2014年09月12日 16時00分

映画「小野寺の弟・小野寺の姉」

「マン島蒸気鉄道」シリーズの2回目の中断です。

小野寺の弟 小野寺の姉

昨日、映画「小野寺の弟・小野寺の姉」のマスコミ向けの試写会に行ってきました。

映画の内容はキャッチフレーズの「日本一“不器用な姉弟”の恋と人生が、今、動き出す!!」というところまでに留めますが、私の映画の見方はつい登場する「鉄道」に目がいってしまいます。

例えば「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」であれば「モノレール」だったり…。

鉄道の登場の仕方はさりげなく出てくる場合もありますが、それでも映画(ドラマもですが…)の脚本に設定として書かれていなければ、通常、映像として撮影され、上映される事はよほどのことが無い限りないはずです。それが単なる情景に見えたとしてもです。まあ例外は何事にもつき物ではありますがその点はご容赦下さい。

それはさておき映画「小野寺の弟・小野寺の姉」でも踏切が出てきます。映画の設定は基本、「仮想の街」を想定してロケを行いますが、今回のその踏切も監督のイメージに沿ってロケハンを行い、監督の意志でそこでの撮影を決めているはずで、踏切は踏切としてどこでも良いわけではなく、背景の街並みも含め、映画の1シーンとして登場するに相応しい場所で選ばれていると思われます。

また踏切の場合、そこを(電車の通過により止められることがあるにも関わらず)スルッと通り過ぎるか、遮断機が下りる下りない、電車が通りかかる、通り過ぎる、遮断機が上がっても人が通り過ぎずに立ち止まったまま、、、様々なパターンがありますが、そうした選択も監督のイメージの世界で決められていきます。またスクリーンでそれを見て、そうしたシーンを受け止める私たち鑑賞者は、無意識にしろ意識的にしろそこに「心の動き」も感じ取りながら映画を楽しんでいるはずです。

映画がお好きな方はこの辺りは読み飛ばしてください。今更の話です。

今回登場する踏切は通過する電車から鉄道会社・路線名は直ぐに特定できます。ただ「どこの?」という撮影地は私の力ではわかりませんでした。分かればそれはそれで嬉しいですが、そんなことに気を取られていると映画に置いていかれてしまいますね。

最後にこの映画の感想を一言。非常に読後感の良い映画です。10月25日(土)から公開ですので、是非映画館に足を運んで見て下さい。そしてさりげなく出てくる踏切も楽しんで下さい。もっともこれはこの映画に限りませんね。

2014年09月11日 20時04分

英国/マン島蒸気鉄道(5)タブレットの交換。

Ballasalla駅で交換。(「Ballasalla」はグーグルマップの日本語表記では「バラサラ」と出ていました)

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この駅ではタブレットの受け渡しが行われており、何だかいい感じです。

ところでマン島蒸気鉄道は曜日によって運転時刻のパターンが変わります。8月6日は1日4往復、2時間おきの運転となっており、そのパターンではこの駅での交換です。

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先に到着した方が先に出るルールかどうかまでは分かりませんでしたが、対向列車を待ち受けた私の乗車した列車が先発。最後尾の客車から何気なく撮影した列車を見れば、客車のステップが車両の長さ一杯一杯についている!これはとても新鮮に見えましたが、考えてみればコンパートメント毎に乗降扉がある訳で、日本のような開放式客車ではないことを改めて認識しました。

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車窓からは如何にもヨーロッパの田園風景が広がっています。

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蒸気機関車の牽く列車はひたすら走ります。

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しばらくすると進行方向右側に海が見えてきました。穏やかな海景色に心が和みます。

2014年09月10日 20時31分

英国/マン島蒸気鉄道(4)出発準備完了。

2014年8月6日(水)、ポートエリン発11:50に乗車。

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その前に蒸気機関車を客車に連結するための入れ替え作業です。11:35を周ったくらいから始まりました。

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こうした作業を見るのは私のような鉄ちゃんだけではないようで、観光客の方も楽しそうです。こうして11:40過ぎに5両の客車の先頭に「No.4 CALEDONIA号」が連結されました。この時点で分かったのですが、マン島蒸気鉄道には転車台がなく、ポートエリン発はバック運転となっていました。

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(マン島蒸気鉄道とは?)

