2011年07月05日 8時04分

房総半島横断(10)「いすみ鉄道」の挑戦!ネーミングライツとは?

「いすみ鉄道」では、その公式HPにも出ていますが、
「大多喜駅」の正式名称は「デンタルサポート大多喜」であり、
「久我原駅」は「三育学院大学久我原」です。
残念ながら市販の時刻表では「大多喜」「久我原」での表示ですが…。

ところで「ネーミングライツ」という言葉をご存知でしょうか?
日本語では『命名権』と言い、一般的に知られているのは
新しく見つかった“天体(星)”や動植物の名前を発見者が付けることが
出来るというものですが、その『命名権』の中でも
特に「ネーミングライツ」と言う場合は、施設管理者がスポーツ施設や
文化施設の名前に、特定企業が望む名前を付ける権利を『売る』
“ビジネス”とされています。

名古屋市内で言えば金山駅の直ぐそばにある「名古屋市民会館」は
「中京大学文化市民会館」ですし、JR笠寺駅直近の
「名古屋市総合体育館・レインボーホール」は今や「日本ガイシホール」の
呼び方に慣れてしまっています。
あと、全国レベルで考えても、本当に多種多様の「ネームングライツ」があり、
名古屋市では「歩道橋」の名前も売られています。

一方、地下鉄「名城線八事日赤駅」の『中京テレビ前』というのはこれとは違い、
“駅名下の広告”であり「ネーミングライツ」とは異なります。

それはさておき、「いすみ鉄道」に戻りますが、
「大多喜駅」の名前を買ったのは駅名からも分かるように
「デンタルサポート株式会社(千葉市に本社があります)」であり、
「久我原」は「三育学院大学」です。
参考までに1年3000万円×5年間の資金があれば、
鉄道名の“命名権”も買うことができます。
但し、それは中京テレビが買ったとして“中京テレビ鉄道”になるのではなく
駅名の「ネーミングライツ」からも分かるように
“中京テレビいすみ鉄道”となります。
さて、買う人は現れるのでしょうか?

まあ売れないにしても、「鉄道名売ります!」はもっと全国的に
知られてほしいとは思っています。話題性は十分です。

2011年07月04日 18時12分

桜通線の可動式ホーム柵、「新瑞橋」稼動開始。

地下鉄桜通線「新瑞橋」駅の『可動式ホーム柵』が稼動を始めました。

初日の7月2日と昨日は所用で行くことが出来ず、本日(7月4日)、
通勤の途中で確認しました。

いつの間にか稼動している駅の数の方が多くなっており、改めての感慨は
特にありませんでしたが、私はともかく他の乗客の方々の動きを見ていても
特に、「おっ!」とか「へエー」とかの様子は全く見られませんでした。

やはり「新瑞橋」で下車する「中村区役所」行きの乗客の大半は、
「鳴子北」~「徳重」間からの乗車と思われ、“慣れている”から
“違和感”がないということかもしれません。

それにしても、乗客の全員が『日常』で下車していったのには、
「鉄」としては少々寂しい気持ちになりました。
と、書きながら気付いたのですが、考えてみれば『下車』という行動時には、
『ホーム柵』という存在はあまり気にならず、それを実感するのは
“乗車”の時かも?ということです。

まあ、一般の利用客にとってはどうでも良いことかもしれませんね。
この『ホーム柵』稼動に伴い、所要時間が1~2分伸びても、
気にする人は少ないようですし・・・。

次にこの『ホーム柵』のことを書くのは「野並駅」の稼動開始時、
つまり桜通線の『ホーム柵』完成時を考えていましたが、
ハッキリ言って他の乗客の方々の様子を見ていて、気分が萎えました。
まあ、身近な「鉄」の方達と“完成祝い”という『呑み鉄』の口実にすることは
十分にあり得ますが…。

2011年07月04日 8時28分

房総半島横断(9)「大多喜駅」のムーミン。

「大多喜駅」にも『ムーミン』が一杯です。是非、実際に自分の目で
確かめてください。

ところでどうしていすみ鉄道が『ムーミン』なのでしょう?

