2014年03月06日 19時17分

「第3回こども鉄道博士選手権」放送記念(3)問題の作り方。

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基本情報…「東海道新幹線は東京~新大阪間を結ぶ東海旅客鉄道の路線で、線路幅は1435ミリ。交流25000ボルト(60ヘルツ)で、最高速度は時速270キロとなっています」

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 2012_10_11「はやぶさ」~江差線_5

※写真は参考までに「引き通し線」にしました。 

恐らく、このブログを読まれている方はどなたでもご存知の内容かと思いますが、これをクイズ問題にすると

1)筆記問題…「東海道新幹線の線路の幅は何ミリでしょうか?解答用紙に書いて下さい」

2)早押し口頭問題…「交流25000ボルトの新幹線。さてその周波数は何ヘルツでしょうか?」

3)○×問題…「東海道新幹線「のぞみ」号。新横浜と名古屋の間はノンストップですが、その全区間をいつも最高速度の270キロで走っている。○か×か?」

 とまあこんな具合に、元となる資料があれば鉄道の知識がなくても問題を作ることは出来そうだというのは何となくお分かりいただけそうですね。でもここで“問題”となるのはその『元となる資料』です。クイズで出題出来るのは、原則、客観的な事実だけで、出題時点で意見が分かれていたり、まして推測・憶測の域を出ないものは問題としては不適切と言えます。例えば問題作成時に「ネット情報」を参考にすることはままありますし、それをヒントにすることはあります。そしてその情報は概ね正しいことが多いのですが、ただその情報を事実と信じて『問題』にすることには大きな“問題”があります。

つまり1問1問について「話題」が「事実」かどうかを確かめる作業が必須です。では何が信じるに足る情報となるのでしょうか?判断基準としてのネット情報には、例えば東海道新幹線について言えば、「JR東海」の公式ホームページ、車両メーカーのホームページ、国土交通省のような監督官庁のホームページがあります。他には報道発表資料・印刷配布物などがあります。鉄道専門の雑誌を含む出版物も参考にすることもありますが、それはやはり出来る限り『公式』に立ち戻るようにしています。そんな資料を参照しつつ、私が問題を作る場合には問題案1問1問に「参考欄」を付けそこに出典を記載し、いつでも元の資料に戻れるようにしています。

※因みに「こども鉄道博士選手権」の制作スタッフも同様にして問題を作っています。

2014年03月05日 19時59分

「第3回こども鉄道博士選手権」放送記念(2)クイズ作りの基本。

●写真はクイズに出来そうな「N700A」のバリエーションです。

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2013_10_17交通博~赤川鉄橋_237

あなたならどんな問題を作りますか?こうして2枚の写真を並べれば何かとアイデアは出るものです。

ところでネットで「鉄道クイズ」を検索すると一杯ヒットし、それぞれオリジナリティーあふれる問題が用意されています。また鉄道系の検定もいろいろ行われています。私は結果が出て、自分の力の無さを露呈させるのが怖く、これまで参加したことはありませんが…、気の小ささだけは人一倍です。

それはさておきクイズ番組のパターンを更に分類すると、

1)視聴者参加型:「アメリカに行きたいか!」の『アメリカ横断ウルトラクイズ』であったり、「知力・体力・時の運」の『高校生クイズ』や「ファイナルアンサー」の『クイズ$ミリオネア』など。

2)タレント参加型:「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」他。

があり、出題ジャンルに視点を変えれば歴史・地理・生物・文学・日本語といった知識を競うクイズであったり、マナーのような一般常識を扱うパターンや知識の分野に属するかもしれませんが雑学(それを超える「トリビアの泉」的な内容的のものを含む)を深掘りするクイズ番組も見受けられます。フジテレビ系で放送された『ほこ×たて』の鉄道マニアvs.鉄道会社員対決は毎回、見応えがありましたがどちらかと言えば雑学系だと思います。

その中で「こども鉄道博士選手権」の形態は視聴者参加型の『鉄道限定』知識クイズと言えます。「乗り鉄」「撮り鉄」「鉄道模型」…、鉄道趣味のジャンルはいくつかのパターンがありますが、その全分野を網羅し、鉄道の歴史、車体構造、、、、とにかく様々なバリエーションのクイズが出題されます。

ただ『ほこ×たて』ほど微に入り細に入りにすると子ども達の知識が付いていけなくなる可能性も考えられ、一方、「そんな事も知っているんだ!」という視聴者の興味を引っ張りきれなくなることも考えられ、バランスをとることの難しさを毎回感じています。ということで番組制作スタッフと毎回苦闘して問題を作っています。