Isle of Man Railwayが開業したのは1874年。

ゲージは3フィート(914ミリ)のナローで、島の中央部にあり、かつ中心地といえるDouglas ダグラスとここPort Erin ポートエリンの24.6キロをダイヤではジャスト1時間で結んでいます。

元は他の路線もあったようですが、現在残っている区間が観光鉄道として5月~10月の観光シーズン中に運転されています。

2014年09月09日 19時28分

英国/マン島蒸気鉄道(3)鉄道博物館を見学。

マン島蒸気鉄道ポートエリン駅には「鉄道博物館 The Port Erin Railway Museum」が併設されています。

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何ともクラシックな外観ですが、この鉄道全体がクラシックなので小ぶりながらそれにふさわしい荘厳さを漂わせていました。日本で例えると「長浜鉄道スクエア」の雰囲気を匂わせていました。

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中の展示。直ぐに蒸気機関車が目に入りますが、そもそも現役車両が年代モノなので、どちらかと言えば「マン島の鉄道の歴史」を知る場所だと思うのが良さそうです。

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一方、ポートエリン駅の隣の駐車場には、2階建てのバスが駐車してありました。こちらも相当な年代モノのようですが、今も路線バスとして走っているかどうかまでは分かりませんが、少なくとも走る「現役」であることは間違いなさそうでした。

2014年09月08日 20時37分

「NIPPON パノラマ大紀行」に行って来ました。

昨日(9月7日)、名古屋の鉄道愛好家の間で「必見!」とまで言われている「NIPPONパノラマ大紀行 吉田初三郎の描いた大正・昭和」名古屋市博物館で開催中)に遅まきながら行ってきました。

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久しぶりの名古屋市博物館、前に行ったのがいつか思い出せません。

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名古屋市博物館HPにあった特別展紹介の文章を少々長いですがとても分かりやすいので転載させて頂きます。

『大正から昭和にかけて日本全国に鉄道が広がりました。だれもが気軽に観光旅行へ出かけるようになり、各地で京都出身の画家・吉田初三郎(1884~1955)などによる鳥瞰図の観光パンフレットが発行されました。小川文太郎(1898~1985)によるコレクションで大正・昭和の日本の姿をご紹介します。空を飛ぶ鳥の視点で描かれた鳥瞰図。本来なら見えないはずのところまで描いて見せるおもしろさをお楽しみ下さい。』

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知人には2度、3度行った方もおられるほどで私も「鳥瞰図」の世界にどっぷり浸かってきました。“興味深い!”の一言で、絵の素晴らしさだけではなく、描かれた時代から今に至る鉄道の歴史に思いを馳せ、時の過ぎるのを忘れて夢中になってしまいました。今日は、ここだけが外出の目的で本当に良かったです。またこれから行かれる方で私のような老眼の方はメガネをお忘れなく。描かれている細部の地名が小さくて読めませんでした。(笑)
※私は図録を買いましたが、これとは別にPDF版もあり、大きく拡大できることもあって知人にはそちらの方が好評です。

この特別展、本当にお勧めです。来週月曜日(9月15日)までですのでお見逃しなく!

2014年09月07日 19時24分

英国/マン島蒸気鉄道(2)Island Explorerを購入。

マン島空港の観光案内所で3日間、バスと鉄道が乗り放題となる「Island Explorer(アイランドエクスプローラー)」を購入。

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2日間滞在なのに3日券を購入したのは、2日間有効の券が無かったからですが、1日券が16ポンド、3日券が32ポンドという設定なので、これは納得の購入です。さてこれで元が取れるかどうかですが、今回の私の旅ではトータルOKで、何より毎回乗車券を買う手間が英語を話すことを含めて省ける事は有難いかぎりです。なおIsland Explorerを購入したらこの鉄道時刻表だけではなく、バスの時刻表も入った全島の公共交通機関の時刻表、地図、観光パンフレットをどっさりとくれました。実はバスの時刻表はネットでダウンロードしたものを持っていったのですが、結局それを使わず、もらった時刻表のほうを使いました。なお、数日後にUP予定の馬車鉄道の時刻表はその中にはなく、またネットでも探しきれず、現地(停留所)について初めて確認しました。

