2011年03月06日 8時08分
さよなら、ズームイン!!その6
3月31日で終了する「ズームイン!!SUPER」。
「ズームイン!!朝!」時代から32年続いた名物番組です。
忘れられない「バンジージャンプ」中継から1か月も経たないうちに次なる試練が訪れました。
日本で5番目の高峰・槍ヶ岳の山頂から中継しようというのです。
中継日は1994年8月2日。
元来の出不精で、アウトドアとは無縁の私ですが、業務命令となれば登るしかありませんでした。
槍ヶ岳山頂は岐阜と長野の県境なので、テレビ信州のスタッフと合同登山隊を結成。
中継2日前に岐阜県の旧上宝村の中尾温泉に宿泊し、翌日午前5時、新穂高の登山口を出発。
重い機材や水、加えて不可欠な番組ツール「巨大温度計」などを手分けして背負い、慣れない急な登山道を進みました。
苦しみながら休み休み登ること9時間、中継基地の槍ヶ岳山荘に到着。
翌日は山荘から更に120m高い位置にある山頂から中継する予定でした。
しかし、当日朝、あいにく濃霧が発生し頂上までの険しい崖を登るのは困難と判断。山荘の脇からテレビ信州の伊東陽司キャスターとリポートすることになりました。
あまりにも登山がキツかったため、最後の最後に山頂に立てないという結果に「努力しても報われないこともあるんだなぁ」と落胆したものです。
その後、「中京ズーム登山中継隊」は1997年7月にも槍ヶ岳にチャレンジ。
山頂からの中継に成功しました。その後、2003年8月にも登頂。
取材を含めると私は4回も槍ヶ岳に行きました。
しかし、私にとって初めての本格的な登山となった17年前の夏は中継よりもその行程が強烈な印象となって残っています。