2014年03月04日 21時02分

「第3回こども鉄道博士選手権」放送記念(1)クイズのパターン。

DSC07330 

3月16日(日)12:33~、「第3回こども鉄道博士選手権」が放送されます。

皆様には是非ご覧いただきたいのですが、その番組のクイズ監修をこれまでもそして今回も担当していることもあり、時々「クイズの問題ってどうやって作るんですか?」とか聞かれたりすることがあります。

正直、そうやって聞かれてもなかなか質問者に分かるようには答えられないのですが、鉄道であれそれ以外の分野であれ、クイズ問題の作り方にさほどの差はありません。過去私が担当したクイズ番組のノウハウを元にそれを鉄道バージョンに当てはめたというのが実態です。

ということで今回は「鉄道」を例にとってクイズ問題の作り方を書くことにしました。もっともこれから書くことは私の「流儀」であって、テレビ業界の一般論とはかけ離れている部分もあるかと思います。まあ読み物としてお楽しみいただければ幸いです。

 DSC07331

(では第1問!)

ジャジャン!(効果音)

「司会の福澤さんの後ろに写っているのは新幹線“何”系でしょうか?」

ポーン!(効果音)

(早い者勝ちで)

「ハイっ!**さん。」

**さん答える…「0系」。

ピポピポン。(効果音)

このパターンは俗に「早押し」と言われるパターンです。早押しの他には解答者が一斉に答えを出していくパターンや、答えるのは一人でも制限時間があったりといろいろあります。

答えさせ方も「口頭」「記述」をはじめ、○×クイズ、あるなしクイズ、3択or4択クイズなどなどがあります。

ということで先ほどの(では第1問!)も「新幹線0系である。○か×か?」に文言を変えれば○×問題になります。

2014年03月03日 21時51分

南アフリカの鉄道(6)ケーブルカーを撮り鉄!?

ガイドブックには「ケーブルカー」としか記述が無く、詳細が不明だったのですが、ツアーのガイドさんが少し調べてくれました。

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全長585メートル、高低差87メートル、最大傾斜16%…。楽しい3分間でした。

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上りはケーブルカーに乗り、下りは歩く人が多いとのことでしたので私もそれに倣いました。

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そのついでに写真撮影。今回は所謂観光ツアーに参加していたので、他のツアー参加者の方には不審な動きに見えたようで、後で私は「鉄」ちゃんだと説明したのですが、「これも鉄道?」という反応でした。そうっ!立派な鉄道なんです。

今日のおまけ…

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「野良ダチョウだっ!」と言ったら、周りから言葉を大切にする仕事に携わる者の表現としては如何なものかとの指摘がありました。(笑)ここは「野生のダチョウ」と書くべきですね。

それはさておき南部アフリカでは日本なら動物園でしか見れらない動物たちが、サファリパークでもないのにそこかしこで見ることが出来ました。最後にこのような幸せな時間を私に与えてくれた会社の同僚・家族に感謝してこのシリーズを終えます。

2014年03月02日 21時47分

南アフリカの鉄道(5)多分??アフリカ最南端の鉄道???

喜望峰。ついに来ました。2014年1月26日のことでした。

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南アフリカの旅のクライマックスはバスコ・ダ・ガマに思いを馳せる「喜望峰」。 英名の「Cape of Good Hope」は直訳すると「良い希望岬」ですが、「喜望峰」と訳した人のセンスは素晴らしいと思いました。

それはさておき中学校の社会の時間(確か…、そんな気がする。高校の世界史ではない…)に『大航海』時代を学び、それ以来、大西洋(ヨーロッパ)とインド洋(アジア)の結び目を「Good Hope」と名付けた時代背景、、、自分の『命』と『夢』を天秤にかけ、『夢』を追いかけた人たちがいた時代に心惹かれていました。

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喜望峰のあるケープ半島は、イメージとは異なりアフリカの最南端ではありません。そのケープ半島にある「ケープポイント」と呼ばれる場所にはケーブルカーが走っています。

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一応、南アフリカの地図で確認したのですが、私の見た感じでは旅客鉄道のアフリカ最南端がこのケーブルカーのような気がしています。でも確信が持てないのでタイトルは「?????」と?を5つも付けてしまいました。

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2014年03月01日 19時40分

南アフリカの鉄道(4)謎のSL列車。

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ケープタウン/テーブルマウンテンから喜望峰に向かう途中、ケープタウンとサイモンズタウンを結ぶ郊外電車の線路を発見!それにしても海が近い。

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と、そこに電車登場。この風景の中をSL牽引の観光列車が走ったら楽しそうだなとか思っていました。

そして喜望峰からの帰りに事件は起きました。

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何気なく外を見ていたらいきなりSL列車が目に飛び込んできました。油断していたのと観光バスの通路を挟んだ反対側に座っていたので完全に出遅れました。ケープタウンの現地ガイドさんによると以前運行されていたのが最近復活したのだそうですが、ただあまり運行されてはいないとのことで殆ど見かけることはないそうです。今年1年間の運を使い切った気分でした。(いやいやまだまだこれからだ!)

