニッツグルンド鉄道(Lößnitzgrundbahn)。
エルベ川の撮影ポイントから徒歩5分ほどのドレスデン・ミッテ(Dresden Mitte)発13:04のSバーン/マイセン・トリービッシュタール(Meißen Triebischtal)行きに乗り、起点となるラーデボイル・オスト(Radebeul Ost)で13:15に下車。勿論この短い時間の間にトレイを済ませています。ドイツに限らずヨーロッパではトイレがあったら取り敢えず行っておくのが私流です。
本当ならドレスデン中央駅で昼食を調達する予定がアウトとなり「今日はお昼抜き」を覚悟していましたが、何とラーデボイル・オスト駅前のパン屋さんが開いていた!おかげで椅子に座り陶器のカップでコーヒーを飲むという思いもかけぬのんびりした時間を過ごすことになりました。
ドイツの日曜日は、観光地のお土産屋さんや飲食店などを除けはドレスデン中央駅のような大きな駅の中のお店しか開いていません。はっきり言ってラッキー!
前日(4月18日)に乗ったヴァイセリッツタール鉄道(Weißeritztalbahn)もそうですが、大都市の中央駅から15分ほどでナローの蒸気機関車が走っているのは本当に奇跡としかいいようがありません。
ところでヴァイセリッツタール鉄道に続いてこの鉄道も連結器は密着連結器。
ヨーロッパでしかもナローということでそこはもう「リンク式連結器」だと思い込んでいました。ただそれが使われている理由は、、、すいません。私には分かりません。
蒸気機関車の牽く列車の撮影も駅撮りを主体にしては勿体ないので、地図を片手に出かけました。(単独行動)
トラムの6、11系統の走るエルベ川に架かる橋。
日曜日の午前中は、トラムは本当に本数が少なく、事前に調べておかないと大変な事態を招きかねません。一応ここには調べて行きました。
午前中の順光狙いならここかなと思いつつ、あまり川らしさが出ないので今一つ。因みに夕方は反対側が順光になります。(同行者が素晴らしい写真を撮影していました)
さてこの日は昼間に1本走るのは聞いていました。どこを通るかまではちゃんと聞いていなかったもののここは通らないはず…。と思っていたもののこの橋に数人のドイツ人の撮り鉄さんらしき人たちの姿が見えたので「えっ、ルートが変わった?」とか都合よく考え、駅に戻らずそのままここにいることにしたのですが…。
その後、その方たちが電話をしていると思ったら散っていきましたのでやはりここは通らないということで撃沈。そうそう上手く物事が進んだら、それはそれで怖いものがあります。
ということで、ここに来た時に「良いかも」と思い付いたカット、逆光で歴史的建造物を背景に走るトラムを撮影することにしました。
ドレスデンの明るい色のトラムなら逆光でももう少し色が出るのではと思ったのは「ちと甘い」考えだと気づくのにそんなに時間はかかりませんでした。
左側の電車はある程度色は出ていますが、右側のラッピング車両は、よくよく見ないと気づかないかもです。
黄色の車両とラッピング車両の位置が入れ替わっています。この方がまとまった感じがしますが、同じ色の電車同士だと面白みに欠けるかもしれません。
4月18日(土)の19:00過ぎ。ドレスデンに戻ってきたら空に熱気球が浮かんでいました。
日本ではこうした無動力(多分)の飛行体が市街地の上を飛べるのでしょうか?等とまるで仕事のようなことを考えつつ、それに乗り蒸気機関車の雄姿を見てみたいとも思っていました。
これでこの日の盛り沢山な「鉄」時間は静かに終えるはずでした。
しかし、
01形が集結しているドレスデンはそれを許さない。(驚)
同行の服部氏が翌日の撮影の下見をするということで、ドレスデン中央駅からトラムで1駅西に向かったところにある跨線橋に一緒に向かいました。と、そこに怪しいドラフト音。19:21、「01 1066」が単機でドレスデン中央駅に向かっていきました。この後、望遠レンズで駅を覗くと客車に連結しており今にも出発しそうな感じ。
19:32。こうして私の眼下を通り過ぎて行きました。やはりツアー列車のようでしたが、1日に一体何本運転されているのでしょう?
※日本よりも架線が目立たない感じです。個人的な感想ですがそう思った具体的な理由は特にありません。
この日はドイツに来て初めて余裕の食事タイムとなりました。と言ってもすでに時間は午後8時20分頃ですが、サマータイムのドイツではこの時間は決して遅い時間帯ではありません。
目的はシュパーゲル(Spargel/白アスパラガス)。正にドイツに春を告げる野菜とのことで、日本なら筍といったところでしょうか?
それにしても旨い!
日本でも味わえるのかなあ?
神がかり的に晴れとなり、Sバーンも無事通過。
狙っていた画角で機関車を収めることが出来ました。
この写真は家に帰ってから、前の写真をトリミングしたもの。今後の撮影の参考にすべく、風景を大きく取り込み列車の編成も見せるか、それとも機関車を主体にここのテーマである「川」を大胆に切り取るかを考えるためです。
未だに私の結論は出ていませんが、最初からトリミングありきは「何のための撮影」ということになりますので、次回、別の現場で悩んでみようと思っています。
さてカメラを少し左に振るとこんな感じ。
このシーンは最初から狙っており、先の写真と合わせ、数本の列車の通過に合わせて練習しました。
編成の最後尾には赤と白のドイツらしいディーゼル機関車「118 770-7」がいましたが、後補機として力を出していたかは不明です。
※この場所の人出はざっと30人。うち日本人は10人ほどと思われました。