昨日はカラスが稚アユを捕る瞬間を放送しました。
これ、とっても珍しいことだそうで、
カラスはもともと体のつくりが、水鳥のように魚を捕るようには出来ていないらしいんです。
水に入るには足が短く、少しでも川の水が多いと入れません。
そして、くちばしも水の中で魚を捕れるほど長くないんです。
なので、カラスは普通は魚を食べるとしても
川辺に打ちあがった魚の死骸などを食べるそうなんですね。
このカラスはどうやら他の水鳥を真似て、捕まえ方を覚えたみたいなのです。
カラスというとゴミをあさったり、お弁当を空から取っていってしまったりと
迷惑な鳥というイメージはありますが、
正直、今回この取材をしてカラスの頭の良さに感動してしまいました。
カラスの生態に詳しい宇都宮大学の杉田教授も
魚を捕るなんて、今までに見たことが無いと非常に驚かれていました。
ちなみに、今回の取材では、
中京テレビのカメラマンがおよそ1ヶ月同じ場所に通い、
カラスの行動を観察していたんです。
今までも何度も撮影のチャンスを狙っていたのですが、
なかなか現れず、断念。その繰り返しだったそうです。
そして、一昨日だったんです。
豊田市の矢作川のすぐそば、明治用水の水門のところに、毎日のようにやって来るということが分かり、
一昨日は朝から、カメラを仕掛けました。
ところが、人間の気配を感じるとカラスは全然やってきません。
私達は車の中に入って気配を消します。
でも・・・
これがなかなか来ないんです。
お腹が空いていて、アユを食べたいと思っていても、
警戒心が強いのでしょうか。
私達は車の中で待つばかり。
すると、しばらくして現れました!!
興奮のあまり、車から見守るのですが、
今度は悲しいことに、カメラを仕掛けたところで捕ってくれないんです!
「あ~>< そこじゃカメラに映ってない~。」
せっかく来てくれたのに映らない><
泣きそうでした。
カラスに「そこじゃないよ~!」って場所の指示も出来ないし、
カメラを動かしに行くこともできないし・・・。
動物を相手に撮影するのはなんて難しいのだろうと思いました。
そして、一昨日の午後。
この映像が奇跡的にも撮れたのです。
稚アユを捕まえる瞬間、完璧にとれました!!
カメラの位置もバッチリでした!
前回のブログにも書きましたが、これが撮れた時には
カメラマンさんとハイタッチするほど嬉しかったですね~~~☆
この映像が撮れたことを杉田教授にも伝えましたら
非常に興味を持ち、見に来たいとおっしゃっていました。
今、アユを捕れるカラスはこの一羽と見られているのですが、
実はこのカラスの側で、じっと様子を見ているもう一羽のカラスがいるんです。
教授によるとつがいではないかということですが、
このもう一羽がもしかしたら今後アユ捕りを覚えるかもしれないそうです。
教授はその、カラスの進化にとても興味があるようで・・・。
今はそのカラスは水の近くにすら行かないのですが、
どうでしょう?
今後は次第に川の近くに下りて、
そして最終的には川でアユを捕るようになるのでしょうか??
皆さんもご興味ありましたら、
豊田市の矢作川でカラスウォッチいかがですか?^^