おまけ…上の写真を撮影した近くに暮らす野生のペンギンたち。

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2014年02月28日 21時35分

南アフリカの鉄道(3)ケープタウンのロープウェイ。

南アフリカの大都市、ケープタウン。その観光名所の一つに「テーブルマウンテン」があります。

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この写真で左側の“テーブル”のような山がその名の通りテーブルマウンテンです。そこにはロープウェイがあり、山頂まで一気に上れます。

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最初「ケーブルウェイ」という文字を見つけた時は、ケーブルカー?と思ったらロープウェイだったという落ちなのですが、この巻取り部分はちょっと良い感じ!私だけ?

あっ、前の写真に戻りますが、このロープウェイは何と、キャビン内が回転式です。つまり中空の回転展望台(もしくはかつて中日ビルにあった回転展望レストランのような感じ…名古屋の一定年齢以上の方、限定の例え)となっており、乗車位置によらず皆がパノラマを楽しめます。

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山頂から見た「ケープタウン駅」。次回(チャンスがあれば)は、あの『ブルートレイン』に乗ってこの駅に降り立ちたい!(もしくはここから乗りたい!)

2014年02月27日 21時26分

南アフリカの鉄道(2)ビクトリア・フォールズ駅。

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南アフリカには世界が認めた「超豪華列車」が2本あります。その一つがロボスレイル。と言ってもその列車に乗った訳ではなく、その列車が発着する「ビクトリア・フォールズ駅」をチラ見しました。

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世界三大瀑布の一つ、ビクトリア・フォールズのヘリコプター遊覧のついでに撮影。体がつい反応!

仕事でヘリコプターに乗ったことは何十回とありますが、プライベート(旅行)での搭乗は初めて。一番前の席だったのでこんな写真も撮れました。

あっ、こちらは観光バスの車内から撮ったスナップです。

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最後にビクトリア・フォールズの写真もUPします。虹が綺麗でした。

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2014年02月26日 21時20分

南アフリカの鉄道(1)ボツワナ/チョべ国立公園

国内外に関わらず、私の「旅」はいつも「鉄旅」ということではありません。今から40年前の大学生の頃の「鉄道」は旅の手段であり、必ずしも「目的」ではありませんでした。とはいっても「鉄」分が相当に濃かったことは、間違いありませんが…。その頃、離島ブームだったこともあり、実は有人島の日本最南端「波照間島(沖縄県)」、日本最西端「与那国島(沖縄県)」を始め「対馬(長崎県)」「隠岐諸島(島根県)」「飛島(山形県)」と結構島巡りもしました。また会社に入ってからはダイビングをしたこともあり、場所は異なるものの、今月事故のあったインドネシア・バリ島沖で潜ったこともあります。(当時は地元の漁師も使っているようなアウトリガーの小型船で沖に出ました)

そんな旅好きな私が行きたくてもまだ行けていない観光地は山ほどあります。その一つが南部アフリカ。

野生動物に囲まれた時間を過ごし、南アフリカの喜望峰で世界史に出てきた「バスコ・ダ・ガマ」に思いを馳せたいというもので、それが先月末に実現しました。で、今日は1月23日に撮影の動物の写真を中心にUPします。場所はボツワナのチョべ国立公園です。なお、明日からは少しだけ真面目に「鉄」系(あくまでも“系”)の写真をUPします。

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2014年02月25日 19時10分

岐阜シティ・タワー43からの風景。東海道本線大垣方面。

岐阜シティ・タワー43からの風景、最後は西側の窓からの眺望です。

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この日は空気が今一つクリアではありませんでしたが、やはり窓越しと言う条件もありますので、山々がくっきり見える日にこないと「写真」にはならないようです。

東海道本線大垣方面は養老の山々だけではなく、伊吹山も正面に見えるはずなので、冬の晴れ渡った日なら「鉄」写真が撮れそうな気がします。

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同じような写真を続けて並べていますが、条件は限られるもののそれなりにアングルの工夫が出来そうです。

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多少電車の位置が違う程度の写真の3枚目。やはり感じたのは季節感の無さ。「雪の白」か「山の緑」のどちらかの色がないと鉄道を撮影する意味が無さそうだと改めて思いました。

今回は岐阜シティ・タワー43からどんな風景が見えるのだろうと確認した程度で、「鉄」写真としては撃沈しましたが、東海道本線にあっては電車同士の行き違いのみならず電車と貨物列車の行き違いも狙えます。

高山線もかなりの距離が視野に入ります。

名鉄は本線の加納駅界隈であったり、各務原線も普段は見ない風景が展開されています。ただ三脚を置いてカメラを構えるには憚られるので手持ち撮影のスポットでしょう。

 

 



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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!