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さてまずは路線バスでマン島蒸気鉄道の西の終点、Port Erin(ポートエリン)を目指します。空港からポートエリンまでのバス路線は、日中は20分間隔で走っており、乗車時間は25分ほどで、11時過ぎに到着しました。

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到着したポートエリンの街から見た海の風景。

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こちらはマン島蒸気鉄道の「ポートエリン駅」。

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駅舎内の待合室はこんな感じです。

2014年09月06日 19時17分

英国/マン島蒸気鉄道(1)イージージェットに搭乗。

2014年8月6日(水)~7日(木)の2日間、同行者の許しを得(というか「行っておいで」と送り出してくれた)、実は私だけロンドンを離れ鉄道マニア垂涎の地「マン島」に出かけていました。

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当初はロンドンから日帰り×2の場所も考えたのですが、スーツケース無しでイギリス国内を泊まりで移動できるチャンスは人生で1回あれば御の字と考え、であればLCCでマン島に行こうと決めたのは今回の旅行に出かける2箇月ほど前でした。

※「御の字」の意味ですが、本来は「大いに有難い」で「一応,納得できる」は誤用です。文化庁HPを参照。

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ビクトリア駅から今回利用したヨーロッパの大手LCC「イージージェット」の拠点空港・ガトウィック空港までは「ガトウィックエクスプレス」に乗車。まだ夜が開けきらぬ6:15分発でした。

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2等車の車内はこんな感じ。

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30分ほどでガトウィック空港駅に到着。

ここでプチ情報。私はビクトリア駅で往復乗車券(自動券売機で購入。操作はそれほどの英語力を必要としません)で買って乗車したのですが、もしも私と同様のコースをとろうとする方は絶対に往復乗車券を買ってください。帰路の7日(木)夕方のガトウィック空港駅の窓口&自動券売機は大混雑で、恐らく最低でも数十分以上は待たなければ電車に乗れないと思いました。

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8:55分発のマン島行き。何と朝8時過ぎの段階で搭乗ゲートが出ていません。ゲートの案内時間は8:10となっていますが結局そんなことはなく、出たのは8:25過ぎ。と同時に出たのがゲートを閉める時間8:35の案内も出ました。この時間に間に合わなければ絶対に搭乗させないのがLCCのルールであり、これを厳格に守ることで有名なイージージェットだけに早足で55Fゲートに向かいました。

※私はネットで搭乗手続きまで済ませていたのですが、そうでない方は2時間前には空港にいないと時間までに手続きが終わらない可能性があります。イージージェットのカウンターは朝7時前にして大行列で、予約をした時にプリントしたPDFに「2時間前に空港到着」と書いてあったのはあながち大げさではないと実感しました。また手荷物の個数制限は想像以上に厳しく、搭乗口で四苦八苦している人は1人ではありませんでした。

当然、大きさ制限も同様で日本の様に甘く見ていると痛い目に合いそうです。

※機内預けの荷物は、事前予約すれば安く済みますが、当日の申請では「何のためのLCC?」状態となります。なおイージージェットの予約サイトに日本語はありませんが、英語の翻訳ソフトを併用しながら何とか事前チェックインまで出来ました。

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そんな感じで10:20過ぎに無事マン島到着。シートがリクライニングしないジェット機は初めての経験でした。(笑)

2014年09月05日 19時55分

ロンドン交通博物館(2)ロンドンの交通の進化が分かる。

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日本の江戸時代に、既にロンドンに交通機関があったことを思わせる展示もあり、当時、世界の中心地として栄えたことが手に取るように分かりました。

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蒸気機関車の展示。

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こちらは地下鉄で使われた蒸気機関車と客車。

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市内を走った2階建てのバスと路面電車。

ロンドン交通博物館は決して巨大な施設ではありません。じっくり見ても1時間半ほどあれば十分です。でもロンドンの公共交通の歴史に触れられる場所としては貴重なというより、鉄道マニアとしては必見の場所だと思いました。過去2回ロンドンに来ていながらどうしてここに来なかったのだろうと悔しくなりました。今日のブログにはあまり写真をつけていませんし、車両の説明もしていませんが、是非現地にてご自分の目と心で感じて欲しいと思っています。ではなく、写真はあるのですが、単に私の英語力が足りないだけです。