私にとって一番分かりやすかった答えは「千葉商工会議所」の
HPの中にありました。
2年前の9月21日にUPされた同商工会議所「販売士会講演会」の
講演録がそれで、講師はいすみ鉄道の鳥塚亮社長でした。

ここでその要約を引用します。

●いすみ鉄道再建のために…
*新たなアイデアは「ムーミン」です。・・・
*・・・登場人物を描いたキャラクター列車を運行します。・・・
*「昭和」や「メルヘン」を好む30代以降の女性をターゲットにして、
いすみ鉄道に乗って頂く仕組みを作りました。・・・
*・・・ムーミンを起用した理由は、大多喜の町には山・花・谷があり・・・
現実の世界にムーミンの谷を作れると考えたのです。

「公募社長らしいアイデア」と一言では片付けられない“夢”と“現実”が
一杯詰まった再建策と言えます。
一体どこをどう考えれば「大多喜」の町が「ムーミン谷」になるのかは、
少々戸惑ってしまいますが、実際にいすみ鉄道に乗って思ったのは、
『常識』の枠をどう外し、外した『常識』をどう“商売”として
成功させるかということです。

いすみ鉄道に棲む『ムーミン』たちが、これからも生き生きとしていて
ほしいと思います。

2011年07月03日 22時58分

房総半島横断(8)大多喜駅に到着。

「大多喜駅」に15:56頃到着。
昭和の時代でもここは木原線の拠点駅で、1往復ではあるものの
折り返し列車もありました。

上段写真は、平成の「大多喜駅」構内で、中段写真は駅前から見た駅舎です。
下段は昭和54年当時の入場券です。昭和54年1月14日、
私の乗った774D(上総中野19:03発大原行き)は
ここ「大多喜駅」で列車交換のため4分ほど停車し、
その時間を利用して買いました。
有人駅とは言え小さな駅であり、しかも夜の7時半頃に入場券を買う
「鉄道マニア」は、きっと駅員さんを驚かせたと、今、思い返しています。

少し分かりにくくて恐縮ですが、今の大多喜駅の駅舎には『時計台』あり、
その上には“風見鶏”がいて、なかなか洒落た外観です。
さすがに本社も車庫も、そして「いすみ鉄道のグッズ売り場」もあって、
『いすみ鉄道』で唯一の“有人駅”だけのことはあります。

ところで何故今回「大多喜駅」で下車したかということですが、
単に「いすみ鉄道」から「小湊鐵道」への接続の問題で、
私が乗ってきた23Dでもその1本あとの25D
(大原発16:14上総中野行き)でも、上総中野から乗る列車は
44列車(上総中野発17:15五井行き)。
さて「大原」「大多喜」「上総中野」のどこで時間を潰そうかと考え、
“どうせなら”ということで選んだのが『いすみ鉄道』の車庫のある
ここ「大多喜駅」でした。

2011年07月03日 8時02分

房総半島横断(7)「いすみ鉄道」名物の信号機。

23D(大原発15:27上総中野行)の車両の前の方に座り、
のんびりした車窓の風景を楽しみ『ボーっ』としていて最初の交換可能駅
「上総東(かずさあずま)駅」で『あれっ?』『まさかね…』と思い、
とりあえず次の交換可能駅「国吉駅」でそれを確かめようと思っていて
待ち構えて撮影した写真がこれ!

ご覧の通り、信号機の位置が異常(?)に低いのです。
ここ「国吉駅」は、列車の停止位置から離れているので“まだしも”ですが、
最初に見た「上総東駅」は、停車中の運転士さんの座り位置からでは、
まるで左下を覗き込むような感じでした。
※本線ではなく、側線の入替信号機を色灯表示にした感じと言った
ところです。

国鉄木原線の時代はタブレット閉塞で腕木式信号機の記憶があり、
特殊自動閉塞は「いすみ鉄道」発足後でしょうが、この背丈の信号機は
いつからあるのでしょう?
また、他の鉄道会社にも同様のものはあるのでしょうか?

参考までに、こうした情報に詳しい知人に確認したところ、
「知る人ぞ知る」存在のようですが、それでも私の「驚愕の発見」
「ひっくり返りそうになった」は、如何にも大袈裟だと
窘たしなめられました。
確かに、「行けば分かる」ことではありますし、沢山の「鉄」が
ここを通っている訳ですから、確かに『何を今更』でした。

ただ、それでも私の感想「驚愕の発見」に変わりはありません。
やはり最初に乗ってから30年以上経過している訳で、
特に第3セクター化された路線は、車両の変化もあるので、
“乗りつぶし”ではなく“乗り『なおし』”も楽しいと感じ始めている
私です。

2011年07月02日 18時29分

房総半島横断(6)“ムーミン列車”に乗車。

さて「いすみ鉄道」と、言えば“ムーミン列車”が運転されていることで
つとに有名です。
今回、久々に房総半島を横断する気になった理由の一つが
「いすみ鉄道」のいたるところに『棲んでいる』と言われる
「ムーミン」であったことは否定しませんではなく、肯定します。

