8月11日午前5時7分、静岡県で発生した地震の被害をリポートするために十数年ぶりに苦手なヘリコプターに乗り込んだ、「乗り物酔い大魔王」の私。
この日は県営名古屋空港から静岡県上空を3往復、延べ7時間のフライトを経験した。
1回目は地震によって東名高速道路にできた段差と崩落現場を探してリポート。
2回目は「東名高速崩落現場」の牧之原市上空から「ストレイトニュース」・「おもいッきりDON!」の生中継のため。
3回目は崩落現場のその後を「ニュースリアルタイム」で生中継する予定で飛び立った。
しかし、3回目はリポート前に静岡市内で大雨が降りだし、雨雲が西進してくるのがヘリから確認できたため危険回避することになり、まさに「飛んで逃げた」のだった。
私が最も恐れていた五臓六腑の変調は…、
幸いにもなかった。
ローターの振動こそ意識したが、嘔吐感には至らなかった。
過去の「ヘリ体験」では常に三半規管の敏感さに敗北してきた私だったが…。
なぜ、今回は大丈夫だったのか?
隣県の地震という状況での緊迫感か、
久々の報道中継という緊張感か、
大規模災害に至らなかったことへの安堵感からか、
新型機の安定感からか、
三半規管が老化したからか…、
わからない。
ただ、ヘリコプターへの嫌悪感は少し後退した。
でも、他のアナウンサーが搭乗可能なら、
やはり私は乗らない。
アナウンス部のデスクは私だ。
おしまい。