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ロンドン交通博物館にあった1枚の案内。一言で言えば「蒸気機関車が地下鉄に戻って来る!」。

以前、開業当時の蒸気機関車がその走っていた地下鉄線を走るイベントがあるというのは聞いたことがあったのですが、私のロンドン滞在中の8月9日(土)にもそれがあるとは知りませんでした。

世界で一番古いHammersmith&CityLine(ハマースミス&シティー線)がその舞台で、これは行かねばということに本来(いつも)ならなるのですが、今回はその日にロンドン郊外の観光を予約しており、同行者の手前、それには一言も触れることも出来ず、1日を過ごしたことをここに書かせていただきます。

2014年09月04日 19時53分

ロンドン交通博物館(1)コベントガーデンは街ブラも楽しい。

2014年8月5日(火)の午後は、ロンドン交通博物館のあるコベントガーデンへ。

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コベントガーデンの入り口にいた大道芸人さんと記念写真(私が出したチップは1ポンド硬貨1枚です)。何と写真を撮ろうとしたときに私の動きに合わせてポーズをとってくれています。私はこうしたパフォーマーと記念写真を撮る事は“はっきり言って”好きです!

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今回は同行者がおり、その同行者の行きたいところに行くというのが今回の旅です。その同行者はコベントガーデンにロンドン交通博物館があるのを知った上でここに来ており、「行っていいよ」という優しい言葉に見送られ私は博物館に、そして同行者はマーケット巡りに出かけました。互いの利害が一致した瞬間でした。

※同行者から私には「利害」の「害」を主張する権利はないと指摘を受けましたが、文章はこのままにさせて頂きます。

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ロンドン交通博物館に入り、展示ルートの第一ポイントにはエレベーターで向かいます。そのエレベーターの階数表示がおしゃれ。何と終点は『1800』でした。

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そしてエレベーターのドアが開くと、そこには西暦1800年のロンドンの街並みがありました。

2014年09月03日 20時36分

ロンドン街歩き(2)フィッシュ&チップスが美味しい!

バッキンガム宮殿内の見学には私の感覚では2時間ほどが必要ですが、それを終えた私はダッシュで宮殿の正面に移動しました。

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目的は「衛兵交代」。看板でこの日の11:30から行われるのを確認していたからですが、ギリの時間でここに来たことが相当に無謀な行為である事は直ぐに理解できました。

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夏の観光シーズンとは言え、一体どれほどの人がここに集まっているのだろうかと思うほどで、立錐の余地も無いとは正にこのことでした。

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詰め掛けた観光客の頭越しにデジカメを持った手を思いっきり上げで何とか撮影した一枚です。自分の目に「思い出を焼き付ける」というような悠長な事態ではなく、ゆっくりと行進を見学する夢は叶いませんでした。(笑)

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バッキンガム宮殿を堪能した後はビクトリア駅近くのホテルに一旦戻ることにし、その途中の裏道にあったカフェで昼食。

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注文したのはやはり「フィッシュアンドチップス」。そして出てきた巨大!なフィッシュ。隣に座っていたフランス人の家族連れが目を点にしていたほどで、実はこの料理がきっかけで「どこから来たんですか?」とかから始まり、その方たちが私たちの料理の写真を撮ったりで、カフェの中が国際親善の舞台となりました。

味は…?。これまでことあるごとに聞いていた「フィッシュアンドチップスは名物だけど、味は今一つ」というコメントが???となる美味しさでした。

魚とジャガイモの味もあることながら、揚げてある油も見た目ほどしつこくなく、品のいい味で想定外の大満足の昼食となりました。

そして「ロンドンの食事で美味しいのは中華料理とインド料理」という以前聞いた言葉が、今や都市伝説ではないかと思えるほど充実した食生活をこの日から過ごすことになりました。



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!