とはいうものの、「ムーミン」は世界的に超有名な存在ではあっても、
私にとっては、アニメも含めあまり熱心に見たことがなく、
精精フィンランドの“どこか”を舞台にしたファンタジーという
レベルの知識です。
ただ、「ムーミン」や「スナフキン」といった登場キャラクターを
知らないわけではありません。つまり、「ムーミン」は私の年代も含め、
それほどまでに日本人に親しまれている存在とは言えそうです。

ただ、「いすみ207号」の前面に描かれた『スニフ』は、
一目で『きっと「ムーミン」の登場人物であろう』とは察しがつくものの、
その名前は「いすみ鉄道」のHPで確認したほどで、それが私のレベルです。

一方、「いすみ207号」の上総中野側の運転室横には左側の写真にある
“ごせんぞさま”(文字通り「ムーミン」の先祖だそうです)が、
どっしりと乗客達を迎えています。
ただ日常的に利用する学生や地元の人にとっては
あまりにも身近すぎる存在ゆえか、私のように『どれどれ』と覗き込み人は
いませんでした。
やはり、定期外利用者で、かつ観光客か「鉄」の人向けなのかもしれません。

2011年07月02日 8時05分

房総半島横断(5)「ようこそいすみ鉄道へ」。

いよいよ「いすみ鉄道」の車輌とご対面。
『ようこそいすみ鉄道へ』の看板は、他の鉄道会社ではあまり見ない
パターンです。
ようは観光地の鉄道の駅前広場や、観光地へのアクセス道路等でよく見かける
「ようこそOOOへ」と同じことなのですが、
例えば新幹線の駅で「ようこそ東海道新幹線へ」等という看板は
見たことが無いわけですが、やはり“ズバリ”鉄道会社名での看板は
異色なのではないでしょうか?
とはいうものの鉄道会社としての取り組みとしては、
こうした細かいところから考えられること、思いつくことを一つずつ
やっていこうという“姿勢”は応援してあげたいです。

さて、停車中の車両は「いすみ207号」。
「いすみ200型」は、形式名は変わったもののご存知のように
昭和63年に「国鉄木原線」から第3セクター『いすみ鉄道』に転換された時に
導入された車両で、樽見鉄道の運転体験で使われているモレラ号
(ハイモ230-314号)とほぼ同じです。

私が乗車した列車は、「大原駅」発15:27の上総中野行きで、
これで車庫のある「デンタルサポート大多喜駅」をまずは目指しました、
車内はロングシートで、やはり居場所が無いというのが感想ですが、
肝心の乗客はそれほど多くなく、様々な経営努力はさておき、
将来の見通しの不透明さはひしひしと伝わってきました。

2011年07月01日 18時26分

房総半島横断(4)大原駅の土産物売り場。

大原駅の一角にはお土産販売コーナーがあり、様々な「いすみ鉄道グッズ」を
販売しています。

グッズの前に、まず上段写真の背景にある『横断幕』の様な絵は、
『いすみ鉄道』の沿線案内図となっており、駅名とその近くの主な名所旧跡が
一目で分かるようになっています。

さてその前にある“グッズ”ですが、“いすみ200型”や旧木原線時代に
走っていた“キハ17型・26型”と思しきの箱に入った
「トレインおかき」や、“ムーミン”関連や
“地元産品”(カレーもあります)等々、様々な商品が勢揃いしています。

小規模の鉄道会社による『グッズショップ』としてはそのアイテム数を考えると
頑張ったラインナップといえます。
最近、こうした食品を含め鉄道会社のオリジナルグッズは、一寸前までは、
現地に行かないと買えなかったものが、最近は『いすみ鉄道』で言えば
「いすみ鉄道webショップ」のように、多くの鉄道会社のグッズが
ネット通販で購入できますが、やはり「現地で買うのが面白い」と当たり前の
感想を書かせてもらいます。

また、ここ『いすみ鉄道』の「大原駅」は無人駅のため、
切符類は購入できませんが、今回私が房総半島横断で使用した
「関東の駅百選認定記念 房総横断記念乗車券」(1600円)は
この“グッズショップ”で購入しました。
私は、車内でそれが買えることを知っていたので、
その心づもりだったのですが、ショップに係りの方から「どこまで行きますか?」と聞かれ、「横断切符で五井まで」と答えたら、
「ここで買えますよ」と案内され、早速購入し、ホームへと向かいました。

