2017年12月21日 10時00分
AD「ビッグO(オー)」、実は凄いヤツ!?
今年2月、「キャッチ!」の熊野ロケで初めて私と一緒に仕事をした期待の若手AD(アシスタントディレクター)ビッグO。先輩ディレクターの指導を受けながらおっかなびっくりで仕事する様子をブログに書かせてもらった。
その後、私が発案し彼が取材した「メロンパン」ネタでリポーターに私を起用しなかったことから「需要が減っているオレに冷たい。恩返しはないのか?」とクレームをつけた。
ようやく「啓さん、ロケお願いします」とオファーしてきたのが「キャッチ!」12月22日(金)放送の「女子受けするおしゃれラーメン店」。
なんとも場違いなテーマに私を指名したものだ。しかも同い年の神アナとの共演という「老齢セットプラン」だ。クレームに焦った上での破れかぶれの起用か!?しかし、「キャッチ!」の出番に恵まれない私に出演機会を作ってくれたビッグOには感謝している。
ビッグOは顔が笑える。ボキャブラリーも極めて貧困だ。「お願いしまーす」・「すっごいですね」・「えへへへへ」が会話の9割を占める。
これは「神さん、そろそろお願いしまーす!えへへへへ!」の瞬間を捉えたショットだ。どんな場面でも気の抜けた表情が特徴だ。
しかし、この男は取材現場で重宝がられるすばらしい特技を持っている。ロケ中の「一般の方々へのインタビューのお願い」が百発百中なのだ。
街頭や店舗のロケでよくあるインタビュー。許諾をいただくのはアナウンサーでも難しく、5人10人連続して断られることも珍しくない。
ところがビッグOはいとも簡単にOKをもらい、すぐ次の協力者を探し出す。顔も声も悪いのに。おそらく、彼の弱々しく頼りなさそうな雰囲気が相手に「インタビューに応じなければこの人は激しく叱責される」と思わせるのだろう。才能だ。
「誰かにインタビューしたい」時のビッグOは仕事のできる男の顔になる。獲物を狙うスナイパーのようだ。見つけた。「この二人だ!」。標的に向かって歩を進める後ろ姿は自信がみなぎっている。このあと女性二人組からあっさりとカメラを向けることの応諾を得た。感心するしかない。「必殺呼び止め人」と命名しよう。この男「ビッグO」、献血の勧誘をしたほうが世の役に立つかもしれない。