2017年12月07日 10時00分
「北斎 だるせん!」おもしろい!!その2
名古屋市博物館で12月17日(日)まで開催中の特別展「北斎 だるせん!」(12月11日は休館日)。おもしろかったんです。よかったんです。私が楽しめたポイントをあと2つ。
その3 ーアイデアマン・北斎ー
有名な「北斎漫画」。今で言うイラストやスケッチの画集で、人物・生活・自然・空想など、あらゆる分野を題材にしています。この初編は北斎の名古屋滞在時に刊行されたそうです。中には相撲の決まり手を図示したものもあり興味深いものでした。前述した「だるま」の巨大画イベント催行に関するチラシや記録も見応えがあります。現代の劇画のような作風は躍動感があります。降雨を描くときの定規で引いたような斜線も雨に濡れる冷たさを感じさせる技法です。
その4 ー愛知県から富士山は見えたのか?ー
代表作「富嶽三十六景」の「神奈川沖浪裏」は波濤の描写が秀逸なことで世界的に称賛されています。同じく大胆な構図で見る人を魅了する「尾州不二見原」。桶職人が作っている桶の向こうに富士山が見えるこの画の舞台は「尾州」=現在の愛知県。私が「ズームイン!!朝!」担当時代、三重県の御在所岳山頂や二見浦から「条件が合えば富士山が見える」という話題をリポートしたことがあります。さて、江戸時代に愛知県から富士山は見えたのか?展覧会ではその真偽に迫ります。
ー楽しみポイント番外編ー
ショップも浮世絵や北斎に関する本やグッズが豊富で充実しています。その中でもある美術雑誌にくぎ付けになりました。「春画」の特集があったのです。手にしてめくってみると男女の情事を描いた大胆な作品の数々に圧倒されました。
週刊誌のグラビアで見たことはありましたが一冊丸ごと艶めかしい浮世絵のオンパレード。もちろん北斎の作品もあります。江戸時代の絵師の描写力はAVを凌ぐ凄まじさ。一見の価値ありです。
買いたかったのですが、ショップのレジに真面目そうな美人店員が2人。「コレください」という勇気が削がれ購入をあきらめました。