2011年07月01日 8時03分

房総半島横断(3)大原駅の光景。

「大原駅」の左サイドが『いすみ鉄道』の“駅舎”になっています。

上段写真の自動販売機の並びの内、一番左側の黄色い自販機と
更にその左の不思議な何やらをUPにしたのが下段写真です。

ということで、私は早速、『いすみ鉄道』名物の「ムーミン」と
「いすみ200型」自販機の洗礼を受けたわけです。
自動販売機は、売っている商品ラインナップそのものは
普通の「自販機」ですが、その側面の塗装というか絵柄が「いすみ鉄道」車両と
なっており、今年の1月13日の「いすみ鉄道 社長ブログ」によれば
これは『いすみ鉄道カラーの自動販売機』だそうです。
またブログにはこの自販機が千葉県内各所に置かれ
『「1日3台黄色い自販機を見ると幸せになれる」って言われるとか、
散歩の達人(雑誌)に「都内のいすみ鉄道自動販売機めぐり」なんて企画して
もらえるようになりたい』ともありました。

“ありそうで無かった”こうしたオリジナル「自販機」ですが、
秀逸なアイデアと感じました。
出来うれば、もう少しこの自販機が前に出て、記念写真を撮れるようにすれば、
もっと面白いと思いました。

なお余談ですが、黄色の隣の赤い自販機も側面は車両の絵柄となっており、
“ほぼ”「キハ52型」で、その両方の自販機とも正面の最上段には
「ガンバレいすみ鉄道」の文字がありました。

私もここで一言!「ガンバレいすみ鉄道」。

2011年06月30日 19時19分

桜通線の可動式ホーム柵、「新瑞橋」近日稼動!

最近、名古屋市営地下鉄の『可動式ホーム柵』について
全く書いていませんでしたが、ついに「新瑞橋駅」での稼動が
近くなって来ました。

写真のように本体部分が設置されたのに気づいたのは今週の月曜日
(6月27日)の通勤時。
そしてそこには、7月2日(土)に稼動開始予定とありました。
思えば当初の予定通りならば、ここ「新瑞橋駅」の稼動は6月18日(土)の
はずでした。
遅れに遅れたと言って良いのか、これ位なら“止むを得ない”範囲なのかは
判断に迷うところですが、それでも、7月中には見慣れなかった風景も、
きっと見慣れた風景になることでしょう。

因みに「瑞穂運動場西駅」は既に稼動しており、一方、次の設置駅である
桜本町駅に本体部分はまだ設置されていません。(今朝の段階)

ところで今、国土交通省では「ホームドアの整備促進等に関する検討会」を
定期的に開催しています。
その目的については、ここで書くまでもありませんが、
そこには15の鉄道事業者が参加しているのですが、そこに名古屋市交通局の
名前はありません。
*JR北海道*JR東日本*JR東海*東武*西武*京成*京王*小田急
*東急*京急*相鉄*東京メトロ*仙台市*東京都*横浜市

もうお気付きでしょうが、西日本の鉄道事業者の名前は無く、
『国土交通省』では西日本でも今後、開催予定としており、
その内に名古屋市交通局も入った検討会が開催されるのでしょう。

話しは変わり、実は今回がこのブログの1000本目の記事となりました。
昨年の2月26日(金)からスタートして、今日で490日目。
途中で東日本大震災の発生もあり、このブログを更新しなかった
日もありましたが、何とかここまで続けられたのは、
読んでくださる皆様方がいたからこそです。

そもそも番組「芸能界鉄道研究会 鉄研」が終了後に始めたこともあり、
当初は殆ど読まれることも無く、訪問者は私の知り合いの方たちが
中心と思われました。
それが最近は信じられないほど多くの方においでいただけるようになり、
感謝の念にたえません。
ここで皆様に厚く御礼申し上げますとともに、
今後も引き続きこのブログをお読みいただければ嬉しく存じます。
よろしくお願い申し上げます。

今回は1000回記念ということで名古屋市営地下鉄の話しにしました。



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稲見駅長の鉄道だよ人生は!! ―各駅停写の旅―

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プロフィール

稲見部長稲見眞一
<自己紹介>
昭和52年4月、中京テレビ放送入社。「ズームイン!!朝!」を始めとした情報番組や「ドラマ」「ドキュメンタリー」等のディレクター・プロデューサーを務めた。鉄研最終回(2010年1月29日放送)では自ら自慢の鉄道写真「俺の一枚」を持って出演。 鉄道歴は小学校5年からスタートしはや半世紀。昭和55年には当時の国鉄・私鉄(ケーブルカーを除く)を完全乗破。平成18年にはケーブルカーも完全乗破。その後も新線が開業するたびに乗りつぶしている筋金入りの“乗り鉄”。好きな鉄道は路面電車。電車に揺られながら窓外に流れる街並みを眺めているのが至福のとき。さてスジを寝かせてゆったり乗り鉄と行きましょう!